22 / 31
22 テオの家と結婚式
客間に通されてふかふかのソファに座ると薫り高いお茶も運ばれてきました。それぞれが口を付けてから、テオのお母さんが尋ねてきました。
「で、ミレニア王国の聖女が交代なんてビッグニュースはまだ聞いてないよ」
「そうなのか? 僕はたまたま市が出る日にミリアに会って聞かされて、それで急いで国を出る準備をしたから家に知らせるどころじゃなくて……」
「そう。もっと情報が欲しいわね」
暫く考え込むテオのお母さんとテオを見て私も何か話せないかと思いました。
「あの、私も急にヘンリー王太子様から儀式の最中に婚約破棄と国外追放を言い渡されてしまって、あ、でも永久ではなく暫くの間ということらしいです。多分次のサマンサ様が聖女となられて落ち着いたら戻ってもいいと仰っていました。戻るとこなんてないのでどこかの神殿の下女とかと考えていたのですが……」
「だめだ! ミリアはもうあんなところに戻らなくていい。……その、僕のお嫁さんとして一緒にお店を……、えっとその……」
「テオ……」
また二人で見合わせると真っ赤になって俯いてしまった。
「あらあら。まあまあ。そうねぇ」
テオのお母さんが何かを考え込んでから意地の悪そうな笑みを浮かべました。
「じゃあさあ、ミリアさん。あなたは本当にテオと結婚する意志はあるの? テオは平民で三男だから財産なんてないわよ? 贅を尽くした聖女様の生活をしていたら、テオとの生活なんて無理じゃないかしら?」
「母さん! 何言っているんだよ。さっき賛成してくれたじゃないか」
――何か試されているような感じがしますね。女神様に祈っているときにもあるものね。それに尊いものは得難いと仰っています。
「あの、何が贅沢かはあまり分かりませんが、テオと一緒に日々の食事と暖かい寝床が得られるように頑張ります!」
私はテオのお母さんにそう宣言しました。横でテオが顔を真っ赤にして目を潤ませてぎゅっと私の手を握ってくれてました。僕だってミリアを幸せにしたいとか小さい声がテオから聞こえました。
――私だって、テオからのプロポーズを受けたんだもん。多少の障害があっても乗り越えないとね。女神様の教えにもあるもの栗のとげとげを恐れては中の美味しさは味わえないと。
「うふふ。やぁん。ミリアちゃん可愛いわ。やっぱり聖女様は違うわね。清らか! 尊い!」
何故がテオのお母さんは先程の厳しい表情とはがらりと変えて満面の笑みで喜ばれてしまった。そして両手をパンと叩きました。
「ねえ。じゃあ早速、結婚式をしましょう! うふふ。テオ、こんな大きな魚は逃がしちゃだめよ」
「か、母さん?」
「そうねぇ。超特急で仕上げれば三日もあればウエディングドレスは大丈夫なところあるし、あ、あんたは何でもいいわね?」
その豹変ぶりに呆気にとられていた私達へテオのお母さんは次々と言いだしてきました。
「なんだか大変なことになったね」
ドレスから女神教の神殿の手配まで、あっという間でした。
テオのお母さんはやり手の仕事人ですね。テオの家のカリスト家は豪商の一つだからかなりの無理が利くみたいです。三日後に式まで挙げることも決まってしまいました。
急だけどドレスもとても素敵で気に入ったものになりそうだった。
それまで来客用の離れに案内されて二人で住まわせてもらいました。そこもとても素敵な家で使用人までいるのには驚きました。
一日が慌ただしく過ぎ去って、私はテオに話すことがあったのでテオの部屋に向かうと、
「ねえ、今、大丈夫?」
テオは寝台に倒れ込んでいたけれど私を見て起き上がってくれました。
「あ、ああ。ミリアは疲れてない? 母さんは強引だから」
「ちょっとね」
「母さんが暴走しちゃって。本当にごめん」
「ううん。良いの。祝福してくれるんだもん。とても嬉しいよ。それより、大事な話を言ってなくて……」
「何?」
なかなか言い出せないでいるとテオが焦っていろいろと言いだしました。
「あ、母さんにびっくりして、今更なかったことにしたいとか。後悔しているとか? 結婚を止めたいとかはダメだ。頼むからミリアは絶対に手放さないよ」
「そうじゃなくて。テオのお母さんは良い人だからそんな心配はないの。あのね。私の魔力は多いでしょ?」
「は? はあ、まあ、そうだけど。それが?」
テオは私の話が直ぐには分からないようでした。私もどう言っていいのか分かりません。前聖女様からお聞ききしただけですから。
「多分だけど、その聖女は清らかでないとなれないんだって、私も聖女候補になるとき確認されたんだけどその……」
「え? 清らかって……、もしかして……」
テオの顔色がやや赤らんだので私は肯いた。
「女神様の祝福とかにも関わってくるんだって、よく分からないけど……。だからテオと結婚すると祝福が出てこなかったり魔力が無くなったりするかも。そうなるとテオの魔道具作りを手伝えないかもと思ったの。私がテオの役に立てるのってそれぐらいしかなくて……」
テオにガバッと抱き着かれてしまったので途中で言えなくなりました。
「……ミリアが聖女候補じゃなければ僕達は出会えなかったけれど僕は何度も聖女じゃなければと願っていたんだよ」
「……」
「僕にはミリアがミリアであればいいんだ。眠いとかお腹空いたとか言って僕の持って来たお菓子を美味しそうに食べながら僕の隣で居眠りしているのを見るのが好きなんだよ。おかしいかな」
「お、おかしいよ! 私そんなに眠たいとか、お腹空いたとか言ってない……」
――言っていたかも……。聖女になってから、とにかく寝る間もあまりなかった気がする。テオと話しながら寝てしまったことも何度もあったかな。
でも、聖女に選ばれたからと頑張っていたの。女神様や祈願者の方に必要とされるならば私も生きてい良いんだと思っていたから。
私は親に売られるような子だから、他の誰かに必要だと思われたかった。だから一生懸命頑張っていた。
ふふとテオが笑うのが伝わってきた。
抱き締められているせいでしょうか、何だか身体の中まで暖かくなってきて冷えていた心が解かされる気がします。居心地よくて何も考えられなくなるほどでした。
「ミリアはもう聖女を頑張らなくて良いんだよ。ミリアはミリアなんだから」
「テオ……」
それから私達は三日後に結婚式を挙げました。
急だった割には神殿にたくさんの参列者が来てくれて祝っていただきました。
テオがペンテ共和国の人だから私も今日からペンテ共和国の人となったのです。
今日からミリア・カリストです。今まで名前しかなかったので少しこそばゆいですね。
ミレニア王国からは国外追放されましたし、戻ることもないから丁度いいかもしれません。マルクトの神殿や村にはその内行くかもしれないけれど別にペンテ共和国の人間でも構わないものね。
テオのお母さんや兄達に見守られて式も無事済みました。テオのお父さんは小さい頃に亡くなっているそうです。テオのお母さんが一人でテオやお兄さん達を育てて商会を盛り立てたみたいです。
私はお父ちゃんがどうなっているのか、もう顔もよく覚えていません。――薄情な娘でしたね。
ゆくゆくはミレニア王国とかの支店をテオに任せてもと言ってくださいましたが、追放されているので別の国の支店という話になりました。なんたって妻が国外追放を言い渡されていますからね。
「暫くミレニア王国とは反対の方の国を回ろうか」
「あ、でも私はミレニア王国を出たことが無いから、ペンテ共和国をいろいろ回ってみたいな」
「なら、行商がてらにペンテの地方の村を回るのもいいかな」
テオがそういうので私も肯いた。
「うん。そうしよう。いろいろ旅をしてみたい!」
「その村独自の郷土料理とかあってそこでしか食べられない美味しいものもあるんだよ」
「うわぁ。楽しみだね!」
私が両手を上げて喜ぶとテオは苦笑していました。
「ミリアは本当に……」
「テオ、どうしたの? 早く行こうよ!」
「ああ、どこにでも一緒に行こう! ……僕のミリア」
「で、ミレニア王国の聖女が交代なんてビッグニュースはまだ聞いてないよ」
「そうなのか? 僕はたまたま市が出る日にミリアに会って聞かされて、それで急いで国を出る準備をしたから家に知らせるどころじゃなくて……」
「そう。もっと情報が欲しいわね」
暫く考え込むテオのお母さんとテオを見て私も何か話せないかと思いました。
「あの、私も急にヘンリー王太子様から儀式の最中に婚約破棄と国外追放を言い渡されてしまって、あ、でも永久ではなく暫くの間ということらしいです。多分次のサマンサ様が聖女となられて落ち着いたら戻ってもいいと仰っていました。戻るとこなんてないのでどこかの神殿の下女とかと考えていたのですが……」
「だめだ! ミリアはもうあんなところに戻らなくていい。……その、僕のお嫁さんとして一緒にお店を……、えっとその……」
「テオ……」
また二人で見合わせると真っ赤になって俯いてしまった。
「あらあら。まあまあ。そうねぇ」
テオのお母さんが何かを考え込んでから意地の悪そうな笑みを浮かべました。
「じゃあさあ、ミリアさん。あなたは本当にテオと結婚する意志はあるの? テオは平民で三男だから財産なんてないわよ? 贅を尽くした聖女様の生活をしていたら、テオとの生活なんて無理じゃないかしら?」
「母さん! 何言っているんだよ。さっき賛成してくれたじゃないか」
――何か試されているような感じがしますね。女神様に祈っているときにもあるものね。それに尊いものは得難いと仰っています。
「あの、何が贅沢かはあまり分かりませんが、テオと一緒に日々の食事と暖かい寝床が得られるように頑張ります!」
私はテオのお母さんにそう宣言しました。横でテオが顔を真っ赤にして目を潤ませてぎゅっと私の手を握ってくれてました。僕だってミリアを幸せにしたいとか小さい声がテオから聞こえました。
――私だって、テオからのプロポーズを受けたんだもん。多少の障害があっても乗り越えないとね。女神様の教えにもあるもの栗のとげとげを恐れては中の美味しさは味わえないと。
「うふふ。やぁん。ミリアちゃん可愛いわ。やっぱり聖女様は違うわね。清らか! 尊い!」
何故がテオのお母さんは先程の厳しい表情とはがらりと変えて満面の笑みで喜ばれてしまった。そして両手をパンと叩きました。
「ねえ。じゃあ早速、結婚式をしましょう! うふふ。テオ、こんな大きな魚は逃がしちゃだめよ」
「か、母さん?」
「そうねぇ。超特急で仕上げれば三日もあればウエディングドレスは大丈夫なところあるし、あ、あんたは何でもいいわね?」
その豹変ぶりに呆気にとられていた私達へテオのお母さんは次々と言いだしてきました。
「なんだか大変なことになったね」
ドレスから女神教の神殿の手配まで、あっという間でした。
テオのお母さんはやり手の仕事人ですね。テオの家のカリスト家は豪商の一つだからかなりの無理が利くみたいです。三日後に式まで挙げることも決まってしまいました。
急だけどドレスもとても素敵で気に入ったものになりそうだった。
それまで来客用の離れに案内されて二人で住まわせてもらいました。そこもとても素敵な家で使用人までいるのには驚きました。
一日が慌ただしく過ぎ去って、私はテオに話すことがあったのでテオの部屋に向かうと、
「ねえ、今、大丈夫?」
テオは寝台に倒れ込んでいたけれど私を見て起き上がってくれました。
「あ、ああ。ミリアは疲れてない? 母さんは強引だから」
「ちょっとね」
「母さんが暴走しちゃって。本当にごめん」
「ううん。良いの。祝福してくれるんだもん。とても嬉しいよ。それより、大事な話を言ってなくて……」
「何?」
なかなか言い出せないでいるとテオが焦っていろいろと言いだしました。
「あ、母さんにびっくりして、今更なかったことにしたいとか。後悔しているとか? 結婚を止めたいとかはダメだ。頼むからミリアは絶対に手放さないよ」
「そうじゃなくて。テオのお母さんは良い人だからそんな心配はないの。あのね。私の魔力は多いでしょ?」
「は? はあ、まあ、そうだけど。それが?」
テオは私の話が直ぐには分からないようでした。私もどう言っていいのか分かりません。前聖女様からお聞ききしただけですから。
「多分だけど、その聖女は清らかでないとなれないんだって、私も聖女候補になるとき確認されたんだけどその……」
「え? 清らかって……、もしかして……」
テオの顔色がやや赤らんだので私は肯いた。
「女神様の祝福とかにも関わってくるんだって、よく分からないけど……。だからテオと結婚すると祝福が出てこなかったり魔力が無くなったりするかも。そうなるとテオの魔道具作りを手伝えないかもと思ったの。私がテオの役に立てるのってそれぐらいしかなくて……」
テオにガバッと抱き着かれてしまったので途中で言えなくなりました。
「……ミリアが聖女候補じゃなければ僕達は出会えなかったけれど僕は何度も聖女じゃなければと願っていたんだよ」
「……」
「僕にはミリアがミリアであればいいんだ。眠いとかお腹空いたとか言って僕の持って来たお菓子を美味しそうに食べながら僕の隣で居眠りしているのを見るのが好きなんだよ。おかしいかな」
「お、おかしいよ! 私そんなに眠たいとか、お腹空いたとか言ってない……」
――言っていたかも……。聖女になってから、とにかく寝る間もあまりなかった気がする。テオと話しながら寝てしまったことも何度もあったかな。
でも、聖女に選ばれたからと頑張っていたの。女神様や祈願者の方に必要とされるならば私も生きてい良いんだと思っていたから。
私は親に売られるような子だから、他の誰かに必要だと思われたかった。だから一生懸命頑張っていた。
ふふとテオが笑うのが伝わってきた。
抱き締められているせいでしょうか、何だか身体の中まで暖かくなってきて冷えていた心が解かされる気がします。居心地よくて何も考えられなくなるほどでした。
「ミリアはもう聖女を頑張らなくて良いんだよ。ミリアはミリアなんだから」
「テオ……」
それから私達は三日後に結婚式を挙げました。
急だった割には神殿にたくさんの参列者が来てくれて祝っていただきました。
テオがペンテ共和国の人だから私も今日からペンテ共和国の人となったのです。
今日からミリア・カリストです。今まで名前しかなかったので少しこそばゆいですね。
ミレニア王国からは国外追放されましたし、戻ることもないから丁度いいかもしれません。マルクトの神殿や村にはその内行くかもしれないけれど別にペンテ共和国の人間でも構わないものね。
テオのお母さんや兄達に見守られて式も無事済みました。テオのお父さんは小さい頃に亡くなっているそうです。テオのお母さんが一人でテオやお兄さん達を育てて商会を盛り立てたみたいです。
私はお父ちゃんがどうなっているのか、もう顔もよく覚えていません。――薄情な娘でしたね。
ゆくゆくはミレニア王国とかの支店をテオに任せてもと言ってくださいましたが、追放されているので別の国の支店という話になりました。なんたって妻が国外追放を言い渡されていますからね。
「暫くミレニア王国とは反対の方の国を回ろうか」
「あ、でも私はミレニア王国を出たことが無いから、ペンテ共和国をいろいろ回ってみたいな」
「なら、行商がてらにペンテの地方の村を回るのもいいかな」
テオがそういうので私も肯いた。
「うん。そうしよう。いろいろ旅をしてみたい!」
「その村独自の郷土料理とかあってそこでしか食べられない美味しいものもあるんだよ」
「うわぁ。楽しみだね!」
私が両手を上げて喜ぶとテオは苦笑していました。
「ミリアは本当に……」
「テオ、どうしたの? 早く行こうよ!」
「ああ、どこにでも一緒に行こう! ……僕のミリア」
あなたにおすすめの小説
奪われる人生とはお別れします 婚約破棄の後は幸せな日々が待っていました
水空 葵
恋愛
婚約者だった王太子殿下は、最近聖女様にかかりっきりで私には見向きもしない。
それなのに妃教育と称して仕事を押し付けてくる。
しまいには建国パーティーの時に婚約解消を突き付けられてしまった。
王太子殿下、それから私の両親。今まで尽くしてきたのに、裏切るなんて許せません。
でも、これ以上奪われるのは嫌なので、さっさとお別れしましょう。
◇2024/2/5 HOTランキング1位に掲載されました。
◇第17回 恋愛小説大賞で6位&奨励賞を頂きました。
◇レジーナブックスより書籍発売中です!
本当にありがとうございます!
聖女を騙った罪で追放されそうなので、聖女の真の力を教えて差し上げます
香木陽灯
恋愛
公爵令嬢フローラ・クレマンは、首筋に聖女の証である薔薇の痣がある。それを知っているのは、家族と親友のミシェルだけ。
どうして自分なのか、やりたい人がやれば良いのにと、何度思ったことか。だからミシェルに相談したの。
「私は聖女になりたくてたまらないのに!」
ミシェルに言われたあの日から、私とミシェルの二人で一人の聖女として生きてきた。
けれど、私と第一王子の婚約が決まってからミシェルとは連絡が取れなくなってしまった。
ミシェル、大丈夫かしら?私が力を使わないと、彼女は聖女として振る舞えないのに……
なんて心配していたのに。
「フローラ・クレマン!聖女の名を騙った罪で、貴様を国外追放に処す。いくら貴様が僕の婚約者だったからと言って、許すわけにはいかない。我が国の聖女は、ミシェルただ一人だ」
第一王子とミシェルに、偽の聖女を騙った罪で断罪させそうになってしまった。
本気で私を追放したいのね……でしたら私も本気を出しましょう。聖女の真の力を教えて差し上げます。
【完結】 私を忌み嫌って義妹を贔屓したいのなら、家を出て行くのでお好きにしてください
ゆうき
恋愛
苦しむ民を救う使命を持つ、国のお抱えの聖女でありながら、悪魔の子と呼ばれて忌み嫌われている者が持つ、赤い目を持っているせいで、民に恐れられ、陰口を叩かれ、家族には忌み嫌われて劣悪な環境に置かれている少女、サーシャはある日、義妹が屋敷にやってきたことをきっかけに、聖女の座と婚約者を義妹に奪われてしまった。
義父は義妹を贔屓し、なにを言っても聞き入れてもらえない。これでは聖女としての使命も、幼い頃にとある男の子と交わした誓いも果たせない……そう思ったサーシャは、誰にも言わずに外の世界に飛び出した。
外の世界に出てから間もなく、サーシャも知っている、とある家からの捜索願が出されていたことを知ったサーシャは、急いでその家に向かうと、その家のご子息様に迎えられた。
彼とは何度か社交界で顔を合わせていたが、なぜかサーシャにだけは冷たかった。なのに、出会うなりサーシャのことを抱きしめて、衝撃の一言を口にする。
「おお、サーシャ! 我が愛しの人よ!」
――これは一人の少女が、溺愛されながらも、聖女の使命と大切な人との誓いを果たすために奮闘しながら、愛を育む物語。
⭐︎小説家になろう様にも投稿されています⭐︎
妹なんだから助けて? お断りします
たくわん
恋愛
美しく聡明な令嬢エリーゼ。だが、母の死後に迎えられた継母マルグリットによって、彼女の人生は一変する。実母が残した財産は継母に奪われ、華やかなドレスは義姉たちに着られ、エリーゼ自身は使用人同然の扱いを受ける。そんなある日――。
聖女の妹、『灰色女』の私
ルーシャオ
恋愛
オールヴァン公爵家令嬢かつ聖女アリシアを妹に持つ『私』は、魔力を持たない『灰色女(グレイッシュ)』として蔑まれていた。醜聞を避けるため仕方なく出席した妹の就任式から早々に帰宅しようとしたところ、道に座り込む老婆を見つける。その老婆は同じ『灰色女』であり、『私』の運命を変える呪文をつぶやいた。
『私』は次第にマナの流れが見えるようになり、知らなかったことをどんどんと知っていく。そして、聖女へ、オールヴァン公爵家へ、この国へ、差別する人々へ——復讐を決意した。
一方で、なぜか縁談の来なかった『私』と結婚したいという王城騎士団副団長アイメルが現れる。拒否できない結婚だと思っていたが、妙にアイメルは親身になってくれる。一体なぜ?
異世界から本物の聖女が来たからと、追い出された聖女は自由に生きたい! (完結)
深月カナメ
恋愛
十歳から十八歳まで聖女として、国の為に祈り続けた、白銀の髪、グリーンの瞳、伯爵令嬢ヒーラギだった。
そんなある日、異世界から聖女ーーアリカが降臨した。一応アリカも聖女だってらしく傷を治す力を持っていた。
この世界には珍しい黒髪、黒い瞳の彼女をみて、自分を嫌っていた王子、国王陛下、王妃、騎士など周りは本物の聖女が来たと喜ぶ。
聖女で、王子の婚約者だったヒーラギは婚約破棄されてしまう。
ヒーラギは新しい聖女が現れたのなら、自分の役目は終わった、これからは美味しいものをたくさん食べて、自由に生きると決めた。
出来損ないと言われて、国を追い出されました。魔物避けの効果も失われるので、魔物が押し寄せてきますが、頑張って倒してくださいね
猿喰 森繁
恋愛
「婚約破棄だ!」
広間に高らかに響く声。
私の婚約者であり、この国の王子である。
「そうですか」
「貴様は、魔法の一つもろくに使えないと聞く。そんな出来損ないは、俺にふさわしくない」
「… … …」
「よって、婚約は破棄だ!」
私は、周りを見渡す。
私を見下し、気持ち悪そうに見ているもの、冷ややかな笑いを浮かべているもの、私を守ってくれそうな人は、いないようだ。
「王様も同じ意見ということで、よろしいでしょうか?」
私のその言葉に王は言葉を返すでもなく、ただ一つ頷いた。それを確認して、私はため息をついた。たしかに私は魔法を使えない。魔力というものを持っていないからだ。
なにやら勘違いしているようだが、聖女は魔法なんて使えませんよ。
聖女は記憶と共に姿を消した~婚約破棄を告げられた時、王国の運命が決まった~
キョウキョウ
恋愛
ある日、婚約相手のエリック王子から呼び出された聖女ノエラ。
パーティーが行われている会場の中央、貴族たちが注目する場所に立たされたノエラは、エリック王子から突然、婚約を破棄されてしまう。
最近、冷たい態度が続いていたとはいえ、公の場での宣言にノエラは言葉を失った。
さらにエリック王子は、ノエラが聖女には相応しくないと告げた後、一緒に居た美しい女神官エリーゼを真の聖女にすると宣言してしまう。彼女こそが本当の聖女であると言って、ノエラのことを偽物扱いする。
その瞬間、ノエラの心に浮かんだのは、万が一の時のために準備していた計画だった。
王国から、聖女ノエラに関する記憶を全て消し去るという計画を、今こそ実行に移す時だと決意した。
こうして聖女ノエラは人々の記憶から消え去り、ただのノエラとして新たな一歩を踏み出すのだった。
※過去に使用した設定や展開などを再利用しています。
※カクヨムにも掲載中です。