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フェニを森の中に蹴り飛ばしてから数分、未だにフェニが戻ってくる気配は無い。
「フェニの奴…また奇襲狙いか?」
フェニがあんな蹴り一発で戦闘不能になる訳が無い、と言うより大したダメージにもなっていない筈だ。
なのにまだ出てくる気配が無いという事は奇襲を仕掛けようとしているのだろう。
「でも可笑しい…」
今の状況で俺に奇襲をしようとしても意味がない事はフェニもわかっている筈だ。
俺は魔力サーチによってフェニの居場所を知っているし、フェニが行動したら分かる、それはフェニも知っている筈だ、それなのにフェニは森の中に居る。
コレは他の意図が有るって事なのか?
フェニが何をしようとしているのか考えていると森の中から巨大な魔力反応が
「ブッ放す気か!」
フェニが大きめの魔法を撃等としている事が分かった俺は急いでその場から飛び退いた。
が、先ほどまで俺が立っていた場所に魔法が撃たれることはなかった。
フェニはさっきまで俺が居た場所では無く、森の中に魔法を放ったからだ。
フェニの放った魔法はその膨大な熱量で木々を燃やしていき、そして周囲にあった木は全て灰になってしまった。
「マジか、こう来るとは思ってなかった」
フェニの奴、地形破壊はこの空間を作った意味が薄くなるからと俺がやらなかった奴をやりやがった。
そして木々を灰にした張本人であるフェニはゆっくりとこっちに歩いてくる。
「フェニ、木を燃やしたらワザワザこんなマップを作った意味が無くなるじゃないか」
「もうユウヤも僕もお互いの居場所を完全に把握してるし、奇襲なんて仕掛けても意味がないでしょ、だったら邪魔な木なんて燃やして一騎打ちした方が面白いでしょ?」
俺の言葉にフェニはそう答えた。
「おまっ、そりゃそうだけどさ…ま、もうやっちまったんだから言っても意味ないか…」
俺はそう呟いてフェニの方を向く。
「それで、どうする?」
俺はフェニに一騎討ちの内容を確認する。
本来だったら何でもあり何だけど模擬戦だから一応どんなルールでやるのかを確認しておかないとな。
一騎打ちと言っても物理攻撃だけにするか魔法も有りなのかで内容が変わるし。
俺が一騎打ちをどんな条件でやるかを聞くとフェニは少し考えてからこう言った。
「何でもありでも面白そうだけど、やっぱ一騎打ちって言ったらコレでしょ」
フェニはそう言いながら手を横に突き出す。
するとフェニが伸ばした手の前に炎の渦のようなものが現れ、フェニはその渦に腕を突っ込む。
そしてフェニが炎の渦から腕を抜くと、その手には真っ赤な大剣が握られていた。
「フランベルジュか…」
俺はフェニの持っている大剣の名前を言う。
「うん、やっぱり全力を出すならコレが一番良いからね」
「そうだろうな」
俺はフェニの言葉を肯定する。
フランベルジュを持ったフェニはまさにチート並みの力を得るからな。
フェニが持っている大剣の銘はフランベルジュ、俺がフェニの為に作った武器だ。
あの大剣の効果は大剣に魔力を流す事で剣から炎が出るという単純な物、だが単純な分少ない魔力でも威力が出せるようになっている。
まぁコレだけを聞くとただの炎属性が付与された大剣だが、この大剣はフェニが持つ事で異常な強さになるのだ。
というのもその理由はフェニの特性が関係する。
その特性とは炎を吸収して自分の体力や魔力を回復させる事が出来ると言う物だ。
これによってフランベルジュに魔力を注いでそれによって出た炎をフェニが吸収、そうする事で敵にダメージを与えながら自分の体力や魔力を回復するという事が可能なのだ。
しかもフランベルジュに込める魔力量を増やせば敵に与えるダメージが増えて、かつ体力や魔力の回復力もアップというぶっ壊れ性能だ。
さて、そんなチート武器を手にしたフェニとどう戦うか…
俺は頭の中で一騎打ちをどう立ち回ろうか考える。
「フェニの奴…また奇襲狙いか?」
フェニがあんな蹴り一発で戦闘不能になる訳が無い、と言うより大したダメージにもなっていない筈だ。
なのにまだ出てくる気配が無いという事は奇襲を仕掛けようとしているのだろう。
「でも可笑しい…」
今の状況で俺に奇襲をしようとしても意味がない事はフェニもわかっている筈だ。
俺は魔力サーチによってフェニの居場所を知っているし、フェニが行動したら分かる、それはフェニも知っている筈だ、それなのにフェニは森の中に居る。
コレは他の意図が有るって事なのか?
フェニが何をしようとしているのか考えていると森の中から巨大な魔力反応が
「ブッ放す気か!」
フェニが大きめの魔法を撃等としている事が分かった俺は急いでその場から飛び退いた。
が、先ほどまで俺が立っていた場所に魔法が撃たれることはなかった。
フェニはさっきまで俺が居た場所では無く、森の中に魔法を放ったからだ。
フェニの放った魔法はその膨大な熱量で木々を燃やしていき、そして周囲にあった木は全て灰になってしまった。
「マジか、こう来るとは思ってなかった」
フェニの奴、地形破壊はこの空間を作った意味が薄くなるからと俺がやらなかった奴をやりやがった。
そして木々を灰にした張本人であるフェニはゆっくりとこっちに歩いてくる。
「フェニ、木を燃やしたらワザワザこんなマップを作った意味が無くなるじゃないか」
「もうユウヤも僕もお互いの居場所を完全に把握してるし、奇襲なんて仕掛けても意味がないでしょ、だったら邪魔な木なんて燃やして一騎打ちした方が面白いでしょ?」
俺の言葉にフェニはそう答えた。
「おまっ、そりゃそうだけどさ…ま、もうやっちまったんだから言っても意味ないか…」
俺はそう呟いてフェニの方を向く。
「それで、どうする?」
俺はフェニに一騎討ちの内容を確認する。
本来だったら何でもあり何だけど模擬戦だから一応どんなルールでやるのかを確認しておかないとな。
一騎打ちと言っても物理攻撃だけにするか魔法も有りなのかで内容が変わるし。
俺が一騎打ちをどんな条件でやるかを聞くとフェニは少し考えてからこう言った。
「何でもありでも面白そうだけど、やっぱ一騎打ちって言ったらコレでしょ」
フェニはそう言いながら手を横に突き出す。
するとフェニが伸ばした手の前に炎の渦のようなものが現れ、フェニはその渦に腕を突っ込む。
そしてフェニが炎の渦から腕を抜くと、その手には真っ赤な大剣が握られていた。
「フランベルジュか…」
俺はフェニの持っている大剣の名前を言う。
「うん、やっぱり全力を出すならコレが一番良いからね」
「そうだろうな」
俺はフェニの言葉を肯定する。
フランベルジュを持ったフェニはまさにチート並みの力を得るからな。
フェニが持っている大剣の銘はフランベルジュ、俺がフェニの為に作った武器だ。
あの大剣の効果は大剣に魔力を流す事で剣から炎が出るという単純な物、だが単純な分少ない魔力でも威力が出せるようになっている。
まぁコレだけを聞くとただの炎属性が付与された大剣だが、この大剣はフェニが持つ事で異常な強さになるのだ。
というのもその理由はフェニの特性が関係する。
その特性とは炎を吸収して自分の体力や魔力を回復させる事が出来ると言う物だ。
これによってフランベルジュに魔力を注いでそれによって出た炎をフェニが吸収、そうする事で敵にダメージを与えながら自分の体力や魔力を回復するという事が可能なのだ。
しかもフランベルジュに込める魔力量を増やせば敵に与えるダメージが増えて、かつ体力や魔力の回復力もアップというぶっ壊れ性能だ。
さて、そんなチート武器を手にしたフェニとどう戦うか…
俺は頭の中で一騎打ちをどう立ち回ろうか考える。
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