黒羽忍法書~前世ビッチは幸せになりたい~

ももっけ

文字の大きさ
20 / 21

第二十章 献花の書

しおりを挟む
 正式な花長となったリンムは一年の半分を月の里でシスイと共に過ごし、半分を花の里でカエデや花忍たちと共に過ごした。
 風の里が解体され花忍が復活したことにより、今まで実家に帰ることができなかった花忍たちは長い年月を経てようやく家族と再会することが叶った。
 花の里には若者の姿が戻り、あちこちで幸せそうに笑いあう家族の声がする。
 それを見るとリンムは、花長になって良かったと改めて思うのだ。

 ある梅雨時の午後。
 急ぎの書類をどうにか決済し終わったリンムは日課の散歩へと出かけた。
 行き先は花の里の近くにある墓地、クロハが眠る場所だ。

 いつも通り、ツバメが号泣しながら造らせたという立派な墓石の元へ辿り着くと先客がいることに気づいた。
 そのガタイのいい大男は墓石の前に膝をつき、体の大きさに負けないほどたっぷりの花束を墓前に供えて手を合わせていた。

「キョウコツ、こんなところで何してるの?」
「うぉっ、リンムじゃねーか。お前こそ何してんだ」
「僕、一応この里の長なんだけど……」
「そういやそうだったな!
 まさか、お前があのクロハの親戚だとは気付かなかったぜ。
 風忍が解体したからうちで引き取ろうかと思ってたのに、花忍に先を越されるとはな。
 たしかにあいつと顔は似てるが、中身は女神と魔王ほど違うじゃねーか」
「あはは」

 まさか中身も一緒とは口が裂けても言えない。

「で、キョウコツはなにしてるのさ」
「俺は毎年ここに来てんだよ。今日はクロハの命日だからな」

 意外なことに、この男は毎年クロハの墓参りをしてくれているらしい。
 リンムはキョウコツの隣に座ると立派な彫刻の石を見上げた。

「ねえキョウコツ、クロハってどんな人だったの」
「自分の叔父がどんな奴か気になるのか?
 言っちゃ悪いがろくでもない奴だったよ。
 最高に股が緩くて、あっちこっちで男を食い散らかして、……誰より強くて気高い忍びだったよ」

 リンムは思わず目頭が熱くなった。

「そっか……」
「おいおい泣くなよ」
「泣いてないもん」

 突然涙をこぼしたリンムにキョウコツはおろおろして後ずさった。
 そこへ墓石の影から一人の男が現れ、突然キョウコツに向かって平手打ちをした。

「貴様! リンム様を泣かせたな!」

 カエデがキョウコツを張り倒したのだ。

「てめぇなにしやがる!」
「大丈夫ですかリンム様。カエデがあなたを守って差し上げます」
「カエデ兄様、何でもないから喧嘩しないで」

 睨み合う二人の間にリンムは入ろうとしたが、二人に危ないから退けと追い出されてしまった。

「俺様がリンムを泣かせるわけないだろうが!」
「どうみても貴様のせいでリンム様は涙を流されていた!」
「二人とも、僕は先に帰るね」

 付き合ってられないとリンムが二人に背を向けると、目の前に高身長の美丈夫が現れた。

「わわっ、シスイ? 驚かせないでよ」

 私服姿のシスイが花束を片手に立っていた。
 彼はそれを墓前に供えて手を合わせると、リンムの元へ戻ってきた。

「なんだか自分の前で自分の墓を拝まれるってへんな気分だ。僕はここで生きてるのに」
「そうだな」
「シスイはクロハと僕、どっちの方が好き?」
「……どちらも魅力すぎて選べない」

 リンムは「浮気者!」と言ってシスイの足を蹴った。

「それほどあなたの魂は魅力的すぎるんだ」
「ふん」
「花の里に帰ろう、リンム」

 照れくさそうにそっぽを向くリンムを抱き上げ、シスイは墓場から少年を連れ出した。



 花の里に戻る道中、ふとリンムは思い付いたように言った。

「そうだシスイ、ここでしようよ」

 墓場近くの雑木林を指差すリンムに、シスイは首を横に振った。

「ここではリンムに負担がかかる」
「えーっ、クロハの時もこういう所でやったことないのに」

 その言葉にシスイの肩が揺れた。
 リンムはあと一押しだとさらに言葉を重ねる。

「前世も含めて、僕のはじめてだよ?」
「……わかった。一回だけだ」
「やったー」

 二人は鬱蒼とした雑木林の中に入り、木陰に隠れて口付けた。

「ここ涼しいね」
「虫に刺されないように気をつけて」
「ちゃんと虫除けはもってるから大丈夫」

 シスイはリンムの襟を見出すと着物の中に手を入れ、彼の小さな乳首を摘んだ。

「あんっ」
「ここも、随分感じるようになってきたな」
「シスイがしつこくいじるせいだよ」

 リンムは火照った顔でシスイを睨み上げた。

「んっ……もっと強くしてっ……」

 勃起した可愛らしい乳首をこねるようにもむと、リンムは腰をもどかしそうに揺らして喘ぐ。

「ここだけでいくんだ」
「そんなのまだ出来ない……ぁあ……」
「どうした、足が震えているぞ」
「あっ……んぅぅ……だめっ」

 コリコリと乳首を責められ続け、ついにリンムは甘い悲鳴をあげた。

「無理ぃ……イっちゃう……!」

 ガクガクと全身を震わせ、射精の伴わない快楽に目を潤ませた。
 足の力が抜けて崩れ落ちたリンムを受け止めると、シスイは彼の穴に手を伸ばした。

「すごい量の我慢汁だ。尻の穴まで濡れてる」

 ねっとりとした糸を引く透明な糸を指に絡め、小さな菊門へ中指を入れた。

「んっ……シスイ、はやくおちんちん入れて」
「まだ濡らしたりない」
「シスイのだって、ガチガチに固くなって濡れてるし大丈夫だよ」

 リンムはシスイの下肢に手を伸ばし、彼の大きな逸物を取り出した。

「これで僕の穴の中、ぐちゃぐちゃにして」

 二人は互いに下半身を愛撫しながら何度も口付けを交わし、やがて欲情した顔で見つめ合った。

「リンム、後ろを向いてくれ」

 シスイは大きな木に抱きついたリンムの腰を持ち上げ、立ちバックで自身の魔羅を挿入した。
 身長差があるせいで高さが合わず、リンムはほとんどつま先立ちで極太の性器を受け入れた。

「うぅ……この体勢すごい……中に入ってくるシスイの形が全部わかるよっ……」

 中に招き入れるように絡みつく少年妻の肉壁にシスイはうなった。

「私も気持ちいい」
「はやく、奥までシスイのおちんぽで開いてっ……!」

 リンムは高く持ち上げられた腰を揺らし、先の快楽をねだった。
 ゆっくりと中を進んでいくと、あるところで行き止まりにあう。
 そこをシスイは何度か突き上げて、やがて口を開けた瞬間を狙って根元まで突き込んだ。

「んんぅううう!」

 シスイの掴む腰が悶えるように何度も跳ね上がった。
 リンムは巨大なシスイのもので結腸口を開かれるこの瞬間が一番好きだった。

「はぁっ……すごいっ……シスイのが全部入ってる」
「まだ入れただけだ」
「うん、いっぱい気持ちよくして?」

 数多の男たちを食った前世の中でも、シスイより大きな逸物はお目にかかれなかった。
 もし張り合えるものが居るのなら、それは人間ではなく馬だろう。

 リンムは入り口から臍の下までゴリゴリと突き上げる招き入れる旦那様ちんぽに夢中になって喘いだ。

「ぁあっ……シスイぃ……世界で一番、大好き……!」

 この肉棒はリンムだけのものだ。
 他の誰にも渡したくない。
 そう思いながら、ぎゅっと尻穴に力を込めて腹の中を抉るものを抱きしめた。

 何度も愛しげに吸い付く肉穴に、シスイも高まって腰を早めた。

「リンム、愛してる……この体は誰にも渡さない……!」
「いやぁっ! 激しすぎて頭おかしくなっちゃう」

 ガツガツと犯されて、リンムは唇を噛み締めながら腰を痙攣させた。

「だめっ、イってる途中なのにっ……またイっいゃうぅ……!」

 シスイは何度も激しく体を震わせる嫁の片足を持ち上げ結合を深くすると、一番奥で容赦なく大量の精子を吐き出した。
 腹の中でビクビクと痙攣しながら射精する肉棒の感触に、リンムは再び中で絶頂した。
 しばらくして全てを注ぎ終えた巨根はずるりと胎内から抜かれた。

「はぁ……青空の下で開放的なえっち……最高……」

 イキすぎて腰が抜けたリンムは、ずるずると木の根元にしゃがみ込んでしまった。
 彼の尻穴は行為の後を感じさせるようにしっとりと濡れてヒクついていたが、相当奥に出されたせいか、白濁液は腹の中に溜め込まれたまま落ちてこなかった。

「リンム、中のものを掻き出したほうがいい」

 シスイは膝をついて彼の後穴に指を入れようとしたが、それを押しやってノロノロと立ち上がった。

「やだ。家まで出さない」
「そんなことして、また腹を壊す気か」
「すぐ出しちゃったら妊娠できないかもしれないもん」
「出しても出さなくても妊娠はしないだろう」
「うるさいなぁ。ちっちゃいシスイとまだお別れしたくないの!」

 また可愛らしいわがままを言い出したリンムに呆れて、シスイはため息をついた。

「わかった。家に帰ろう」
「うん」

 シスイはリンムを横抱きで持ち上げられると、何度も彼に口付けしながら花の里へと戻った。



 明らかに事後であろう火照った顔の花長・リンムと、彼を抱き上げる夫のシスイの姿を見た花の里の民たちは

(今日もあの二人はお熱いねぇ……)

 と生暖かい目で見守っていたのであった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

寂しいを分け与えた

こじらせた処女
BL
 いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。  昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

無愛想な氷の貴公子は臆病な僕だけを逃さない~十年の片想いが溶かされるまで~

たら昆布
BL
執着ヤンデレ攻め×一途受け

弟がガチ勢すぎて愛が重い~魔王の座をささげられたんだけど、どうしたらいい?~

マツヲ。
BL
久しぶりに会った弟は、現魔王の長兄への謀反を企てた張本人だった。 王家を恨む弟の気持ちを知る主人公は死を覚悟するものの、なぜかその弟は王の座を捧げてきて……。 というヤンデレ弟×良識派の兄の話が読みたくて書いたものです。 この先はきっと弟にめっちゃ執着されて、おいしく食われるにちがいない。

処理中です...