死んだと思ったら異世界に

トワイライト

文字の大きさ
280 / 280

280

しおりを挟む
あの後、隼人には俺たちの作戦の説明を行った。

初めに作戦の説明をした時、隼人は作戦の内容に非常に驚き、信じられないといった様子だったが、異空間に連れて行って俺の力を見せる事で納得させた。

その後、ハヤトに教国の軍にはしてほしい事…つまり公国の軍に対して攻撃をしない様にしてほしいと伝えると隼人は直ぐに了承してくれた。

…まぁ隼人は自分たちのやる事がこんな簡単な事だけで良いんですか?という事を言っていたが守る対象が少なくなるだけ作戦がやり易くなると言って納得させた。

「じゃあ俺は仲間の所に行くから、今回は協力してくれてありがとな」

という事で作戦の説明やらを終わらせた俺は隼人と別れ、ヤヨイ達の所に戻ることにした。

「こちらこそ…ってまだ戦争が止められた訳じゃ無いんですけどね…まぁユウヤさんのあんな力を見た後じゃ失敗するなんて思わないですけどね」

俺が声をかけると隼人は笑いながらそう返した。

「じゃあ次に会うのは作戦が終わった後になると思うけど、説得とか頑張れよ」

「はい!ユウヤさんも頑張ってください」

隼人と最後に少し話してから別れた俺は公国に向かう事にする。

そしていつもの如く魔法で気配と姿を完全に消した俺は転移魔法で公国に転移した。

「よし、じゃあヤヨイ達に合流するか」

公国に転移した俺は魔法を解除せずにヤヨイの元に向かう。

「…成る程、そんな事が有ったのですか」

ヤヨイ達と合流した俺は早速教国軍に潜入した事で得られた情報や隼人の協力が得られた事などの情報を共有する。

「やはり教国軍の異常な進軍速度の理由は転生者の存在が関わっていましたか」

俺の話を聞き終えた修羅はそう呟いた。

「ああ、さっきも説明した通り、隼人っていう転生者の能力でテイムしたモンスターの能力を強化してこっちに向かって来てたらしい」

俺は隼人から聞いた能力を三人に説明する。

「隼人が全ての能力を素直に話したとは思えないけど、大体は合っているはずだ」

「私としては教国軍を見に行ってくると一言だけ残してふらっと出かけた挙句に現地で協力者を見つけているという事を指摘したいのですが…まぁ良いでしょう、主殿ですし」

修羅がそう言うとヤヨイとフェルは同意をする様にウンウンと頷いている。

「おい!」

俺は三人の反応に思わずツッコミを入れる。

俺だから…って、三人の中で俺は一体どんな奴だと思われてるんだよ

あたかも俺が非常識だみたいな反応をした三人に普段から俺のことをどう思ってるのか問いただしたくなる…がそれは今じゃなくても出来る。

「お前達の中の俺の評価がどんな事になってるのか気になるんだが…まぁいい」

今は情報共有をして作戦に集中する事にしよう。

他に皆に伝える事は…そうそう、キメラについてはまだ話してなかったな。

「そういえば修羅、今回教国がこっちに来る為に馬車を轢かせていたキメラなんだが、ジャイル・フィンリーが作った可能性が高い」

俺はそう言って教国軍が連れていたキメラの姿と能力が大体同じだった事を修羅に伝えた。

「成る程、奴がこの件に関わっていると…」

俺の話を聞いた修羅は顎に手を当てて何かを考え始める。

「大方資金調達の一環として教国軍にキメラを売ったんだろうな」

あのキメラ達の能力でもこの世界のモンスターと比べたら強い部類になるからな、相当いい値段で売れたんじゃないか?

「成る程…となると奴はもうこの近辺には居ないでしょうね」

「そうだろうな」

俺は修羅の言葉に賛同する。

この世界ではキメラを作るのは禁忌とされてるらしいから、人工キメラを見られたら自分の存在に気づくと本人も知ってる、今頃奴は教国から受け取った金を使って他国にでも行ってる事だろう。

「とまぁ俺が教国軍の所に行って手に入れた情報はこんな感じだが、なにか質問はあるか?」

俺は三人に質問があるかを聞くがどうやら無いみたいだな。

「それじゃあ情報共有は終了だ、各々作戦開始まで待機してる様に、俺はフェニに連絡を取ってくる」
しおりを挟む
感想 11

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(11件)

空斗
2022.04.04 空斗

もう投稿はないのでしょうか・・・?
ユグドラシルオンラインからずっと見てましたが、とても好きでした。
1年以上待っても更新がなく、少し寂しいです。
トワイライトさんの物語を、また見れる日をこころまちにしています。

解除
Dante
2020.09.09 Dante

最初のページからですが、俺は、もしくは、俺、の使用が多すぎです。
これだと禁則に近いので、他の言葉で代用するか、使わなくてもいいように修正したほうが良いです。

解除
ちゃあ
2020.09.05 ちゃあ

正直主人公の能力を考えると正体をばらさずに解決できる方法はいくらでもあるはず。
単純な俺Tueeeにしないためなのかもしれないが、逆に主人公の頭が悪く感じる。
あと冗長すぎてもはや苦痛になってくる。

解除

あなたにおすすめの小説

狼になっちゃった!

家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで? 色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!? ……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう? これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!

武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。 しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。 『ハズレスキルだ!』 同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。 そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?

スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。 女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!? ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか! これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

転生したらスキル転生って・・・!?

ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。 〜あれ?ここは何処?〜 転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。