死んだと思ったら異世界に

トワイライト

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俺は魔力視を発動させながらレントルード侯爵の、寝室に侵入する。

魔力視を使ってれば魔道具が作動した瞬間に分かるから、対処出来る。

俺は少し警戒しながら部屋に足を踏み入れたのだが…

「…何も無い?」

いや、何もないというのは間違いだ。

床には高そうな絨毯が所狭しと敷いてあるし、壁は何故か金色だし、絵画が飾ってあったりはするのだが、俺の予想していた防衛用の魔道具などが一切無いのだ。

いや待てよ、これは悪趣味な部屋の飾りに魔道具を紛らせているんじゃ無いか?

この成金趣味な内装は魔道具を隠すためのカモフラージュで、目立たない場所に魔道具を設置しているのだろう。

俺は少し細部にも注目する様に部屋の中を見ていく。

だが、やはり魔力は見えないし、何らかの魔道具が起動している様子はない。

「本当に何もねぇ…」

レントルード侯爵って警戒心が無いのか?それとも部屋の前に待機している兵士だけで十分自分の身を守れると考えているのか?

確かに部屋の前にいた兵士たちは普通の人より強いのだろうが、それでもあの警備では守りきるなんて無理だろうに。

まぁ目標であるレントルード侯爵が一切警戒していないなら、こちらとしては好都合だ。

俺は部屋の奥にある明らかに人が3~4人程寝れるんじゃないかと思うぐらい大きなベッドに近づいていく。

「グゴゴォォォ!」

ベッドに近づくといびきが聞こえてくる。

どうやらぐっすりと眠っているみたいだな。

ベッドの中にはいびきをしながら眠っているおっさんの姿がある…これがレントルード侯爵なのだろう。

「起きられると面倒だから…」

俺はレントルード侯爵と思わしき人物にスリープを掛けて眠りを深くする。

「よし、これで多少のことでは起きないだろう」

発動した魔法に抵抗された気配も無かったので、スリープは無事に発動した筈だ。

少し魔力を多めに発動したので、何事もなければレントルード侯爵が起きるのは昼ぐらいになる筈だ。

「じゃあ早速…っと、その前に本人か確認しないとな」

俺はレントルード侯爵にとある魔法を掛けようとしたが、その前に本人確認をしないといけないことに気づいた。

魔法を発動させた後に、実は本人じゃ無かったなんて洒落にならないからな。

俺がレントルード侯爵にかける魔法はへたしたら一生苦しむかも知れない魔法だから、関係の無い人に掛けてしまう訳にはいかない。

俺はレントルード侯爵と思わしき人物に鑑定を発動させる事で本人かどうかを確認する事にした。

鑑定の結果がこれだ。

レイル・レントルード

レントルード侯爵家当主

相変わらず名前と職業しか表示されないが、本人かどうかを確認できるだけ十分だ。

「じゃあやるか」

ベッドに寝ているのがレントルード侯爵本人だという事を確認した俺は早速とある魔法をレントルード侯爵に掛ける事にした。

俺が今からレントルード侯爵に掛ける魔法はスリープの魔法と同じ様に闇魔法である精神干渉を利用した魔法だ。

魔法の効果を言うと、相手の精神に干渉して、相手の夢を操作するという物だ。

これだけを聞くと、何故夢を操作するだけで人を一生苦しめる可能性があるのか、と思うだろう。

なぜこの魔法が一生人を苦しめる可能性が有る理由とは…この魔法は使用時に魔力を込めれば込めるほど、魔法の効果時間が伸びるからだ。

例えば、普通の人がこの魔法を使えば精々2日3日程相手に悪夢を見せる事しか出来ないだろう。

だが、俺の様にあり得ない程魔力を持っているなら、下手すれば何年何十年と悪夢を見せ続ける事が可能なのだ。

悪夢を見る事で恐怖で強制的に目が醒めることも多くなるから必然的に睡眠時間は少なくなるし、睡眠時間が少なくなれば様々な悪影響がでる。

体調も悪くなるし、眠いのに寝たら悪夢をみるという状況は精神的に凄く辛い状況になる事だろう。

だからこの魔法を掛ける前にちゃんと本人確認をしないと行けないという訳だ。
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