金曜日の少年~「仕方ないよね。僕は、オメガなんだもの」虐げられた駿は、わがまま御曹司アルファの伊織に振り回されるうちに変わってゆく~

大波小波

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「駿、私は天宮司家の人間として誓う」
「い、おり、さまッ?」
「もしこれで、君が妊娠したら、絶対に責任はとる」
「あ、赤ちゃんッ?」
「だからッ」
 だから、このまま駿の中に出させて欲しい!
「あ! 伊織さまぁ! あぁあああ!」
 駿の返事を待たずに、伊織はその体内に激しく情を注ぎ込んでいた。
 あ、あぁ、あ。
 伊織さまのが、僕の内に。
 いっぱい、こんなに、いっぱい……。
 頭の中が真っ白になった。
 熱い伊織の精が、駿の腹を満たしてゆく。
 無意識に、駿はその白い腹に手を当てていた。
 伊織さまの子種が、こんなにいっぱい……。
 最後の一滴まで駿に渡した後、伊織は挿れた時と同じくらい、ていねいにペニスを抜いた。
 ひくひくと、まだ痙攣している蕾が可愛らしい。
 そっと指先でそこを撫でた後、伊織は駿の隣に横たわった。
「素敵だったよ、駿」
「い、おり、さまぁ……」
 どこか放心したような、駿の口調。
 その手が縋るように空をかいたので、伊織はそっと握った。
 しかし、ぽろぽろと涙を零す駿が、ふと気になった。
「中に出されるのは、嫌だったか?」
 それには、首を横に振る駿だ。
「あんまり嬉しくて……」
 駿は、清らかな涙を流した。
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