氷の魔術師(引きこもり)のはずなのに、溺愛されても困ります。

入海月子

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確かめ合う

 二人は何度もキスを交わし、それでも離れがたく、お互いの身体に触れている間に、もっとくっつきたくなった。

「……ベッドに、行きます?」
「うん、もっとサナリを感じたい」

 恥ずかしそうにサナリが言うと、シーファが熱い瞳で答える。
 同じ気持ちだったサナリはうなずくと、彼の手を取って、寝室に連れていった。
 昨日、泣き伏していたベッドにシーファと二人で座る。
 真逆の状況にサナリの瞳が今度はうれし涙で潤んだ。

「サナリ、好きだよ……」

 彼女のまぶたに口づけ、甘えるように首もとに鼻を擦りつけ、シーファがつぶやいた。

「どんなに君のことが好きか。自分でも驚くほどだよ」
「シーファ……」

 サナリはふんわりと微笑んで、彼の髪をなでた。
 シーファは気持ちよさそうに目を細める。

「例えば、小石になって、サナリのポケットの中でずっと一緒にいたいくらいなんだ。サナリに結婚を断られてたら、本当にそうしてたかも」
「ふふっ、そんなの、ダメですよ」

 シーファが真剣な顔でおかしなことを言う。想像の斜め上を行く彼の思考に、サナリが笑い出した。彼の両頬を手で挟んで、目を合わせる。

「石になったら、シーファの顔が見えないですし、こうやって触れ合えません。いいんですか?」
「そっか、そうだよな。人間だから、抱きしめられるし、キスもできるんだ!」

 シーファは実践するように、サナリを抱きしめ、先ほどよりも熱いキスを繰り返した。
 息が苦しくなるほど貪ってから口を離すと、シーファは急に艶っぽい顔になり、サナリを見つめる。

「それにそれ以上のことも、ね」

 サナリはドキリとして、ずるいと思う。

(シーファのくせに、そんな顔をするなんて!)

 美しい顔に色気が加わると、サナリの心臓が跳ね、ときめきが止まらない。
 シーファはサナリをベッドに押し倒した。
 愛おしそうにサナリの頬をなで、首筋を肩を腰を順になでていく。

「本当にぜんぶ僕のものにしていい?」

 かすれた声でシーファがつぶやくから、今さらとサナリは笑いそうになる。
 でも、敢えてまだ疑うのかと口を尖らせてみる。

「もう、とっくにあなたのものですよ。それとも、いりませんか?」
「いるよ! いるに決まってる!」

 いたずらっぽく言ったサナリに、いつもの表情に戻ってシーファが慌てて彼女を抱きしめる。
 それだけでは足りないというように、舌を絡めるキスをして、サナリを離さないという意思表示をした。
 彼の執着心を感じて、サナリはうれしくなる。
 キスに応えながら、彼の首もとに腕を回して、引き寄せた。
 シーファはサナリの服のボタンを外していき、胸もとに手を這わせる。
 下着の上から、胸を円を描くようになでられて、サナリの身体は期待に震えた。
 早く素肌で触れ合いたくて、サナリもシーファの服を脱がしていく。
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