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「そんなことするわけないじゃん!嶋貫だからしてるんだよ?!」
「顔近いので離れてください」
顔と顔の隙間が数センチしか残されていなかったため、強引に距離を広げ、顔が痛いと叫ぶ荒巻さんの顔面から手を外した。
「普段だったら絶対にしないんだけど、長嶋から話を聞いたときに、絶対に良い奴だって思って会いたいって思ったのがきっかけで、嶋貫に会ったら何かもう、こいつと一緒に居たい!って思っちゃったの!」
悪い?!と頬を膨らませて怒る荒巻さんに、俺は呆れた。
俺の恋愛対象が、男でなければ、何の問題もなく受け入れていたのだろうか。
それとも、そうでなくても嫌だとはね除けていたのだろうか。
分からないが、これ以上、この人の側にいたら気付いてはいかないものに気付いてしまいそうになる。
それはもう、嫌なんだ。
「そうですか………でも、やっぱり俺は荒巻さんとは住めません」
「何で?!」
理由なんて言えない。
言える筈がない。
こんな、綺麗に輝いている人に、こんな理由など言いたくない。
「荒巻さんとは絶対に住みたく………ないからです」
「顔近いので離れてください」
顔と顔の隙間が数センチしか残されていなかったため、強引に距離を広げ、顔が痛いと叫ぶ荒巻さんの顔面から手を外した。
「普段だったら絶対にしないんだけど、長嶋から話を聞いたときに、絶対に良い奴だって思って会いたいって思ったのがきっかけで、嶋貫に会ったら何かもう、こいつと一緒に居たい!って思っちゃったの!」
悪い?!と頬を膨らませて怒る荒巻さんに、俺は呆れた。
俺の恋愛対象が、男でなければ、何の問題もなく受け入れていたのだろうか。
それとも、そうでなくても嫌だとはね除けていたのだろうか。
分からないが、これ以上、この人の側にいたら気付いてはいかないものに気付いてしまいそうになる。
それはもう、嫌なんだ。
「そうですか………でも、やっぱり俺は荒巻さんとは住めません」
「何で?!」
理由なんて言えない。
言える筈がない。
こんな、綺麗に輝いている人に、こんな理由など言いたくない。
「荒巻さんとは絶対に住みたく………ないからです」
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