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マリンスノー
しおりを挟む深く、深く、沈んでゆく。
暗く冷たい海の底へと、僕の身体は沈んでいく。
どうして人は、水の中では生きていられないのだろう。
寄せる波に逆らうこともせず、揺らぐ世界をただ眺めていた。次第に光が奪われていく視界。ざあざあ、ごぼごぼと、雑音が耳を占領する。
背中を避けて水面へと浮いていく泡を見て、僕の身体は海に溶け込んでいってしまうのではないかと錯覚した。
海中をふわふわと漂うあの雪のようなものは何だろう。水面に反射する光と相まって、とても美しく感じた。
暗い、暗い海の底へ、深く、深く、このまま溶けていってしまえたらいいのに。
海の泡となった人魚姫は、その後どうなるのだろう。
人魚姫が助けたあの王子様は、その後どうしたたのだろう。
僕はこれから、どうなってゆくのだろう。
君はこの先、どうなってゆくのだろう。
遠のく意識の中、君のことだけを考えた。
いつかまた巡り会えたら、次はふたりで幸せになろう。
息苦しいはずなのに、不思議と穏やかな気持ちになっていた。雑音さえも心地よい。
そして海の一部となって消えてゆく。
この海に漂う雪のように、僕も精一杯、輝いて魅せよう。
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