【完結】その婚約破棄は異端! ー王太子は破滅するしかないー

ジャン・幸田

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17(最終回)

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 結局、王国は滅亡し帝国に併合されてしまった。元王国の貴族の多くは没落したが、マリアンヌの家だけは栄達した。

 一方の王太子マキシムは追放されてしまった。その横にはジャンヌがいた。

 「いいのか、本当に?」

 「いいのよ、どうせ行くところもないし」

 最後まで籠城した者たちの処分は帝国版図からの永久追放だった。多くの人々は近隣諸国どまりであったが、マキシムだけは遠い大陸の辺境の地に追放された。本来はついていく者はいなかったがジャンヌだけが付いて来ていた。

 「それにしても、彼女は恐ろしかったですね。帝国に国そのものを売り渡すなんて」

 ジャンヌは船から見える夕日を見ていた。その夕日が沈む先に二度と戻れない祖国があった。そう思うと少し涙ぐんでいた。

 「そうだな、俺が馬鹿だった。今にしてみれば君を巻き込んで婚約破棄するよりも、反逆罪で捕まえればよかった」

 マキシムは何もかも失ったが、ジャンヌだけは失わなかった。でも、不安はあった。

 「とりあえず、移住先でどうやって暮らそうか?」

 「そうねえ、まあ王太子という経験では生活できないわね。なんか特技ないの?」

 「実は・・・鍛冶が得意なんだ。親父が・・・」

 そのとき、父親の事を思い出した。国王だった父親はそのまま帝国に軟禁されたと聞く。もう生きて合う事は叶わないが。

 「鍛冶屋さん。いいわね、わたしは・・・」

 二人は夢を語り合っていた船は片道だけの植民船であった。二人は戻る事のない旅であったが、それでよかったのかもしれない。二人の事は旧王国では忘却の彼方に追いやられたが、追放先の植民地ではそれなりに幸せになったという。

 一方のマリアンヌは旧王国を支配下に置いたが、帝国に乗っ取られた形になったので、旧王国の民から罵倒されたという。結果として婚約破棄で最も得をしたと思われた令嬢の方が悪い意味で歴史に名前を残すこととなった。




 
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