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実莉の存在は、雅貴も気になった。
(明らかにこれは、将来を見越してのお誘い、だろうからな)
社交界の、牧田夫人を介して、出会った二人だ。
仲人になることが趣味の彼女が引き合わせたとなると、実莉に雅貴との結婚を希望する心があることは、明らかだ。
ただ、彼の家柄を考えると、むげにはできない。
お断りをするにしても、何度か会っておかないと角が立つ。
はぁ、と雅貴はため息をついた。
(私はもう、恋なんてこりごりなのに)
いや、待てよ。
(家同士を結び付けると考えれば、そこに無理やり恋を挟む必要はないじゃないか)
現に、恋も愛もなしに、ただ相手の家柄だけで結婚する事例はいくつもある。
「しかし……」
そこまで考えたところで、ふいに藍から声が掛けられた。
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