原始時代に生き抜いた最強の戦士オクルトス

二人目：吟遊詩人は少女に謳う

詩人と少女１２

眼を瞑る、疲れていたのかすぐに眠りについてしまったような気がした。

真っ暗の視界にぼやけて映る　紫色のとんがり帽子にセクシーな魔法衣装
胸がすごく大きい女性が私を誘惑している。
いきなり場面が変わり、王の冠をつけた白髪交じりの男が私に激怒している
王は私を殴り倒そうとしたところで夢から覚める。
「は・・・はぁ・・・ふぅ・・はあ・・・・・ふぅ・・・・夢か・・」
目覚めるとまだ深夜、体は少し汗をかいている
ズボンのポケットに手を突っ込む。
小さい何かが手に当たる、それを掴み取り出す
「レーネの指輪・・・レーネさん元気にしてるだろうか」

むくりと起き上がったアベルの横に存在するはずのメアリーがいない。
「メアリー・・？」

玄関を開けると笛の音が遠くから聞こえてくる。
家から少し歩いたところに崖がある、そこから聞こえてくるようだった。
崖に着くと、静寂に美しく長い髪の毛がなびいていた。
しかも、彼女の吹いていたフルートの音色は私の・・・・。