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第三章
知る人間と知らない人間
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「ウィ~旦那~。帰ったぞ~ヒック! ヒック!」
「シャオ貴様。主様の前だぞしっかりしろ。酒を飲むな!」
「お前は堅すぎるんだよリリア。旦那はそんな器じゃねえよ! なあ旦那?」
顔を真っ赤にしてフラフラと真っ直ぐ立てないシャオと真面目の権化リリア。対照的ではあるが、中々いいコンビなのかもしれない。
「とにかく二人共無事で良かった。報告を終えて、ルイス国王からどんな指示をもらったんだ?」
「まずは現在の戦況からお伝えします。ダル公国との戦闘とベラトリア連合国との戦闘は苦戦しているとの事です。両方の戦闘にフォルテラ王国が介入しているらしく、主様が言っていた魔法ではない『科学』というモノに苦戦しているようです」
「なるほど……」
「それでルイス国王からの指示なんですが……」
リリアが、何故か急に黙る。
「あの女が、国王を遮って勝手に俺らに指示出してきたんだよヒック!」
「女ってのは?」
「ルイス国王の隣に立っていたエリーゼ様です」
「うちの王様は、大丈夫なのかい?」
「どういう意味だ?」
「俺はあの女信用しない方がいいと思ってる。外面はいいけど怪しいぜ」
(シャオはやはり勘が鋭いな! 俺も信用しない方がいいと思ってる)
(だけどルイス国王は信頼しているみたいだよね)
「それで結局、どんな指示なんだ?」
「テンダール魔法国にある、誰にも知られていないとある場所に、偉大な魔法使いが残した遺物があるそうで、その遺物を手に入れる事が出来れば戦況を引っ繰り返す事が出来るから取って来て欲しいと。エリーゼ様がそういった指示を出してきました」
「は?」
「旦那もそういう反応になるよな? ありえないだろ?」
「ルイス国王は、その話をしたエリーゼの意見に賛同したのか?」
「エリーゼがそう言うならって、王様は賛成してたぜ! ヒック!」
(ルイス国王は一体どうしたんだ? 洗脳魔法か? クソッ! ありえないでしょ)
あの女、前にベリーイージーモードとかほざいてたな。ルイス国王がうつ病になるとかも。
ベリーイージーモードってゲームかよ。異世界だと思っていたこの世界が、ゲームの世界ってか?
いやいや、そんな事がありえるのか? 処刑で死んだはずの俺の意識が、こうやってある事がそもそもありえないか……。
本当に何かあるのかもしれないな。
(なあジャン。その場所とやらに行ってみないか?)
(本気で言っているの? 罠かもしれないよ?)
(ん~。大丈夫じゃないかな?)
(なんでそう思うの?)
(勘かな)
(勘って……)
「主様!? 主様!?」
「――! すまないリリア」
「主様、どうされるつもりですか?」
「その場所に行って来るよ!」
「本当かよ旦那。まあでも旦那なら最悪逃げて帰って来れるか~ヒック!」
「行かれるでしたら、こちらを渡して置きます。地図だそうです」
リリアから渡された地図は、かなり分かり易く、事細かく書かれていた。
「この地図は誰から?」
「エリーゼ様です」
(この世界の何かを、エリーゼは知っているかもしれないねユウタ。ロア王国が持つ地図でもこんな正確に書かれた地図はないよ)
地図が書かれた紙を引っ繰り返すと、裏側にはなんと日本語で書かれた文字が。
『もじがわかるひとへ。わたしは、てきではありません。みかたです。いつか、はなしましょう。エリーゼ』
そう書かれていた。
(この文字は一体……)
(俺達の居た、故郷の文字だよ)
(どんな事が書かれているの?)
(エリーゼが自分で自分の事を敵じゃないって書いてある)
「分かった。ジェイドとゲルテ伯爵と共に、地図に書かれているこの場所に行って来るよ。それまでの間、リリアとシャオに全軍を任せる」
「はっ!」
「ゲッ! はぁ~仕方ない。分かりましたよ」
「明日の早朝に出発する。十日経っても戻って来なかった場合、私達に何かあったと思って行動してくれ! 頼んだぞ」
そして翌日の早朝――。
ジェイドと嫌がる伯爵を連れて目的地へと向かった。
「シャオ貴様。主様の前だぞしっかりしろ。酒を飲むな!」
「お前は堅すぎるんだよリリア。旦那はそんな器じゃねえよ! なあ旦那?」
顔を真っ赤にしてフラフラと真っ直ぐ立てないシャオと真面目の権化リリア。対照的ではあるが、中々いいコンビなのかもしれない。
「とにかく二人共無事で良かった。報告を終えて、ルイス国王からどんな指示をもらったんだ?」
「まずは現在の戦況からお伝えします。ダル公国との戦闘とベラトリア連合国との戦闘は苦戦しているとの事です。両方の戦闘にフォルテラ王国が介入しているらしく、主様が言っていた魔法ではない『科学』というモノに苦戦しているようです」
「なるほど……」
「それでルイス国王からの指示なんですが……」
リリアが、何故か急に黙る。
「あの女が、国王を遮って勝手に俺らに指示出してきたんだよヒック!」
「女ってのは?」
「ルイス国王の隣に立っていたエリーゼ様です」
「うちの王様は、大丈夫なのかい?」
「どういう意味だ?」
「俺はあの女信用しない方がいいと思ってる。外面はいいけど怪しいぜ」
(シャオはやはり勘が鋭いな! 俺も信用しない方がいいと思ってる)
(だけどルイス国王は信頼しているみたいだよね)
「それで結局、どんな指示なんだ?」
「テンダール魔法国にある、誰にも知られていないとある場所に、偉大な魔法使いが残した遺物があるそうで、その遺物を手に入れる事が出来れば戦況を引っ繰り返す事が出来るから取って来て欲しいと。エリーゼ様がそういった指示を出してきました」
「は?」
「旦那もそういう反応になるよな? ありえないだろ?」
「ルイス国王は、その話をしたエリーゼの意見に賛同したのか?」
「エリーゼがそう言うならって、王様は賛成してたぜ! ヒック!」
(ルイス国王は一体どうしたんだ? 洗脳魔法か? クソッ! ありえないでしょ)
あの女、前にベリーイージーモードとかほざいてたな。ルイス国王がうつ病になるとかも。
ベリーイージーモードってゲームかよ。異世界だと思っていたこの世界が、ゲームの世界ってか?
いやいや、そんな事がありえるのか? 処刑で死んだはずの俺の意識が、こうやってある事がそもそもありえないか……。
本当に何かあるのかもしれないな。
(なあジャン。その場所とやらに行ってみないか?)
(本気で言っているの? 罠かもしれないよ?)
(ん~。大丈夫じゃないかな?)
(なんでそう思うの?)
(勘かな)
(勘って……)
「主様!? 主様!?」
「――! すまないリリア」
「主様、どうされるつもりですか?」
「その場所に行って来るよ!」
「本当かよ旦那。まあでも旦那なら最悪逃げて帰って来れるか~ヒック!」
「行かれるでしたら、こちらを渡して置きます。地図だそうです」
リリアから渡された地図は、かなり分かり易く、事細かく書かれていた。
「この地図は誰から?」
「エリーゼ様です」
(この世界の何かを、エリーゼは知っているかもしれないねユウタ。ロア王国が持つ地図でもこんな正確に書かれた地図はないよ)
地図が書かれた紙を引っ繰り返すと、裏側にはなんと日本語で書かれた文字が。
『もじがわかるひとへ。わたしは、てきではありません。みかたです。いつか、はなしましょう。エリーゼ』
そう書かれていた。
(この文字は一体……)
(俺達の居た、故郷の文字だよ)
(どんな事が書かれているの?)
(エリーゼが自分で自分の事を敵じゃないって書いてある)
「分かった。ジェイドとゲルテ伯爵と共に、地図に書かれているこの場所に行って来るよ。それまでの間、リリアとシャオに全軍を任せる」
「はっ!」
「ゲッ! はぁ~仕方ない。分かりましたよ」
「明日の早朝に出発する。十日経っても戻って来なかった場合、私達に何かあったと思って行動してくれ! 頼んだぞ」
そして翌日の早朝――。
ジェイドと嫌がる伯爵を連れて目的地へと向かった。
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