9 / 166
第一章:気が付いたらネコになっていたアサミ
009.前世の記憶へのアクセス
しおりを挟む
アサミは今の姿をみるため鏡を首から下にかざしていた衣装は可愛らしいワンピースにジャケット、可愛らしいスカートであった。
「アサミさん。その姿は前世の人間として最期の瞬間着ていたものと一緒なのですよ。もっとも、それは完全体だったと気のですわ」
「完全体?」
アサミはなんの意味かを読み解こうとしていた。するとこんなことに気付いた。最期を迎えた原因は病気ではないと。
「あなたが亡くなったのは・・・テロに巻き込まれて身体が四散したからです」
「四散?」
その時アサミは仲間のネコの最期を思い出していた。よくすることであるが、道路を猛スピードで横断しようとしてトラックや乗用車なんかに轢かれ散華するのを。その場合にはボロ布のような無残な姿に変わり果てていた。
「ええ、四散する直前まであなたの将来の運命は明るかったのです。しかし・・・手違いが起きてしまい死ななければならなくなったのです、その他の大勢の人と・・・」
「一体どういう意味なんですか、それって?」
アサミがいうと突然イリスは何か言いにくそうな雰囲気になって、なにやらブツブツ言っていた。それはどうも上司とでも相談しているような雰囲気だった。しばらくしてからやり取りが終わったらしく再開してくれた。
「まあ、この世の中というのは不確定要素が作用するという事も数多くありまして、あなた方が神だの仏だのといって全知全能な存在と言えども誤った事が起きるわけです。この世界でいえばコンピューターがプログラムのバクで誤作動が起きたわけです、つまり想定外の要素でテロが起きたわけで・・・まあ人々の悪意が犯罪だの戦争だのを引き起こすのと一緒でして・・・」
イリスの説明は弁解に終始しているようにアサミは感じたが、もう永川亜佐美という人間は存在しないというのだけは分かった。死んでしまったという事らしい。
「分かりました! ではどうやって死んだのですか? あんまりロクな死に方ではなかったようですが、なにか私悪い行いでもいていたというのですか?」
「い、いえ! 因果応報という言い方も出来ますがあなたはそんな償わないといけない原罪は亜佐美さんとしては背負っておられませんでした、原罪を背負っていた方の・・・」
そこまで言ったところでイリスは自分の口に手を添えて塞いでしまった。どうもなにか都合の悪い事でもあったようだけど、アサミは触れないでおこうと考え追求しなかった。するとイリスはアサミの額に手を添えた。
「アサミさん。これからお見せするのは永川亜佐美さんの最期の一日の体験です。辛いと思いますが我慢してください・・・」
アサミは魂の中に存在する記憶の海へと意識が沈んでいく想いがした。それは悲しい人生の終わりの日であった・・・
「アサミさん。その姿は前世の人間として最期の瞬間着ていたものと一緒なのですよ。もっとも、それは完全体だったと気のですわ」
「完全体?」
アサミはなんの意味かを読み解こうとしていた。するとこんなことに気付いた。最期を迎えた原因は病気ではないと。
「あなたが亡くなったのは・・・テロに巻き込まれて身体が四散したからです」
「四散?」
その時アサミは仲間のネコの最期を思い出していた。よくすることであるが、道路を猛スピードで横断しようとしてトラックや乗用車なんかに轢かれ散華するのを。その場合にはボロ布のような無残な姿に変わり果てていた。
「ええ、四散する直前まであなたの将来の運命は明るかったのです。しかし・・・手違いが起きてしまい死ななければならなくなったのです、その他の大勢の人と・・・」
「一体どういう意味なんですか、それって?」
アサミがいうと突然イリスは何か言いにくそうな雰囲気になって、なにやらブツブツ言っていた。それはどうも上司とでも相談しているような雰囲気だった。しばらくしてからやり取りが終わったらしく再開してくれた。
「まあ、この世の中というのは不確定要素が作用するという事も数多くありまして、あなた方が神だの仏だのといって全知全能な存在と言えども誤った事が起きるわけです。この世界でいえばコンピューターがプログラムのバクで誤作動が起きたわけです、つまり想定外の要素でテロが起きたわけで・・・まあ人々の悪意が犯罪だの戦争だのを引き起こすのと一緒でして・・・」
イリスの説明は弁解に終始しているようにアサミは感じたが、もう永川亜佐美という人間は存在しないというのだけは分かった。死んでしまったという事らしい。
「分かりました! ではどうやって死んだのですか? あんまりロクな死に方ではなかったようですが、なにか私悪い行いでもいていたというのですか?」
「い、いえ! 因果応報という言い方も出来ますがあなたはそんな償わないといけない原罪は亜佐美さんとしては背負っておられませんでした、原罪を背負っていた方の・・・」
そこまで言ったところでイリスは自分の口に手を添えて塞いでしまった。どうもなにか都合の悪い事でもあったようだけど、アサミは触れないでおこうと考え追求しなかった。するとイリスはアサミの額に手を添えた。
「アサミさん。これからお見せするのは永川亜佐美さんの最期の一日の体験です。辛いと思いますが我慢してください・・・」
アサミは魂の中に存在する記憶の海へと意識が沈んでいく想いがした。それは悲しい人生の終わりの日であった・・・
0
あなたにおすすめの小説
異世界国盗り物語 ~戦国日本のサムライ達が剣と魔法の世界で無双する~
和田真尚
ファンタジー
戦国大名の若君・斎藤新九郎は大地震にあって崖から転落――――気付いた時には、剣と魔法が物を言い、魔物がはびこる異世界に飛ばされていた。
「これは神隠しか?」
戸惑いつつも日本へ帰る方法を探そうとする新九郎
ところが、今度は自分を追うように領地までが異世界転移してしまう。
家臣や領民を守るため、新九郎は異世界での生き残りを目指すが周囲は問題だらけ。
領地は魔物溢れる荒れ地のど真ん中に転移。
唯一頼れた貴族はお家騒動で没落寸前。
敵対勢力は圧倒的な戦力。
果たして苦境を脱する術はあるのか?
かつて、日本から様々なものが異世界転移した。
侍 = 刀一本で無双した。
自衛隊 = 現代兵器で無双した。
日本国 = 国力をあげて無双した。
では、戦国大名が家臣を引き連れ、領地丸ごと、剣と魔法の異世界へ転移したら――――?
【新九郎の解答】
国を盗って生き残るしかない!(必死)
【ちなみに異世界の人々の感想】
何なのこの狂戦士!? もう帰れよ!
戦国日本の侍達が生き残りを掛けて本気で戦った時、剣と魔法の異世界は勝てるのか?
これは、その疑問に答える物語。
異世界よ、戦国武士の本気を思い知れ――――。
※「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも投稿しています。
異世界魔法、観察してみたら
猫チュー
ファンタジー
異世界に転生した少年レイは、ある日、前世の記憶を取り戻す。
未知でありながら日常の一部となっている魔法に強い興味を抱いた彼は、村の魔法オババに師事し、修行の日々を送る。
やがてレイは、この世界の魔法が、地球で学んだ知識と多くの共通点を持つことに気づいていく。
師の元を離れ、世界を知っていく中で、少年は魔法を観察し、考え、少しずつ理解を深めていく。
これは、少年レイが世界を、魔法を、科学していく物語。
僕だけレベルダウンな件〜敵を倒せば倒すほど弱くなるので、目立たずスローライフを目指します〜
小林一咲
ファンタジー
まったく数奇な人生である。
僕の名前は橋本 善。
正真正銘の日本人だが、今は異世界にいる。
理由なんてわかるはずがない。
死んだのか、はたまた何かの召喚に巻き込まれたのか。
僕には固有スキルがあった。
それは、スキル【レベルダウン】。
魔物を倒し、経験値を得るほどレベルやステータスがさがるというものだ。
だから僕は戦わない。
安心安全のスローライフを目指すんだ!!
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
ダンジョン美食倶楽部
双葉 鳴
ファンタジー
長年レストランの下働きとして働いてきた本宝治洋一(30)は突如として現れた新オーナーの物言いにより、職を失った。
身寄りのない洋一は、飲み仲間の藤本要から「一緒にダンチューバーとして組まないか?」と誘われ、配信チャンネル【ダンジョン美食倶楽部】の料理担当兼荷物持ちを任される。
配信で明るみになる、洋一の隠された技能。
素材こそ低級モンスター、調味料も安物なのにその卓越した技術は見る者を虜にし、出来上がった料理はなんとも空腹感を促した。偶然居合わせた探索者に振る舞ったりしていくうちに【ダンジョン美食倶楽部】の名前は徐々に売れていく。
一方で洋一を追放したレストランは、SSSSランク探索者の轟美玲から「味が落ちた」と一蹴され、徐々に落ちぶれていった。
※カクヨム様で先行公開中!
※2024年3月21で第一部完!
魔王と呼ばれた勇者、或いは勇者と呼ばれた魔王 〜最強の魔剣で自由に生きる! 金も女も、国さえも思いのまま!! …でも何かが違うみたいです
ちありや
ファンタジー
クラスメートからのイジメが元で死んでしまった主人公は、その報われぬ魂を見かねた女神によって掬い上げられ異世界で転生する。
女神から授けられた不思議な剣を持つことで、彼はあらゆる敵に打ち勝ちあらゆる難問を解き明かし、あらゆる女性を虜にする力を手に入れる。
無敵の力を手に入れた男が次に望む物は果たして…?
不定期連載(7〜10日間隔で出していく予定)
『異界酒場 ルーナ』
みぎみみ
ファンタジー
東京・渋谷から少し外れた路地の奥、築五十年のビルの地下一階。看板は小さく、知っている人しか辿り着けない。
カウンター八席、テーブル二卓。深夜零時から夜明けまでの営業。
ルーカス(本名:ルカシュ・ヴァルド)
異世界の小さな王国の第三王子として生まれたが、王位継承争いに巻き込まれ、魔法陣の暴走によって現代日本に転移してきた。外見は三十代前半の白人男性。銀灰色の髪と、光の加減で金色にも見える瞳を持つ。日本語は「声の魔法」で習得した。
他人の「最も深い渇望」が視える力を持つ——それは意識的な欲求ではなく、本人すら気づいていない魂の底の叫び。酒や料理を通じてその渇望に応える。
自分の力を「呪い」だと思っていた時期もある。今はただ、使い道を見つけた、という感覚でいる。
田舎おじさんのダンジョン民宿へようこそ!〜元社畜の俺は、民宿と配信で全国初のダンジョン観光地化を目指します!〜
咲月ねむと
ファンタジー
東京での社畜生活に心身ともに疲れ果てた主人公・田中雄介(38歳)が、故郷の北海道、留咲萌町に帰郷。両親が遺したダンジョン付きの古民家を改装し、「ダンジョン民宿」として開業。偶然訪れた人気配信者との出会いをきっかけに、最初の客を迎え、民宿経営の第一歩を踏み出す。
笑えて、心温かくなるダンジョン物語。
※この小説はフィクションです。
実在の人物、団体などとは関係ありません。
日本を舞台に繰り広げますが、架空の地名、建造物が物語には登場します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる