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大波小波

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「すまない。もう少しだけ、付き合ってくれ」
「あッ、もうダメ。あッあッ、イヤあぁあ!」
 私はまだ吐いてないから、と先に絶頂に達してひとまず落ち着いた青葉を、構わず犯し続けた。
 汗が飛び、精が流れる。寝室はすっかり熱を帯び、まるで真夏の様に暑く感じられる。
 荒い息がひっきりなしに吐かれ、甘いうわ言が紡がれる。
 青葉は芳樹に貫かれながら、二度目の波の予感を覚えていた。
 まったくこの芳樹さんと来たら、まるで僕を壊す勢いで抱いてくるんだから。
 さっきはあんなに和やかに、料理の話などしていた芳樹さんが、僕を前に狂ったように腰をやる。
 吐精感を抑えながら、青葉は芳樹の事を考えていた。
 優しい穏やかな顔と、情け容赦ない狂った顔。
 どっちも好きです、芳樹さん。
 どっちも、芳樹さんなんですから。

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