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(1)旧時代末期のコンビニ店長に想いを寄せる少女
シフト表を作っていると
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エイリアンに侵略される直前の事だった。コンビニの雇われ店長をしていた友近剛志は来月のバイトのシフト表を作っていた。コンビニのシフト表は平日昼間は主婦やフリーターなどで埋めやすいが、深夜帯や土日祝日などはシフト希望者がいなかったりするので、いつも苦労していた。そんな時は店長の自分が過度にシフト表に入るので毎月のように過重労働になっていた。
それはともかく、その時の友近の恰好は変だった。安っぽい礼服を着ていたのだ。
「店長、おはようございます。大変ですわね、ギリギリじゃないのですか?」
その日の夕方のシフトに入るため女子高生の朝霧満(みちる)が店長室に入って来た。もっともそこは在庫ストックの倉庫の棚の端にあったが。大抵のバイトはそのままロッカーがある更衣室に直行するのに彼女はいつも友近がいる時はここにあいさつに来るのだ。
「おはよう朝霧さん。すまないねえ君には四連勤を頼んでしまって。どうしてもシフトが埋まらななくなってしまったんだ」
友近は二日休みを取っていた。本当は土日は店長は出勤するのが基本だが、郷里で従姉弟の結婚式があるので無理矢理休んだ。だからシフトに無理は生じていた。それに業務もいっぱいこなさないといけなかった。だから夕方までの勤務が終わっても仕事をしていた。
「いいですよ店長。それよりも早くバスタ新宿に行かないといけないんでしょ?」
「そうなんだ。午前中に結婚式をして、夜に披露宴という日程を組みやがったからな。それにしても時間的に無駄なんだよな、町の中の教会で式を挙げて披露宴は郊外の温泉ホテルでやるんだぜ。従兄妹でなかったらお祝儀だけを郵送して終わりにするところさ」
友近は愚痴るようにいった。彼がいたのは東京近郊の町にあるコンビニで、これから電車に乗ってバスタ新宿から九時に出発する夜行高速バスに乗って四国の松山に向い土曜日は結婚式に参加、日曜日は実家に戻ってお墓参りなどをして、月曜日は午前中に松山空港から羽田へ飛行機に乗って夕方から夜勤に入る予定だった。日曜日の晩に夜行高速バスに乗って月曜の朝に戻る事も考えていたけど、日曜日の晩にも予定が入ったので、変則的な日程になっていた。
「いいじゃないですか、店長。一年以上も帰っていないのですよね愛媛には。それにいつもお店の為に一生懸命働いているのですから、ゆっくりされても」
朝霧が友近の事を良く知っているのは、よく話をしているからだ。彼女はなんとか48や46のメンバーにいてもおかしくないような、それなりの少女なのに二回りほど歳がはなれた友近にひかれているかのようになれなれしくしていたのだ。もっとも、他のバイトの手前、二人だけしかいない時しかプライベートな話をしなかったが。
それはともかく、その時の友近の恰好は変だった。安っぽい礼服を着ていたのだ。
「店長、おはようございます。大変ですわね、ギリギリじゃないのですか?」
その日の夕方のシフトに入るため女子高生の朝霧満(みちる)が店長室に入って来た。もっともそこは在庫ストックの倉庫の棚の端にあったが。大抵のバイトはそのままロッカーがある更衣室に直行するのに彼女はいつも友近がいる時はここにあいさつに来るのだ。
「おはよう朝霧さん。すまないねえ君には四連勤を頼んでしまって。どうしてもシフトが埋まらななくなってしまったんだ」
友近は二日休みを取っていた。本当は土日は店長は出勤するのが基本だが、郷里で従姉弟の結婚式があるので無理矢理休んだ。だからシフトに無理は生じていた。それに業務もいっぱいこなさないといけなかった。だから夕方までの勤務が終わっても仕事をしていた。
「いいですよ店長。それよりも早くバスタ新宿に行かないといけないんでしょ?」
「そうなんだ。午前中に結婚式をして、夜に披露宴という日程を組みやがったからな。それにしても時間的に無駄なんだよな、町の中の教会で式を挙げて披露宴は郊外の温泉ホテルでやるんだぜ。従兄妹でなかったらお祝儀だけを郵送して終わりにするところさ」
友近は愚痴るようにいった。彼がいたのは東京近郊の町にあるコンビニで、これから電車に乗ってバスタ新宿から九時に出発する夜行高速バスに乗って四国の松山に向い土曜日は結婚式に参加、日曜日は実家に戻ってお墓参りなどをして、月曜日は午前中に松山空港から羽田へ飛行機に乗って夕方から夜勤に入る予定だった。日曜日の晩に夜行高速バスに乗って月曜の朝に戻る事も考えていたけど、日曜日の晩にも予定が入ったので、変則的な日程になっていた。
「いいじゃないですか、店長。一年以上も帰っていないのですよね愛媛には。それにいつもお店の為に一生懸命働いているのですから、ゆっくりされても」
朝霧が友近の事を良く知っているのは、よく話をしているからだ。彼女はなんとか48や46のメンバーにいてもおかしくないような、それなりの少女なのに二回りほど歳がはなれた友近にひかれているかのようになれなれしくしていたのだ。もっとも、他のバイトの手前、二人だけしかいない時しかプライベートな話をしなかったが。
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