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第二章 一軒家はモノノケたちのなんなのか
おひるは騒がしい(4)
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村瀬はずいぶん昔に読んだ漫画を思い出していた。タイトルは忘れたが、こういった妖怪というかモノノケたちが集団で現れると、百鬼夜行といってあの世に引きずられてしまうといった内容だった。ただ昔の事なのでどうなったのかを思い出すことが出来なかった。っていうことは、目の前の連中はいったい? そんなとき、やたらと胸が大きい妖怪が近寄って来た。
「ねえ? あんたが新入りの人間なのか? あたいはねここまでやってくるモノノケ一行の案内係のオトメっていうんさ。なんかビビっているようだけど大丈夫さ! あんたを喰ったりする嗜好はないし、あの世なんかに連れて行ったりしねえからさ」
オトメの言葉に少し安心したけど、そのオトメの顔は福笑いみたいだったので、おもわず村瀬が噴き出したのもだから、胸倉を掴まれてそのまま顔を胸の中に押し込んでしまった。
「あのねえ、失礼よ! 今は笑う時間じゃねえんだよ! なんなら胸ン中に身体ごと入れ込んでやろうか!」
その時、村瀬は気持ち良いのか苦しいのか分からない気分になった。なんのモノノケか分からないが女の胸に顔を埋めるなんて初めての体験だった。
「オトメさん、あんまり誘惑しないでくださいわ。大事なお仕事をしてもらうのですからね。いまいなくなったら困りますから」
キキョウの優しい手に引かれて救出の手が伸べられたが、引き抜いた勢いによって今度はキキョウの方へ村瀬の身体がぶつかってしまった。そのとき、思わず手がキキョウの胸を掴む形になってしまった。
「ねえ? あんたが新入りの人間なのか? あたいはねここまでやってくるモノノケ一行の案内係のオトメっていうんさ。なんかビビっているようだけど大丈夫さ! あんたを喰ったりする嗜好はないし、あの世なんかに連れて行ったりしねえからさ」
オトメの言葉に少し安心したけど、そのオトメの顔は福笑いみたいだったので、おもわず村瀬が噴き出したのもだから、胸倉を掴まれてそのまま顔を胸の中に押し込んでしまった。
「あのねえ、失礼よ! 今は笑う時間じゃねえんだよ! なんなら胸ン中に身体ごと入れ込んでやろうか!」
その時、村瀬は気持ち良いのか苦しいのか分からない気分になった。なんのモノノケか分からないが女の胸に顔を埋めるなんて初めての体験だった。
「オトメさん、あんまり誘惑しないでくださいわ。大事なお仕事をしてもらうのですからね。いまいなくなったら困りますから」
キキョウの優しい手に引かれて救出の手が伸べられたが、引き抜いた勢いによって今度はキキョウの方へ村瀬の身体がぶつかってしまった。そのとき、思わず手がキキョウの胸を掴む形になってしまった。
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