脱走女子機械兵マリン

ジャン・幸田

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壱章:女子高生高橋詩織の災難

左腕を切り落とされた詩織

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 わたしは傷口を押さえていた。右手は真っ赤に染まりそれは服も一緒だった。わたしの頭には「失血多量で死ぬ」というキーワードが浮かんでいた。しかし目の前には見たこともない文字が浮かんでいた。その文字は・・・地球上のものとは思えない形だったけどなぜか私には意味がわかった。

  左腕の血流遮断! という意味だとわかった。それでわたしの左手の切口を見ると変なものが見えた。筋肉組織のなかに電線のようなものが見え、また骨の中にはなぜか機械の内部のように複雑なものが入っていた。わたしって機械だったわけなの?

 「やっぱりなあ。お前は地球人に化けているが元は機械兵だろ? はやく思い出せよ」 

  目の前のトカゲのような奴がしゃあしゃあと言っていた。本当にむかつく奴だと思っていたら、そいつに捕まっている千尋が目をさました。

  「どうしたのよ詩織! 血まみれじゃないのよ! それに手が転がっているよ! 大丈夫・・・」千尋はあまりの光景で気を失ってしまったようだ。また沈黙してしまった。

  「あんたたちねえ、千尋をどうするのよ! サンプルといったけどわたしたちのような娘を拉致してどうするのよ!」
  わたしは少々毒付いていいあげた。するとトカゲのような奴は少し考えて言い返してきた。

  「それはなあ、この星の高等生物であるお前らを俺らのような生物兵器に改造できないかと実験するためさ。この星は保護惑星だったけど解除されるのも時間の問題だからな。それで先んじてやってきたつもりだったけど、実際には機械盟約の奴らがもう昔から来ているというきゃないかよ。
  そんなの風説だと思っていたけどお前を見てわかったぜ。盟約のやつらの逃亡機械化兵士がいることを。いい加減に思い出せよ」

  「機械盟約? 逃亡機械化兵士? いったい何のことよ? そんなの知らないわよ!」

  「ほう、否定するのか? お前少し痛い目に合わないと思い出せないのかよ?」

  そういってトカゲのような奴らはわたしを取り囲んだ。それにしても、こんな騒ぎになっているのに誰も来ないというのはどういうことなんだろう? さっきまでウォーキングしていた人がいたというのに。

  わたしは目の前にあった植木を支える丸太を引き抜いて応戦し始めた。丸太が奴らに当たるとザクロのように体が裂けたが、一方の私も反撃され傷ついていた。全身から出血してきたけど、目の前には様々な文字が浮かんでいた。いったい、なんでわたしの目の前に文字が浮かぶのだろう?

  「い、いたいわ! なんでこんなにいたぶるのよ! なにも悪いことをしていないというのに」

  「悪いことしていない? 盟約の機械化兵士は我ら時空聨合に対し数々の弾圧を与えているだろうが! お前はしていなくてもお前らの仲間がやっているだろうが!」
  トカゲのような奴は語気を荒げていた。
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