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しおりを挟む「要さん。剥いだ石は、元通りに戻してね」
「そうだな。小さな生き物の、すみかなんだね。石は……、ん?」
見ると、石にも何か赤い丸いものが付着している。
「宇実、これは?」
「ウメボシイソギンチャクだよ」
「ウメボシ? だったら!」
「食べられない、ってば!」
笑いながら、要と宇実は楽しい時間を過ごした。
遊んだ後は、お楽しみのランチタイムだ。
海辺の洒落たカフェで……ではなく、宇実手作りのおむすびを、要は頬張った。
「美味しい!」
「良かったぁ」
潮の香りを存分に吸った後の塩むすびは、ひどく胃を喜ばせる。
こんなに美味しいおむすびは初めてだ、と要はいくつも口にした。
「外で、海を見ながら食べても美味しかったかも」
「うん。でも、結構日差しを浴びたからね。体を休めないと」
要の自動車の中が、小さなレストランだ。
おむすびを食べ、お茶を飲み、簡単な昼食は終わった。
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