12 / 13
完全に
記憶が
しおりを挟む
ワニにされた少女! それを動物園を訪れる人に知らせる術はなかった。それにだんだんと身体がワニの中に溶け込んでしまったのと同じように人間だったという記憶も薄らいできた。そのまま消えてしまえばそっちのほうが幸せなのに、記憶が蘇るのだ毎晩、職員と園長によって。
「もう、こいつはワニになったんだろ? そしたら襲う事もあるだろうが、問題なく制御しているだろうな」
園長は職員に尋ねていた。なんで、こんなことを私にしたの! そう憤っていても身体は動かなかった。私の人間だった身体は完全に溶けてしまったが、痕跡があった。それは脳と生殖器だ。なぜわかるかというと、意識は残っているし、目の前にいる連中にいたぶられるから!
折檻と虐待を受けたのち、小さな新聞記事を見せられた。それにはこうあった。
「6日、北海道W町にあるS山中で先月16日に発見された白骨遺体の一部について、警察はDNA鑑定で二か月前に失踪したB市在住の女子生徒(17)であると発表した。失踪した女子生徒は昨年問題になったB市立高校イジメ自殺事件の加害首謀者として遺族から訴えられており、それを苦にして自殺したとみられている」
その女子生徒ってもしかして・・・
「これで、お前は人間に戻れないぞ! 死んだことになったからな。わざわざ、お前の不要になった骨を摘出して放置していたのさ! お前のせいで娘が・・・」
そういって園長は持っていたステッキでぶん殴ってきた。そのとき、ある記憶が蘇った。たしかウザいとおもってクラス全員でイジメていた女がいて、その女の親が市内有数の資産家でたしか動物園を!
そのとき、ようやくこれがイジメた女の遺族からの報復だと気付いた! でも、それってやり過ぎじゃないのよ! 勝手に自殺しただけなのに! 転校でもなんでもすりゃよかったのに! そんな憤りを感じていた。でも、それをぶつける事はもう出来なかった。ワニにされたから!
「ふん! お前はなんて理不尽なのよ! うちの娘が悪い! なんて思っているだろうが、わからないだろ! お前の親も親だな。娘を失った親の気持ちなんて分からないし、関係ないと言い放ったからな。でも、これで分かっただろうな、お前の両親は。まあ、わしんところに責め過ぎたから悪いなんて言いがかりしてきたけど、わかっちゃないなあ。お前はワニになったからな」
そういいながら園長はステッキで殴り続けた。ワニの分厚い皮膚であっても、ダメージがありそうなほど、何度も。
「もう、こいつはワニになったんだろ? そしたら襲う事もあるだろうが、問題なく制御しているだろうな」
園長は職員に尋ねていた。なんで、こんなことを私にしたの! そう憤っていても身体は動かなかった。私の人間だった身体は完全に溶けてしまったが、痕跡があった。それは脳と生殖器だ。なぜわかるかというと、意識は残っているし、目の前にいる連中にいたぶられるから!
折檻と虐待を受けたのち、小さな新聞記事を見せられた。それにはこうあった。
「6日、北海道W町にあるS山中で先月16日に発見された白骨遺体の一部について、警察はDNA鑑定で二か月前に失踪したB市在住の女子生徒(17)であると発表した。失踪した女子生徒は昨年問題になったB市立高校イジメ自殺事件の加害首謀者として遺族から訴えられており、それを苦にして自殺したとみられている」
その女子生徒ってもしかして・・・
「これで、お前は人間に戻れないぞ! 死んだことになったからな。わざわざ、お前の不要になった骨を摘出して放置していたのさ! お前のせいで娘が・・・」
そういって園長は持っていたステッキでぶん殴ってきた。そのとき、ある記憶が蘇った。たしかウザいとおもってクラス全員でイジメていた女がいて、その女の親が市内有数の資産家でたしか動物園を!
そのとき、ようやくこれがイジメた女の遺族からの報復だと気付いた! でも、それってやり過ぎじゃないのよ! 勝手に自殺しただけなのに! 転校でもなんでもすりゃよかったのに! そんな憤りを感じていた。でも、それをぶつける事はもう出来なかった。ワニにされたから!
「ふん! お前はなんて理不尽なのよ! うちの娘が悪い! なんて思っているだろうが、わからないだろ! お前の親も親だな。娘を失った親の気持ちなんて分からないし、関係ないと言い放ったからな。でも、これで分かっただろうな、お前の両親は。まあ、わしんところに責め過ぎたから悪いなんて言いがかりしてきたけど、わかっちゃないなあ。お前はワニになったからな」
そういいながら園長はステッキで殴り続けた。ワニの分厚い皮膚であっても、ダメージがありそうなほど、何度も。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる