春風のように君を包もう ~氷のアルファと健気なオメガ 二人の間に春風が吹いた~

大波小波

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 何もかもが初めての悠希に、貴士は穏やかなセックスを心掛けた。
 優しく、ゆっくり、ていねいに。
 薄く積もった新雪を、土足で踏みにじるような真似は、しなかった。
「悠希、苦しくないか?」
「あ、はぁ、はぁ。あぁ。う、うぅ。んんあぁ……!」
 体からは余計な力が抜け、わずかだが腰が浮いている。
(楽しんでくれているようだな)
 良かった。
 腰を震わせ、最奥まで貫いた。
「出すぞ、悠希」
「あ! っく、あぁあ! は、はぁ、あぁああ!」
 熱い。
 すごい勢いで、僕のお腹の中に!
「うぅうう! はぁ、あ!」
 やだ。
 体が、勝手に……!
 貴士に続いて、悠希もまた勢いよく精を吐いていた。
 体は引き攣り、がくがくと震える。
 そんな火照った頬に、貴士の触れた手は冷たく心地よかった。
 やがて痙攣の治まった悠希から、静かに貴士は去った。
 体を傷つけないよう、そっと引き抜いた。
「どうだったかな。初めての心地は」
「はぁ、はぁ、あぁ……」
 水から出された魚のように、苦し気に荒い呼吸をする悠希に、貴士は口移しで水を与えた。
「ん、む。んん、う、ふぅ……」
「大丈夫か」
「は、はい。ありがとうございます」
 落ち着いた悠希が気付くと、自然と貴士の手を握っていた。

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