原始時代に生き抜いた最強の戦士オクルトス

ジンクス

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二人目:吟遊詩人は少女に謳う

詩人と少女22

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仰向けで倒れている首を横に向けてロンの方を見る。

ロンは口からごぽっと血を出して、何の言葉も言えないまま 前のめりに倒れた。
「ロンッ!!!!!!!!!!」
急いで近寄ろうとするが、足に力が入らずこける。
這いずるように近寄る。
「ロンッ しっかりしろ!」
まだ生きてるようだが この出血量、このままじゃ確実に死ぬ!!

ジャリッ

足音がする方向を見ると ハンティングライフルを持った男達の姿。
その中に見覚えのある顔の男がいた。
「おぉ・・よかったよかった まだ居てくれたみたいだな」
メアリーを買ったオーナーだ。

アベルは怒りに満ちていた。

「このやろう・・・よくもロンを・・」
ぐぐっと足に力をいれて立とうとするが、立つことができず倒れてしまう。
それを見た男たちは笑う。
「なんだ、重症を負っているなら銃なんか必要なかったようだな
まぁ、ついでだ お前を殺してダイアとメアリーは返させてもらうぞ」

頭に銃口を突きつけられるのがわかった。
もう何もかもが終わってしまうのか。
「くそ・・・動け・・・動けよっ・・・ちくしょお・・・ちくしょお・・・」


何かが聞こえてくる。

「~♪・・・・・・・・~♪」

「笛の・・・音色・・?」
「なんだ??!」
騒然とする男達

体がだんだん楽になるのがわかる

(ば、ばかな・・どうして・・ありえない・この曲は・・・この曲は・・・っ!!!!
再生と・・・・破滅の・・・・ピューレ!!!!!)

辺りの空気が光に包まれていく。
同時に男達が苦しみだす。
「うっ!!!くっ!!!なんだ!!!ぐあっ・・ぐああああ!!!」
男たちは銃を地面に落とし頭を抱え込む。
笛の音がハッキリと聞こえると その先には少女の姿。
「メアリー!!!!!」
「メアリー!!よせっ!!それ以上はっ・・・!!!」
頭を抱え込むオーナーが朦朧としながらも銃を握り締める
「うっ・・くっ・・そうか・・・あの女が原因かっ アアアっ!!!!!」
銃口がメアリーに向く。
「やめろおおおおおおおお!!!!!!!」
パアアアアンッと銃声が鳴り響くと一発の銃弾が飛び出し
メアリーを撃ち抜いた。
撃ち抜かれたメアリーは血を流し、倒れた。
メアリーに駆け寄り抱きかかえる。
「メアリィッ!!!!メアリイイッ!!」
ごぽっと吐血する。
「私・・・役にたった・・?」
メアリーの手を握る。
「ああ・・・もちろん・・!」
「最後に恩返し・・・できてよか・・った・・」
ぎゅううっと手を握った。
「メアリィっっいかないで いくなっ!!!メアリィッ!!!!!」
メアリーはアベルに微笑む、その目からは一筋の涙が流れ落ちると同時にメアリーは死んだ。
「・・・メアリィ?メアリィッ!!!アアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
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