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〜錯綜⑦〜
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「よし! 二人共終わりにしろ。模擬戦ご苦労だった」
大佐の声が聞こえ,模擬戦は終わったようだ。
勝敗なんてどうでもいい。とにかく終わったようでよかった!
立ち上がって戻ろうとすると,財前の鉄騎は両腕がもげそうな程損傷しているようだった。
当たる直前にかばったからだろうか? そんな威力を俺の鉄騎は出したのだろうか?
駐騎場へと向かう。鉄騎から降りると和久さんが待っていた。
「初めての鉄騎はどうだった?」
「どうだったって……もうめちゃくちゃですよ! 昨日からずっと俺はめちゃくちゃですよ」
「ハッハッハ! まあそうだな! でも大丈夫だったろ? というかお前学年一位だった奴ぶっ飛ばしちまったな」
「たまたまでしょ!? 透明になれなかったら負けていたと思うし……武器も使える訳じゃないですからね」
「そんな謙遜すんなよ!」
「凄いって言われても,この世界の常識知らないから,凄いんだかなんだかわからないんですよね」
「そういえば相手の財前は大丈夫なんですか? 俺何も知らないから突っ込んじゃったけど,怪我とか大丈夫ですか?」
「ん? ああ心配すんなよ大丈夫だよ! 鉄騎が傷ついたら操縦士も傷つくなんて事はないから。まあ衝撃とかはあっただろうが,心配する事はないだろう」
「そうですか。なら良かったです」
俺は模擬戦を終え,皆が待機して待つ場所へと戻った。
そこには驚いた顔をした生徒達とこっちを睨み散らかしている財前の姿,それに満足そうにしている大佐の姿があった。
「二人共ご苦労だった」
大佐を横目にクラスの列に戻ると恭子と透が話しかけてきた。
「おい! 雄二凄いじゃねえか! あの財前に勝つなんて」
「雄二くん実は凄い人だったんだね」
「いや! 凄くないよ。たまたまだよ。初めて鉄騎に乗ったし……」
「「えっ!?」」
「雄二くん今日初めて乗ったの?」
「それで財前に勝ったのか雄二……」
「財前って嫌な奴だけど,実力は本物だし,今の生徒会長が一年の時より適合率も高いし強いって言われている位の実力者だぞ」
「え!? そうなの!? なんか目立っちゃった感じ??」
「雄二くんめちゃくちゃ目立ったと思うし,巧くんから凄い視線で見られているよ」
模擬戦前からそうだけど,ずっと財前から熱い視線を俺は送られている。
ちょっとややこしい人に目をつけられたかもしれない。
「では授業の続きで他の生徒も鉄騎に乗り模擬戦を行う! では始めるか」
次々の他の生徒達が鉄騎に乗り模擬戦を行っている中で俺は大佐に言われ今日は見学になった。
鉄騎は乗る人乗る人によって,十人十色の個性を出すようだ。外装の色もそうだが,形さえ変形して四足歩行なんかにもなっている鉄騎もいた。
隣には和久さんも丁度いて,何かデータのようなものを取っているようだ。
「ねぇ和久さん! この鉄騎って俺達のいた世界の技術で造れる?」
「え!? どう考えたって無理だろ! 一体でもあったら,その国が世界を牛耳れる位の戦闘兵器だろ? どう考えても」
「この世界に戦闘機とかミサイルとかってないの? 遠距離攻撃すれば,化物退治できるんじゃないの?」
「ない! いや正確にはあっただ! 俺も知らないが,鉄騎が完成する前はそういった攻撃手段もしていたらしいが,ほとんど攻撃の意味がなかったらしい」
「Antsybalからの攻撃は鉄騎の頑丈さなら耐えられる攻撃も多いみたいで,戦闘機なんかだと一発で落とされてたみたいだぞ。まあ俺も資料でしか見たことがないからなんとも言えないがな」
「さらに言うと,鉄騎ならミサイルもビームだって打てるからな……戦闘機なんかよりよっぽど強いだろ」
「よぉーし! やめぇい! 全員集合しろ!」
大佐の声が響き渡る。
「今日の訓練はこのぐらいにしておくか。では最後になるが,今日新しく雄二がクマさんクラスに加わったので,集合写真を撮り直します」
「じゃあクマさんクラスは残って,ウサギさんクラスは解散」
「なぁなぁ……今日の朝大佐からクラスの案内された時から思ってたんだけど,なんでこんなにクラスの呼び名が可愛いんだ??」
恭子と透に聞いてみた。
「それはわからん!」
「雄二くんそれは皆が思ってるんだけど,謎なのよ」
やっぱ皆も思ってたんだ。
「じゃあクマさんクラスの皆はこっちに並べ! 山口教諭も入れ。伊藤研究員もこっちこい皆で撮るぞ!」
「えっ!? 大佐……俺は関係ないでしょ」
「いいから早くこい。山口教諭は前だぞ」
「げっ――!? 私が前ですか?」
「担任だからな」
「よし! 皆揃ったか?」
クラスの集合写真なんて,なんか急に学校っぽい事を始めたな。
とクラス皆で並ぶのはいいけど,なんで俺の隣に財前がくるんだ……
「お前雄二とか言ったか?一回勝ったぐらいで学年一位になったと思うなよ」
「そんな事思ってないよ……」
「たまたま今回は僕が油断してただけで,次は負けない!」
「財前,お前いきなり雄二に突っかかるなよ! 相変わらずめんどくさい奴だな!」
「なんだ高橋。お前には関係ない」
「関係ないって事はないんじゃない巧くん! 巧くん今までさんざん偉そうな事言ってたけど,雄二くんは今日はじめて鉄騎に乗ったそうよ。初めて乗った人に負けた感想はどうですか?」
「!?!?!?!??!!?!?」
財前は絵に書いたように目を見開き驚きを隠せないでいる。
「お前本当に今日初めて鉄騎に乗ったのか?」
「え!? いやぁ~まあ。 初めて乗ったけど……」
「僕はそんなやつに負けたのか!!」
「雄二貴様,戦いの時鉄騎が――」
「もう写真撮られ――」
「財前,次は俺と模擬――」
「はい! チーズ!」
カシャ!!
話をしている最中にシャッターを切られた。絶対に微妙な顔に違いない……
「よし! じゃあ今日はこれで解散だな」
「それと雄二と伊藤研究員。時間に余裕が出来たら,学長室に来てくれるか」
「はいよぉ~」
「はい……わかりました」
大佐の声が聞こえ,模擬戦は終わったようだ。
勝敗なんてどうでもいい。とにかく終わったようでよかった!
立ち上がって戻ろうとすると,財前の鉄騎は両腕がもげそうな程損傷しているようだった。
当たる直前にかばったからだろうか? そんな威力を俺の鉄騎は出したのだろうか?
駐騎場へと向かう。鉄騎から降りると和久さんが待っていた。
「初めての鉄騎はどうだった?」
「どうだったって……もうめちゃくちゃですよ! 昨日からずっと俺はめちゃくちゃですよ」
「ハッハッハ! まあそうだな! でも大丈夫だったろ? というかお前学年一位だった奴ぶっ飛ばしちまったな」
「たまたまでしょ!? 透明になれなかったら負けていたと思うし……武器も使える訳じゃないですからね」
「そんな謙遜すんなよ!」
「凄いって言われても,この世界の常識知らないから,凄いんだかなんだかわからないんですよね」
「そういえば相手の財前は大丈夫なんですか? 俺何も知らないから突っ込んじゃったけど,怪我とか大丈夫ですか?」
「ん? ああ心配すんなよ大丈夫だよ! 鉄騎が傷ついたら操縦士も傷つくなんて事はないから。まあ衝撃とかはあっただろうが,心配する事はないだろう」
「そうですか。なら良かったです」
俺は模擬戦を終え,皆が待機して待つ場所へと戻った。
そこには驚いた顔をした生徒達とこっちを睨み散らかしている財前の姿,それに満足そうにしている大佐の姿があった。
「二人共ご苦労だった」
大佐を横目にクラスの列に戻ると恭子と透が話しかけてきた。
「おい! 雄二凄いじゃねえか! あの財前に勝つなんて」
「雄二くん実は凄い人だったんだね」
「いや! 凄くないよ。たまたまだよ。初めて鉄騎に乗ったし……」
「「えっ!?」」
「雄二くん今日初めて乗ったの?」
「それで財前に勝ったのか雄二……」
「財前って嫌な奴だけど,実力は本物だし,今の生徒会長が一年の時より適合率も高いし強いって言われている位の実力者だぞ」
「え!? そうなの!? なんか目立っちゃった感じ??」
「雄二くんめちゃくちゃ目立ったと思うし,巧くんから凄い視線で見られているよ」
模擬戦前からそうだけど,ずっと財前から熱い視線を俺は送られている。
ちょっとややこしい人に目をつけられたかもしれない。
「では授業の続きで他の生徒も鉄騎に乗り模擬戦を行う! では始めるか」
次々の他の生徒達が鉄騎に乗り模擬戦を行っている中で俺は大佐に言われ今日は見学になった。
鉄騎は乗る人乗る人によって,十人十色の個性を出すようだ。外装の色もそうだが,形さえ変形して四足歩行なんかにもなっている鉄騎もいた。
隣には和久さんも丁度いて,何かデータのようなものを取っているようだ。
「ねぇ和久さん! この鉄騎って俺達のいた世界の技術で造れる?」
「え!? どう考えたって無理だろ! 一体でもあったら,その国が世界を牛耳れる位の戦闘兵器だろ? どう考えても」
「この世界に戦闘機とかミサイルとかってないの? 遠距離攻撃すれば,化物退治できるんじゃないの?」
「ない! いや正確にはあっただ! 俺も知らないが,鉄騎が完成する前はそういった攻撃手段もしていたらしいが,ほとんど攻撃の意味がなかったらしい」
「Antsybalからの攻撃は鉄騎の頑丈さなら耐えられる攻撃も多いみたいで,戦闘機なんかだと一発で落とされてたみたいだぞ。まあ俺も資料でしか見たことがないからなんとも言えないがな」
「さらに言うと,鉄騎ならミサイルもビームだって打てるからな……戦闘機なんかよりよっぽど強いだろ」
「よぉーし! やめぇい! 全員集合しろ!」
大佐の声が響き渡る。
「今日の訓練はこのぐらいにしておくか。では最後になるが,今日新しく雄二がクマさんクラスに加わったので,集合写真を撮り直します」
「じゃあクマさんクラスは残って,ウサギさんクラスは解散」
「なぁなぁ……今日の朝大佐からクラスの案内された時から思ってたんだけど,なんでこんなにクラスの呼び名が可愛いんだ??」
恭子と透に聞いてみた。
「それはわからん!」
「雄二くんそれは皆が思ってるんだけど,謎なのよ」
やっぱ皆も思ってたんだ。
「じゃあクマさんクラスの皆はこっちに並べ! 山口教諭も入れ。伊藤研究員もこっちこい皆で撮るぞ!」
「えっ!? 大佐……俺は関係ないでしょ」
「いいから早くこい。山口教諭は前だぞ」
「げっ――!? 私が前ですか?」
「担任だからな」
「よし! 皆揃ったか?」
クラスの集合写真なんて,なんか急に学校っぽい事を始めたな。
とクラス皆で並ぶのはいいけど,なんで俺の隣に財前がくるんだ……
「お前雄二とか言ったか?一回勝ったぐらいで学年一位になったと思うなよ」
「そんな事思ってないよ……」
「たまたま今回は僕が油断してただけで,次は負けない!」
「財前,お前いきなり雄二に突っかかるなよ! 相変わらずめんどくさい奴だな!」
「なんだ高橋。お前には関係ない」
「関係ないって事はないんじゃない巧くん! 巧くん今までさんざん偉そうな事言ってたけど,雄二くんは今日はじめて鉄騎に乗ったそうよ。初めて乗った人に負けた感想はどうですか?」
「!?!?!?!??!!?!?」
財前は絵に書いたように目を見開き驚きを隠せないでいる。
「お前本当に今日初めて鉄騎に乗ったのか?」
「え!? いやぁ~まあ。 初めて乗ったけど……」
「僕はそんなやつに負けたのか!!」
「雄二貴様,戦いの時鉄騎が――」
「もう写真撮られ――」
「財前,次は俺と模擬――」
「はい! チーズ!」
カシャ!!
話をしている最中にシャッターを切られた。絶対に微妙な顔に違いない……
「よし! じゃあ今日はこれで解散だな」
「それと雄二と伊藤研究員。時間に余裕が出来たら,学長室に来てくれるか」
「はいよぉ~」
「はい……わかりました」
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