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第参章:この世界で二人生きていくためには
070.草原から峠道へ
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夜明け前に要塞馬車は動き出した。牽引している機械馬が自律的に安全と判断したためだ。とりあえず夜の間は危険な事態が発生しなかったようだ。
だが、要塞馬車が地球の尺度で5kmすすんだところで緊急停止した。そのためヴァリラディスが馬車の物見窓を開けると恐ろしいものが道に転がっていた。この世界最強の肉食獣である狼龍獣のまだ新しい遺骸が転がっていたのだ。しかもバラバラになっていた。それにはヴァリラディスも驚きを隠せなかった。
「こいつは、このように身体も大きいし牙も爪も鋭いし、この世界で最強極悪の生物だ。まあ人間も襲う事がたまにあるが、大抵は巨大草食獣を主食にしているし、こんな破局戦争以前の巨大人工物に近づかないはずなのに。
しかも、こいつは若い個体だ。年老いて若い個体にやられたわけでもないのにどうしたものか。まさか・・・」
そんなことを言っていたにも拘らず、なぜかヴァリラディスはその遺骸から牙や爪などを外し始めた。しかもタクヤやアサミにも手伝わせたのである。
「すまないなあ、若いの。こいつの肉は臭みが強いし日持ちもしないので商品価値は無いが、牙や爪や皮なんかは結構高く売れるんだよ。まあ、君らもこの世界で生活していくわけだから生活に必要なものを買わないといけないだろう?
それだから、こいつらの見込み価格の半額・・・そうだな、デナケル銀貨25枚はあげるから」
そういわれたが、二人にはデナケル銀貨というものの価値がわかったのはその後だったから、ぴんとこなかった。それでも手伝っていたが、大きな籠の中に血まみれの皮や牙が納まったときには三人は血まみれになっていた。それにしてもアサミは女の子なのに平気なのかなとタクヤは思っていたけど、なんとなく平気なようだった。
「アサミ、こんなことをしていて気持ち悪くないのかよ?」
「なんか平気、どうしてだろうね。やっぱ、ネコをしていたから大丈夫になったのかな? だって自分でネズミを捕まえて食べていたりしていたからかな。人間のままならダメだろうけど、おかしいのかした私?」
「そうなのか・・・でも、俺たちってこんな事をやったりするのかな? これって、もしかすると冒険みたいな事じゃないのかな、ゲームみたいな」
「そうかもね。でも、生きていくためには降りかかる事をこなしていかないといけないだろうね。いままでだったら学校を出て就職してそれから・・・なんてやっていけばよかったけど、この世界はどんな世界なのかわからないから不安だけど、あなたとなら何とかなりそうと思うよ。少なくてもネコではないからね」
そういってアサミはタクヤの手についた血や脂を拭っていた。一行は大きな籠を要塞馬車に入れると出発した。そして葦原の先に大きな山脈らしいものが見え始めたので、もうすぐ葦原を抜けるようだ。
この先、一体何が待っているというのだろうかと、その山脈の影をみながらタクヤもアサミも不安を感じていた。
だが、要塞馬車が地球の尺度で5kmすすんだところで緊急停止した。そのためヴァリラディスが馬車の物見窓を開けると恐ろしいものが道に転がっていた。この世界最強の肉食獣である狼龍獣のまだ新しい遺骸が転がっていたのだ。しかもバラバラになっていた。それにはヴァリラディスも驚きを隠せなかった。
「こいつは、このように身体も大きいし牙も爪も鋭いし、この世界で最強極悪の生物だ。まあ人間も襲う事がたまにあるが、大抵は巨大草食獣を主食にしているし、こんな破局戦争以前の巨大人工物に近づかないはずなのに。
しかも、こいつは若い個体だ。年老いて若い個体にやられたわけでもないのにどうしたものか。まさか・・・」
そんなことを言っていたにも拘らず、なぜかヴァリラディスはその遺骸から牙や爪などを外し始めた。しかもタクヤやアサミにも手伝わせたのである。
「すまないなあ、若いの。こいつの肉は臭みが強いし日持ちもしないので商品価値は無いが、牙や爪や皮なんかは結構高く売れるんだよ。まあ、君らもこの世界で生活していくわけだから生活に必要なものを買わないといけないだろう?
それだから、こいつらの見込み価格の半額・・・そうだな、デナケル銀貨25枚はあげるから」
そういわれたが、二人にはデナケル銀貨というものの価値がわかったのはその後だったから、ぴんとこなかった。それでも手伝っていたが、大きな籠の中に血まみれの皮や牙が納まったときには三人は血まみれになっていた。それにしてもアサミは女の子なのに平気なのかなとタクヤは思っていたけど、なんとなく平気なようだった。
「アサミ、こんなことをしていて気持ち悪くないのかよ?」
「なんか平気、どうしてだろうね。やっぱ、ネコをしていたから大丈夫になったのかな? だって自分でネズミを捕まえて食べていたりしていたからかな。人間のままならダメだろうけど、おかしいのかした私?」
「そうなのか・・・でも、俺たちってこんな事をやったりするのかな? これって、もしかすると冒険みたいな事じゃないのかな、ゲームみたいな」
「そうかもね。でも、生きていくためには降りかかる事をこなしていかないといけないだろうね。いままでだったら学校を出て就職してそれから・・・なんてやっていけばよかったけど、この世界はどんな世界なのかわからないから不安だけど、あなたとなら何とかなりそうと思うよ。少なくてもネコではないからね」
そういってアサミはタクヤの手についた血や脂を拭っていた。一行は大きな籠を要塞馬車に入れると出発した。そして葦原の先に大きな山脈らしいものが見え始めたので、もうすぐ葦原を抜けるようだ。
この先、一体何が待っているというのだろうかと、その山脈の影をみながらタクヤもアサミも不安を感じていた。
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