愛しているかもしれない 傷心富豪アルファ×ずぶ濡れ家出オメガ ~君の心に降る雨も、いつかは必ず上がる~

大波小波

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1話 プロポーズ

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 藍が雅貴と出会ってから、一か月近くが経っていた。
 痩せてみすぼらしく、泣き虫だった少年は、見違えるほどしなやかになった。
 体も心も丈夫になり、雅貴を支える、無くてはならない存在になっていた。

「藍、一つお願いがあるんだが」
「何でしょう」
「東側の庭園を、いじりたい。秋の花を植えたいと思っているんだ」
「あの、芝生の」
 そうだ、と雅貴はティーカップをソーサーに置いた。

「満月に合わせて、観月会を開くんだ。晩餐会は夜だが、昼からお客様はお越しになる」
「はい」
「秋の花々で、お客様をおもてなししたい。何をどこに植えるか決めて欲しい」
「解りました」
 こんな大切なことまで、雅貴は藍に託すようになっていた。

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