死んだと思ったら異世界に

トワイライト

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どうしてこうなった。

盗賊どもを倒してお礼を言われるまでは予想通りだった。

だが、もう一度言おう、どうしてこうなった?。

本来の予定ならばあのあとクールにその場を離れておしまいだったんだ。

騎士達も俺の事を怪しんでたし特にひき止められる事も無いと思ってたんだけどなぁ。

『さて、諸君怪我は無いかね』

周りの騎士を確認しながら言った一言に反応する者は居なかった。

『貴様、何者だ』

いや、一人だけいた。

俺に正体を聞いてきたのは俺が最初に声をかけていた騎士だ。

『何者って言われてもさっき答えたじゃないか、通りすがりの黒騎士だと』

『それが可笑しいと言うのだ、周りに村や街が存在しないこの場所で1人荷物も無く襲われている私達を助けるなんて普通ではあり得ない』

騎士の男はそう言い放つ。

まぁ普通に考えて俺の様な存在はあり得ないからな、それに言いたいことも分かる。

この騎士は俺と盗賊達が繋がっていることを危惧しているのだろう。

ピンチの時に颯爽と現れ、それを解決する。

助けてもらった側は、俺にたいして警戒心が一気に落ちるだろう。

そのことを理解していて、かつ俺と盗賊が手を組んでマッチポンプを演出したのではないか、と考えたのだろう。

まぁそう考えると俺の存在にも納得できるという点もあるが。

盗賊に襲われている所を助け、それにより相手の懐に入り、内側からなんらかの目的を果たす何てあり得ない話では無いからな。

現実はアニメや小説の様に簡単では無いのだ。

お姫様が盗賊やモンスターに襲われていたのを助けて惚れられ、結婚や婚約なんて言うのは良く見るが、あれは優秀な人材を王家に取り込み、かつ他にとられない様に、とする訳だ。

『まぁ俺がどうかなんてどうでも良い、俺はもうここから居なくなるからな』

指名手配をされてもこの黒騎士の鎧を外していればバレることも無いので安心して逃げることが出来る。

俺は逃げる準備を始める為に魔法の発動準備をした時だった。

『お待ち下さい黒騎士さま』

誰にも悟られない様に魔法の準備をしていた俺は驚いた。

現在俺は騎士達と会話をしている状態で騎士達の方を向いているので俺が逃げようとしていると分かるわけがない。

なのに馬車の中に居る筈のお姫様には俺が逃げようとしている事が分かったのだ。

声が聞こえてから数秒後、侍女を連れた1人の少女が馬車から出てくる。

『皆さん、この方は私達を助けてくださったのです、ですからそこまで疑わなくてもよろしいのではありませんか?』

お姫様が馬車から出てきた時点で周りに居た人は片膝をついて頭を下げる。

俺はこう言うのマジでやるんだな~と考えつつも相手側のアクションを待つ。

『貴様!姫様の御前だぞ、頭が高い!』

騎士の男が俺にそう言ってくるが、俺は別にこのお姫様に仕えている訳では無いので別にする必要はないだろう。

『良いのです、助けていただいた方に頭を下げられたら私の方が困ってしまいます』

『そう言って貰うと有りがたい』

俺がそう言うとお姫様から俺にアクションが有った。

『黒騎士様、貴方に助けていただいた私達は貴方にお礼をしたいので私達に同行して欲しいのですが』

『姫様!?』

従者が非常に驚いている様子からお姫様の独断だという事が窺える。

『ですが現在の私にお礼できるものはございません、なので王都に着き次第お礼をするという事で私達に同行していただけないでしょうか?』

成る程、普通の人なら名誉な事なのだろう。

『すまない、私も君たちに同行してあげたい気持ちも有る、だが急ぎで王都に向かわないと行けないのでね、今回は諦めてくれないか』

俺がそう伝えるとお姫様の顔はしゅんと残念そうな顔に変わる。

可哀想だが王族の用事なんてめんどくさいに違いない、絶対に回避しなければ。

『それは仕方がない…ですね』

勝った…と思った時、侍女の1人から1つの爆弾が放られる。

『それでしたら黒騎士さまの用がある方には王都に着いたら我々から説明を致しましょう、そうすればその方も納得いただけるのではないでしょうか?』

侍女がそう言った瞬間からお姫様の表情がパァっと明るくなっていく…ちくしょうやられた、これじゃあ同行する以外の選択肢が無くなったじゃねぇか。

『分かった、同行しよう』

という出来事が有ったわけだ
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