境界線上の女 ― その一線を越えるとき

しらかわからし

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第27話:揺れる境界、沈黙の選択

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スタジオの照明が再び灯ると、響子はゆっくりとセットの中央に立った。監督の指示は、台本を超えた「即興性」を求めるものだった。演技の自由度が増すほど、響子の中で揺れるものも大きくなっていた。
監督は自身を響子の奥まで入れたまま、じっと動かずにいた。そして手を震わせながら響子の髪を優しく撫でていた。

響子は目を閉じたまま、股の奥に感じる異物感と同時に、監督の屹立が響子の身体の中でピクピクと脈打つ感覚を感じていた。

彼の表情には緊張と高揚が入り混じっていた。響子は目を閉じ、演技に集中しようとするが、心の奥では複雑な感情が渦巻いていた。

◇◆◇◆◇

暫くして、監督はゆっくりと響子から自身を引き抜き始めた。

ところが、屹立が響子から抜ける直前、監督は再び屹立を 響子の中に突き入れた。

響子は、一瞬「えっ!」と声をあげたが、監督は響子にゆっくりと往復の抽送を始めた。

「えっ? チョット……何、なに?ちょ……ちょっと待って……?えっ、そんな事、えぇっ……?」

監督は、響子の驚きの言葉を遮るように唐突に響子の唇を奪い、自らの唇を重ねた。

「うぐ、うぐ」

響子が寝取られるのとは別の感覚で、響子と他人との口付けに胸を締め付けられるような嫉妬と焦燥感に襲われていた和也だった。

監督の屹立の往復で貫かれながら、彼の背中を両手で強く掴み、夢中で彼のキスを受け入れて貪っていた。

響子は、監督と舌を絡め、股を擦り合わせ大学生の男子に突かれ貫かれながら、いつしか顔を左右に振り乱し性欲に溺れる熟女が自ら興奮と悦楽のるつぼに浸っていた。

そして泣き声とも喘ぎ声ともわからないような声が漏れ始めさせ、背後から見ると、二人の結合部分の様子、監督の屹立が彼女の中心から出たり入ったりする様子が丸見えだった。

和也は金縛りにあったような感覚で、監督が抜き差しする度、を心拍数や呼吸を乱しながら見守るしかなかった。

響子と監督の結合部分からは、卑猥な音がして、彼女はこの上ない悦楽を味わっていた。

監督は迸る直前で我慢し、何とか寸止めしていた。

セットの隅では、和也が静かにその様子を見守っていた。響子の表情は、どこか遠くを見ているようだった。彼女が演技に入り込むほど、和也の中で不安が膨らんでいく。

(響子……君は、何を背負ってここに立っているんだ)

彼は、夫として、彼女を守りたいという気持ちよりも諦めの境地だった。

つづく

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