230 / 280
230
しおりを挟む
「…それでは続きを話しますね」
女性はコホンと一度咳をすると先ほどの続きを話し始めた。
「私は迷いの森で迷ってしまい、住んでいた集落に帰ることが出来なくなってしまいました」
まぁ運良く戻る事が出来たんだったら今話す必要はないからな。
「それで、その後はどうしたんだ?」
普通なら小さい子供が街の外で迷子になったら大人たちがその子を探しに行くんだろうが…この女性が迷ったのは迷いの森だ、何らかの対策を取っていなければ助けに行った大人達も迷ってしまう事になる。
「当時の私は危機感が少なく、適当に歩いていれば森の外に出られるだろうと森の中を彷徨ったんです、今考えれば有り得ない行動ですよね」
まぁ確かに、なんの対策もせずに迷っている森の中を歩き回るのは自殺行為だ。
運良く森の外に出られる可能性は有るが、その可能性は限りなく薄いだろうし、そんな事よりも余計に帰り道が分からなくなる可能性の方が圧倒的に大きい。
ある程度の知識がある者なら木に目印を付けたりしながら森の中に入るんだろうが…
迷いの森…と名前からしてなんの対策もしないで入ったら迷ってしまうと教えてくれている様な物なのだ、普通なら入るとしても森の出口が分かるように工夫をするだろう。
その工夫というのはさっき俺が考えた木に傷を付けて目印にするというのも1つの方法だ。
木の幹に自分が来た方向を矢印なんかで書いておけば、迷ったとしても木を見ながら元いた方に戻っていけば無事に森から出れると言う物だ。
他にも入り口の木にすごく長いロープを巻きつけて持っているとか、対策がない訳では無い。
だが、当時この女性は14歳だったらしいし、迷いの森の危険性も理解していなかったのだろうからな。
「まぁそれは今考えたら…の話だろう?何も知らないでその森に入ったんだったら迷ってしまっても仕方ないんじゃ無いか?」
俺は当時の女性の行動を聞いてしょうがない事だったと判断した。
まぁ危険な行為に変わりはないが、その集落の大人たちが子供のことをしっかりと見ていなかった事やきちんと森に入っては行けないという理由を説明していなかった事を考えると、悪いのは当時の大人たちだろう。
まぁそれでも、立ち入り禁止と言われている所に好奇心とはいえ勝手に入っていたのは行けない事だろうが…まぁ目の前に女性が居るのだから無事に救出されたんだろうけど。
「仕方ないと言われればそうですが当時の私には危機感という物が無さすぎたんですよ…今考えると恥ずかし過ぎます…」
女性は当時の自分を思い出しているのか恥ずかしそうにそう言った。
「まぁここにいるって事は無事だったんだろ?終わりよければ全て良しって訳じゃ無いが怪我が無くて良かったじゃないか」
「まぁそうですよね…あそこで大怪我をしていたら主人に出会えなかった訳ですし、そう考えると当時の私は良くやった…という奴でしょうか?」
女性は当たり前のことの様にそう言った…やっぱりこの人、フェルの事になるとテンションが可笑しくなるな。
「それで?迷いの森で迷ったのは分かったんだが、それがフェルの出会いとどう関係してくるんだ?」
このままだとまた女性がフェルの事を語り出しそうだと考えた俺は一旦話を戻すために女性にそう尋ねる。
「あ、そうでしたね…それでは続きを話します」
俺が女性にそうたずねると女性は続きの話をし始めた。
「それで、私は迷いの森で迷ってしまった訳なんですけど…助けが来る事もなく3ヶ月の時が過ぎました」
「一気に時間が飛び過ぎじゃないか!?」
俺はてっきり森で迷っている時の話をするのだと思っていたのにいきなり3ヶ月が経ったと言われて思わず突っ込んでしまう。
「いえ、その時のことは本当に特に話す様な物は無いんですよ」
そう言うと女性はその3ヶ月間の間に有った事を簡単に話してくれた。
女性はコホンと一度咳をすると先ほどの続きを話し始めた。
「私は迷いの森で迷ってしまい、住んでいた集落に帰ることが出来なくなってしまいました」
まぁ運良く戻る事が出来たんだったら今話す必要はないからな。
「それで、その後はどうしたんだ?」
普通なら小さい子供が街の外で迷子になったら大人たちがその子を探しに行くんだろうが…この女性が迷ったのは迷いの森だ、何らかの対策を取っていなければ助けに行った大人達も迷ってしまう事になる。
「当時の私は危機感が少なく、適当に歩いていれば森の外に出られるだろうと森の中を彷徨ったんです、今考えれば有り得ない行動ですよね」
まぁ確かに、なんの対策もせずに迷っている森の中を歩き回るのは自殺行為だ。
運良く森の外に出られる可能性は有るが、その可能性は限りなく薄いだろうし、そんな事よりも余計に帰り道が分からなくなる可能性の方が圧倒的に大きい。
ある程度の知識がある者なら木に目印を付けたりしながら森の中に入るんだろうが…
迷いの森…と名前からしてなんの対策もしないで入ったら迷ってしまうと教えてくれている様な物なのだ、普通なら入るとしても森の出口が分かるように工夫をするだろう。
その工夫というのはさっき俺が考えた木に傷を付けて目印にするというのも1つの方法だ。
木の幹に自分が来た方向を矢印なんかで書いておけば、迷ったとしても木を見ながら元いた方に戻っていけば無事に森から出れると言う物だ。
他にも入り口の木にすごく長いロープを巻きつけて持っているとか、対策がない訳では無い。
だが、当時この女性は14歳だったらしいし、迷いの森の危険性も理解していなかったのだろうからな。
「まぁそれは今考えたら…の話だろう?何も知らないでその森に入ったんだったら迷ってしまっても仕方ないんじゃ無いか?」
俺は当時の女性の行動を聞いてしょうがない事だったと判断した。
まぁ危険な行為に変わりはないが、その集落の大人たちが子供のことをしっかりと見ていなかった事やきちんと森に入っては行けないという理由を説明していなかった事を考えると、悪いのは当時の大人たちだろう。
まぁそれでも、立ち入り禁止と言われている所に好奇心とはいえ勝手に入っていたのは行けない事だろうが…まぁ目の前に女性が居るのだから無事に救出されたんだろうけど。
「仕方ないと言われればそうですが当時の私には危機感という物が無さすぎたんですよ…今考えると恥ずかし過ぎます…」
女性は当時の自分を思い出しているのか恥ずかしそうにそう言った。
「まぁここにいるって事は無事だったんだろ?終わりよければ全て良しって訳じゃ無いが怪我が無くて良かったじゃないか」
「まぁそうですよね…あそこで大怪我をしていたら主人に出会えなかった訳ですし、そう考えると当時の私は良くやった…という奴でしょうか?」
女性は当たり前のことの様にそう言った…やっぱりこの人、フェルの事になるとテンションが可笑しくなるな。
「それで?迷いの森で迷ったのは分かったんだが、それがフェルの出会いとどう関係してくるんだ?」
このままだとまた女性がフェルの事を語り出しそうだと考えた俺は一旦話を戻すために女性にそう尋ねる。
「あ、そうでしたね…それでは続きを話します」
俺が女性にそうたずねると女性は続きの話をし始めた。
「それで、私は迷いの森で迷ってしまった訳なんですけど…助けが来る事もなく3ヶ月の時が過ぎました」
「一気に時間が飛び過ぎじゃないか!?」
俺はてっきり森で迷っている時の話をするのだと思っていたのにいきなり3ヶ月が経ったと言われて思わず突っ込んでしまう。
「いえ、その時のことは本当に特に話す様な物は無いんですよ」
そう言うと女性はその3ヶ月間の間に有った事を簡単に話してくれた。
0
あなたにおすすめの小説
男が英雄でなければならない世界 〜男女比1:20の世界に来たけど簡単にはちやほやしてくれません〜
タナん
ファンタジー
オタク気質な15歳の少年、原田湊は突然異世界に足を踏み入れる。
その世界は魔法があり、強大な獣が跋扈する男女比が1:20の男が少ないファンタジー世界。
モテない自分にもハーレムが作れると喜ぶ湊だが、弱肉強食のこの世界において、力で女に勝る男は大事にされる側などではなく、女を守り闘うものであった。
温室育ちの普通の日本人である湊がいきなり戦えるはずもなく、この世界の女に失望される。
それでも戦わなければならない。
それがこの世界における男だからだ。
湊は自らの考えの甘さに何度も傷つきながらも成長していく。
そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。
挿絵:夢路ぽに様
https://www.pixiv.net/users/14840570
※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う
シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。
当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。
そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。
その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる