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ヒノカの決断
「ごめんなさい、無理です」
僕は沢田さんにそう断った。
「やはり抵抗がありますか?」
「いえ、あの」
「まあ、男同士ですからね」
そうじゃない。本気で好きな相手と営業でフリだけなんて無理だっていう話なのだ。けど。会ったばかりの人にそれを打ち明けていいのか……
「ヒノカさんはどなたかお付き合いしておられる方がいらっしゃいますか?」
「いませんけど……」
「それなら悪い話ではないと思うのですよ。いちゃいちゃと言っても、肩に触れるとか、アイコンタクトを多めにしてもらうとか、その程度なので」
「はあ……」
「どうしても難しいですか」
「いえ、その……」
僕は迷った。目の前の相手を信用していいのかと。
「あの、沢田さん」
「はい」
「僕が断ったら、ネオさんは他の誰かと、その。そういう営業をするんですか?」
それは嫌だなと僕は思う。
「どうでしょう……本人が嫌がれば無理強いはしませんが」
つまり、可能性はあるのだ。
「ぁ、あの。実は、僕の恋愛対象は男性で。だからその、フリというのは、気まずくて」
「そうなんですか?」
僕はこくりと頷いて、手元のコーヒーの水面を見つめた。
「ネオは好みではないと」
「あ、いえ。そういうわけじゃ」
「ああ……もしかして」
沢田さんが囁くように言った。
「逆、ですか? ネオが好きだから」
誤魔化そうとした。平静を装う努力を、僕の顔はあっさりと裏切った。頬に熱が上がる。きっと耳まで真っ赤だろう。
「おや……そうなのですね」
「……えっと、その……だから、営業はちょっと」
「わかりました。では、ギルドに加入すること自体はいかがでしょう?」
沢田さんが冊子をひとつテーブルに置いた。
「こちらがギルド『獅子の爪』のパンフレットとなります」
給与についてや配信のこと、装備のこと、休暇のこと、怪我などをして休養や引退をする場合の保障まで、様々なことが書かれている。
個人で探索者をしていたら、保障なんてほんのちょっとしかない。病院くらいは探索者協会が紹介してくれるし、保険があるけど、それだけ。流石は大手だ。
相談窓口もあり、探索者のフォローに力を入れているらしい。配信も時間帯や曜日、どんな演出がウケるか、視聴者層の分析などをしてアドバイスをくれるという。
ここでお世話になったら、僕でもまともな配信ができるようになるかもしれない……そう思うと、ネオさんのことはともかく、加入したいと思ってしまった。
「失礼ながらヒノカさんのことを少し調べさせていただきました」
「そうですか……」
「A級魔法士で魔法は空間属性と火属性に無属性、防御とバフ、攻撃がおひとりでできる万能型」
「あ、いや、僕は回復ができないので」
沢田さんが優しく微笑む。
「流石にそこまで全部できる人はいませんよ。あなたは収納魔法をお持ちですし、回復薬や痛み止めを沢山持ち込むこともできるでしょう?」
「ええ、まあ……」
「探索者として活動していないのは、お話するのが苦手だから、配信ができなくて……ということでよろしいですか?」
「はい、そうです」
「でしたら、当ギルドで問題解決のお手伝いができると思いますよ」
そうだよな。配信が苦手な探索者が僕だけだとは思えないし。パンフレットにもフォローすると書いてあるし。
「いかがでしょう。ネオのことは一旦忘れて、加入を考えていただけませんか?」
「でも……」
ネオさんは僕をバディにと言った。もし組まなくても同じギルドでは接触も増えるだろう。いつか僕の気持ちが知られてしまうかもしれない。
「ネオさんと気まずくなったら」
「お助けしますよ。例えば、会いたくないという場合なら、ネオを関西支部に飛ばしてもいいですし」
「えっ、僕じゃなくて、ネオさんの方を飛ばすんですか……?」
「ええ。ネオは人気がありますからね。どこを拠点にしてもやっていけるでしょう」
そうか、確かに。僕がいきなり大阪とかに行ったら、路頭に迷う予感がする。
「まあ、大丈夫だとは思いますけどね」
沢田さんが笑う。
「大丈夫って……」
どういう意味か、と聞こうとした時。店のドアに付けられたベルが来客を告げた。
「ヒノカくん!」
入ってきたのはネオさんで。何故か息を切らせていて。
「ネオ、まさか街中で全力疾走してきたんですか」
沢田さんが呆れた様子で言った。
「道を壊していないでしょうね?」
「だって沢田さんがヒノカくんに会いに行ったって聞いて」
沢田さんがにこーっと笑った。チェシャ猫みたいな笑顔だった。
「ヒノカさんは可愛い人ですね」
「沢田さん、余計なこと言ってないよね!?」
ネオさんが焦ったように言う。
「さあ、どうでしょう」
「やめてよー! 俺のヒノカくんに変なこと吹き込まないで!」
俺の?
今、ネオさんが僕のことを『俺の』って言った?
「……ネオさん……?」
ぽかんと見上げる僕の目の前で。ネオさんの色素薄めの肌が真っ赤になっていった。
「つまり、BL営業の件は、ギルマスのたちの悪い冗談で」
「……はあ」
「ネオに誰か意中の人がいることは前からわかっていたんですよね。相手が男の子だってことも」
「そう……なん、ですね……」
「ですから、ネオにヒノカさん以外とBL営業をさせることはありませんので、ご安心ください」
「ぇ、あ……僕、とはあり得る……んですか」
「自然とそうなるんじゃないですかね」
当然だろうと言うように沢田さんが言う。
「ネオには人気があります。なら、それを利用してヒノカさんを押し上げましょう。両思いなら視聴者を騙すことにもなりませんし」
僕の隣に座ったネオさんが、沢田さんを睨む。
「俺はちゃんと告白したかったのに……」
「ぐずぐずしているからでしょう。何年前から知り合いなんですか。私が関わらなければ進展していませんよ、あなたたち」
僕は真っ赤になって、ネオさんを見た。ネオさんも顔が赤いけど、開き直ることにしたらしい。いきなり僕の肩を抱き寄せた。
「ヒノカくんは俺の癒やしなの。変なこと言わないでよ、本当に。大体何だよ、BL営業って」
「でもほら、今後あなたたちが組むなら、自然とそうなるわけで」
「……組んでいいの?」
ネオさんは少し不機嫌そうに聞いた。
「ギルマスが『色恋で駄目になるやつも多いから気を付けろ』とか言ってたよな?」
「あなたの場合すでに手遅れでしょう? ここでヒノカさんから引き離したら、しばらくは使い物にならなくなる」
それは、ネオさんがそれだけ僕を思ってくれているということで。
ネオさんと目が合った。顔が近い。思わず見惚れた。まつ毛が長いなぁ……
「ネオ、他のお客さんもいますからね?」
沢田さんが止めなければ、キスくらいされていたかもしれない。
「それで、どうされます?」
沢田さんが僕に尋ねる。
「お二人が別れた時のフォローもさせていただきますよ?」
「縁起でもないこと言わないでよ!」
「うちのギルドに加入してもらえますか、ヒノカさん?」
「ぇ、えっと……僕は」
叔父さんの顔を見た。小さく頷かれる。
「やっぱり、探索者をしたい、です。よろしくお願いします」
僕は沢田さんにそう断った。
「やはり抵抗がありますか?」
「いえ、あの」
「まあ、男同士ですからね」
そうじゃない。本気で好きな相手と営業でフリだけなんて無理だっていう話なのだ。けど。会ったばかりの人にそれを打ち明けていいのか……
「ヒノカさんはどなたかお付き合いしておられる方がいらっしゃいますか?」
「いませんけど……」
「それなら悪い話ではないと思うのですよ。いちゃいちゃと言っても、肩に触れるとか、アイコンタクトを多めにしてもらうとか、その程度なので」
「はあ……」
「どうしても難しいですか」
「いえ、その……」
僕は迷った。目の前の相手を信用していいのかと。
「あの、沢田さん」
「はい」
「僕が断ったら、ネオさんは他の誰かと、その。そういう営業をするんですか?」
それは嫌だなと僕は思う。
「どうでしょう……本人が嫌がれば無理強いはしませんが」
つまり、可能性はあるのだ。
「ぁ、あの。実は、僕の恋愛対象は男性で。だからその、フリというのは、気まずくて」
「そうなんですか?」
僕はこくりと頷いて、手元のコーヒーの水面を見つめた。
「ネオは好みではないと」
「あ、いえ。そういうわけじゃ」
「ああ……もしかして」
沢田さんが囁くように言った。
「逆、ですか? ネオが好きだから」
誤魔化そうとした。平静を装う努力を、僕の顔はあっさりと裏切った。頬に熱が上がる。きっと耳まで真っ赤だろう。
「おや……そうなのですね」
「……えっと、その……だから、営業はちょっと」
「わかりました。では、ギルドに加入すること自体はいかがでしょう?」
沢田さんが冊子をひとつテーブルに置いた。
「こちらがギルド『獅子の爪』のパンフレットとなります」
給与についてや配信のこと、装備のこと、休暇のこと、怪我などをして休養や引退をする場合の保障まで、様々なことが書かれている。
個人で探索者をしていたら、保障なんてほんのちょっとしかない。病院くらいは探索者協会が紹介してくれるし、保険があるけど、それだけ。流石は大手だ。
相談窓口もあり、探索者のフォローに力を入れているらしい。配信も時間帯や曜日、どんな演出がウケるか、視聴者層の分析などをしてアドバイスをくれるという。
ここでお世話になったら、僕でもまともな配信ができるようになるかもしれない……そう思うと、ネオさんのことはともかく、加入したいと思ってしまった。
「失礼ながらヒノカさんのことを少し調べさせていただきました」
「そうですか……」
「A級魔法士で魔法は空間属性と火属性に無属性、防御とバフ、攻撃がおひとりでできる万能型」
「あ、いや、僕は回復ができないので」
沢田さんが優しく微笑む。
「流石にそこまで全部できる人はいませんよ。あなたは収納魔法をお持ちですし、回復薬や痛み止めを沢山持ち込むこともできるでしょう?」
「ええ、まあ……」
「探索者として活動していないのは、お話するのが苦手だから、配信ができなくて……ということでよろしいですか?」
「はい、そうです」
「でしたら、当ギルドで問題解決のお手伝いができると思いますよ」
そうだよな。配信が苦手な探索者が僕だけだとは思えないし。パンフレットにもフォローすると書いてあるし。
「いかがでしょう。ネオのことは一旦忘れて、加入を考えていただけませんか?」
「でも……」
ネオさんは僕をバディにと言った。もし組まなくても同じギルドでは接触も増えるだろう。いつか僕の気持ちが知られてしまうかもしれない。
「ネオさんと気まずくなったら」
「お助けしますよ。例えば、会いたくないという場合なら、ネオを関西支部に飛ばしてもいいですし」
「えっ、僕じゃなくて、ネオさんの方を飛ばすんですか……?」
「ええ。ネオは人気がありますからね。どこを拠点にしてもやっていけるでしょう」
そうか、確かに。僕がいきなり大阪とかに行ったら、路頭に迷う予感がする。
「まあ、大丈夫だとは思いますけどね」
沢田さんが笑う。
「大丈夫って……」
どういう意味か、と聞こうとした時。店のドアに付けられたベルが来客を告げた。
「ヒノカくん!」
入ってきたのはネオさんで。何故か息を切らせていて。
「ネオ、まさか街中で全力疾走してきたんですか」
沢田さんが呆れた様子で言った。
「道を壊していないでしょうね?」
「だって沢田さんがヒノカくんに会いに行ったって聞いて」
沢田さんがにこーっと笑った。チェシャ猫みたいな笑顔だった。
「ヒノカさんは可愛い人ですね」
「沢田さん、余計なこと言ってないよね!?」
ネオさんが焦ったように言う。
「さあ、どうでしょう」
「やめてよー! 俺のヒノカくんに変なこと吹き込まないで!」
俺の?
今、ネオさんが僕のことを『俺の』って言った?
「……ネオさん……?」
ぽかんと見上げる僕の目の前で。ネオさんの色素薄めの肌が真っ赤になっていった。
「つまり、BL営業の件は、ギルマスのたちの悪い冗談で」
「……はあ」
「ネオに誰か意中の人がいることは前からわかっていたんですよね。相手が男の子だってことも」
「そう……なん、ですね……」
「ですから、ネオにヒノカさん以外とBL営業をさせることはありませんので、ご安心ください」
「ぇ、あ……僕、とはあり得る……んですか」
「自然とそうなるんじゃないですかね」
当然だろうと言うように沢田さんが言う。
「ネオには人気があります。なら、それを利用してヒノカさんを押し上げましょう。両思いなら視聴者を騙すことにもなりませんし」
僕の隣に座ったネオさんが、沢田さんを睨む。
「俺はちゃんと告白したかったのに……」
「ぐずぐずしているからでしょう。何年前から知り合いなんですか。私が関わらなければ進展していませんよ、あなたたち」
僕は真っ赤になって、ネオさんを見た。ネオさんも顔が赤いけど、開き直ることにしたらしい。いきなり僕の肩を抱き寄せた。
「ヒノカくんは俺の癒やしなの。変なこと言わないでよ、本当に。大体何だよ、BL営業って」
「でもほら、今後あなたたちが組むなら、自然とそうなるわけで」
「……組んでいいの?」
ネオさんは少し不機嫌そうに聞いた。
「ギルマスが『色恋で駄目になるやつも多いから気を付けろ』とか言ってたよな?」
「あなたの場合すでに手遅れでしょう? ここでヒノカさんから引き離したら、しばらくは使い物にならなくなる」
それは、ネオさんがそれだけ僕を思ってくれているということで。
ネオさんと目が合った。顔が近い。思わず見惚れた。まつ毛が長いなぁ……
「ネオ、他のお客さんもいますからね?」
沢田さんが止めなければ、キスくらいされていたかもしれない。
「それで、どうされます?」
沢田さんが僕に尋ねる。
「お二人が別れた時のフォローもさせていただきますよ?」
「縁起でもないこと言わないでよ!」
「うちのギルドに加入してもらえますか、ヒノカさん?」
「ぇ、えっと……僕は」
叔父さんの顔を見た。小さく頷かれる。
「やっぱり、探索者をしたい、です。よろしくお願いします」
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