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「貴士さん。僕、お兄様とお会いできることになりました!」
「良かったな、悠希」
そこで、と貴士は悠希の手を取った。
「では、その場に私も同席して構わないだろうか」
「貴士さんも?」
悠希は、危惧した。
貴士を病的にまで恐れている、兄だ。
(本人を急に目の前にしたら、倒れちゃうかも……)
不安げな悠希に、貴士は微笑んだ。
「大丈夫。意地悪を言ったりするためじゃない。ただ、私には君という愛する人がいることを、納得してもらうためだ」
貴士の笑みは、優しかった。
「もう『氷の貴公子』はこの世にいないと、知ってもらうためだよ」
「ありがとうございます、貴士さん」
確かに、氷のような心の人間は、こんな風に温かく笑えやしない。
悠希は安心して、明後日を待つことにした。
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