勘違いしている同僚に一世紀近く眠らされたのですが本命の彼氏に再会できるって本当なの?

ジャン・幸田

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病床

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 私はしばらくして退院出来た。退院したけど孤独だった。家族はみんな死んでいたし知っている人も誰もいなかった。まさに浦島太郎か眠り姫のようだった。ずっと眠っていただけのことだけど。

 社会の様子も代わり眠りに就く前にあった国も滅亡したという。そしてかつての東亜人民共和国も滅亡したが、その時、私こと美嘉のスパイ容疑も冤罪だったと確定したので、晴れて自由の身だという。自由と言っても何も知らない世界に投げ出されたようで、異世界みたいじゃないのよここはと思った。そんな時、私の世話をしてくれる人にとある病棟に連れて来られた。そこにかつての同僚、私を罠に嵌めた女がいるという。朱里だった。

 その病棟は犯罪者が収監されているところであった。医学の進歩で老化を遅らせることも可能であるが、犯罪者はそんな恩恵を受けることはない。しかもある程度の致命的な疾患は治せるので老化して老衰で死ぬのを待つことになるという。そのため朱里は朽ちかけた老木のように醜い姿になっていた。

 「本当に朱里なの?」

 最後に見たときよりも百歳以上も老けた姿から彼女とわからなかった。周囲がそう言うからそう思うしかなかった。

 「そ、そうよ。ざまあないな・・・あんたに擦り付けた罪で刑務所にぶちこまれたんだ。あたいも騙されていたんだウォンの奴に・・・てっきりあんたが横恋慕していると思って排除したのに・・・利用されただけだったわ」

  そのあと朱里はウォンが東亜人民共和国の産業スパイで冷凍睡眠技術を盗むために潜入していたこと、罪の発覚しても追求されないように協力者を私だったと思わせる工作に協力したこと。そして利用された後は捨てられ、強制送還され、終身刑になったことなど。ある意味私にとってザマアでしかなかった。


 
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