小学6年生、同級生30人全員を殺した日本の歴史史上最凶最悪の少年殺人鬼が、異世界の12歳に乗り移り、異世界を駆ける!

yuraaaaaaa

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再び戦場へ

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 「落ち着きなよグロッセ」
 ジャンはそう言って水の入ったコップをグロッセに手渡すと、一気に飲み干すグロッセ。

 「それで何があったの? もしかしてダル公国はこっちに向かって来てるとか?」
 「ダル公国は引き上げて行きました……やったっす……俺達は勝ちました!」

 「「「「おおおおおおおおおおおお!!」」」」
 歓声が上がった。

 (やったなジャン!)
 (ユウタのおかげだよ)
 (いやここにいる全員のおかげだろ)
 (そういう事だね)

 「ジャン様やりましたね」
 「やっと一息つけるよ」
 ジャンの意識がフラッとなくなった。

 「ジャン様!? 大丈夫ですか?」
 ジェイドに抱えられた。

 「大丈夫だ。怪我した奴連れてこい。俺の回復魔法で治すから」
 戦いで怪我した人を回復魔法で癒やし、その後は全員で水浴びをして体中の汚れをとった。
 部屋に戻った俺は、倒れ込むようにベットに横になり、泥のように眠りについた。

 意識が目覚めると、椅子に座って何やら書類を整理していた。
 
 (どの位時間が経った?)
 「もう夕方になるよ」

 (ジャンは今何してんの?)
 「戦いの後始末……戦いと言っても書類とかあるんだよ。ダル公国との戦闘で勝利した事を王都に早馬で知らせたりね」

 コンコンコンッとドアをノックする音が。
 「ジェイドです」
 「入っていいよ」
 
 「失礼します」
 「どうしたの?」
 「最終的な報告をしにきました。今回の戦いでの負傷者は0、死者数は62名です。奇跡的な大勝利と言ってもいい戦果だと思います」

 「そっかぁ……」

 「ありがとうジェイド。下がっていいよ」
 「はっ!」

 (奇跡的な大勝利だってよ良かったな!)
 「そうだね。今は勝利の美酒に酔っておこう」
 (なにそれダサッ!)

 「ダサいかな? カッコいいと思ったんだけど」
 (いや~、言わないほうがいいと思うよ)
 「ハハハ。じゃあ言うのやめておくよ」

 バタンッ。
 「お兄様ーー! 遊ぼーー!」
 突然妹のエミリが部屋に押しかけてきて、一緒に遊ぶことになり、その後もずっと離れることがなく、寝る時まで一日中一緒だった。

 翌日。
 エミリがジャンを屋敷から連れ出し、外へと出かけてた。

 「お兄様とこうやって外に出掛けるなんて久しぶり」
 「そうだね。学校があったからダラムへ帰ってくる事もなかったしね」

 「これからはお兄様はここにずっといるんでしょ? 私とずっと一緒でしょ?」
 「勿論だよ! 僕はずっといるよ」
 「約束だよ?」
 「約束するよ」

 その瞬間、左側のおでこに何やら重い衝撃が走り、血が流れた。
 「お前のせいだ! お前のせいで父ちゃんが死んだんだ!」
 泣きながらそう叫ぶ子供の姿が数人。

 「「お前のせいだ! お前のせいだ!」」
 そう言いながらジャンに向かって石を投げてくる。

 「やめてーーーーーーーー!!」
 エミリがジャンの前に立ち塞がる。
 大きな石がエミリに当たりそうになり、ジャンはエミリを庇った。

 「領主様申し訳ありません!!!!!」
 石を投げた子供を抱きかかえる女性の姿が。

 「子供がした事です。許して下さい! 罰するなら私を罰して下さい。この子だけは」
 涙ながらにジャンに訴えている。

 ジャンは立ち上がって、子供と母親の元に近づいていく。

 「僕の母親は妹を産んですぐに亡くなった。僕の父親は最近起こった戦いのせいで亡くなった。それでもなんで戦うのか? 戦わなかったら、ここにいる全員が殺されてしまうから。君も僕も隣にいる友達も、君のお母さんだって全員ね。君のお父さんは君達家族を守る為に立派に戦ってくれた。だから今日僕達は生きる事が出来ています」

 「君にはまだお母さんがいる。君は男なんだ強くなってお母さんを守るんだ。いいね?」
 ジャンは石をぶつけられた子供に優しい口調でそう言った。

 「エミリ、帰ろうか?」
 「うん」
 ジャンはエミリの手を引いて屋敷へと戻る。
 
 それから数日が経ち、早馬で手届いた。
 (ジャン、中身はなんて書いてあるんだ?)

 「簡単に言うと近くの貴族と一緒になって軍を動かし、城を落としてくれって」
 (へぇ~。また戦争しろってか)

 「そうだね……とりあえず会議をしないと」
 ジャンのいる部屋に分隊長全員を招集した。

 「先程手紙が届けられて命令が下った。ドガル子爵の軍に加わって一緒になってダル公国にあるバーリ城を攻め落として欲しいとの内容だった」

 「ゲッ! ドガル子爵っすか!?」
 グロッセが身を乗り出してそう発した。

 「ああ……そうだ」
 (なんだ? なんだ? そのドガル子爵ってどんな奴なんだ?)

 (権力と地位、お金と女が好きな典型的な嫌な貴族だよ。戦が得意とか強いとかも聞いた事もない。部下が優秀というのは噂で聞いたことはあるけど……)
 (そんな奴の下に付いて戦うとか罰ゲームじゃん! 絶対ヤバいよ)
 (それでも……命令には背く事は出来ない)

 「あまりいい噂を聞かない貴族ですね……」
 「ドガル~! ドガル~!」
 テディは何がそんなに楽しいのか分からないが、笑いながら踊っている。

 「ジェイドの言う通り、あまりいい噂を聞かない貴族なんだよ。だから今回のバーリ城攻略戦では、僕達の軍は無理難題や、戦闘が激しい場所に配置されるかもしれない。そうなっても対処できるように動いていこうと思う」

 「どうされるつもりなんですか??」
 ジェイドがそう言うと、皆の視線がジャンに集まる。

 「グロッセはドガル子爵について、仕えている部下について出来るだけ調べてもらえるか?」
 「お任せあれ!!」

 「エルガルドは元々は山賊なんだ、忍び込むのも得意だろう?」
 「まあ苦手じゃねえよ?」

 「好きな人数連れて先にバーリ城に潜り込んできてくれるか? いつでも城の門を開けられるようになっていて欲しいんだ」
 「なんだそんな事かドクター。俺に任せろ」

 「何日あれば実行出来る?」
 「バーリ城には何度か行ったことがある。なんとなく場所も把握してる。七日あればドクターの望みに応えられると思うぜ」

 「分かった。エルガルド頼んだぞ」
 「へいっさ!!」

 「ドクター! ドクター! オイラは~? オイラは何をすればいいのだ?」
 「テディは僕と一緒にお留守番だよ」
 「分かったのだ~」

 会議から四日後、ドガル子爵が三千人の兵を連れてダラムに現れた。
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