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人間×猫 (型獣人)
しおりを挟む人間 「ライラン」 × 猫 (型獣人) 「ノア」
フゥフゥと荒い息が聞こえ目を開けると、抱いて寝ていたはずのノアが居なくなっていた。
気配と荒い息の出何処を探し、部屋の一角で身体を丸める暗闇の中でもさらに黒い物体を見つけた。
「ノア」
ビクリと揺れた身体と、勢い良くコチラを振り返る反射し白く見える目。
「フゥー」
毛を逆立て、俺が近寄ろうとすると逃げるかの様に移動する。
「どうした」
近くにある明かりを灯し、ノアを見る。
毎日侍従達が手入れをし、本人も気に入っている黒く長い艶やかなしっぽを噛んでいる。
「カギシッポになってしまうぞ?」
荒い息は収まらず、何ならまるで興奮状態へとなってしまっている。
「フゥー、く、るな」
いつもはノアから擦り寄ってきてくれるのに、何故。
「ノア」
「うぅぅ、うー」
苦しいのか?
「こちらにおいで、な?」
手を広げても、普段とは違い全く動かない。
仕方ない、とノアとの距離を詰め抱き上げる。
「うぁ、あ」
震えるノアは赤く、何かを耐えているかのような顔だった。
「ああ、発情期か。よしよし、発散させてやろうな」
飼っている獣の世話は飼い主の仕事だ。
ノアは人の形をしているが元は獣の猫。
もう大人になったのだな、と感心する。
初めて会った頃は子猫も子猫、産まれたばかりの小さな子だった。
他の兄弟よりも小さく、生き残れないだろうと早々に親に見捨てられたか弱い子。
それが、今や人化が出来、人の言葉も操れる立派な魔法使いの猫だ。
「らい、らい、はなして」
「こら、暴れるな。今楽にしてやるからな」
ベッドへと運び、長めのシャツを脱がす。
また下着も履かないで寝ようとしていたな。
「服はちゃんと着なくてはならないと言っただろう、何故着ていない」
「う、うぅ、だってぇ、気持ち悪い」
ペシペシと尻尾が俺の腕を叩く。
人化したら人の文化を守るようにと教えたはずだったが…やはり慣れぬものは嫌か。
モゾモゾと動き、必死にアソコを隠そうとするノア。
「ノア、言うことを聞きなさい。ほら、動かない」
後ろから抱きしめ、ノアの小さな性器を握り込む。
「は、やだ、やだ」
「ノア、辛いだろう?」
逃げようとする身体を押さえつけながら擦りあげると、身体が跳ね反射か俺の腕を噛む。
「うう、うー」
「こら、おいたはいけない。離しなさい」
「みゃ、うみう、みゃう」
まるで昔のように鳴くノアの喉を撫でながら性器を少し強めに擦る。
「みいう、みいい」
「よしよし、良い子だノア。もう少し頑張れ」
「なぁう、みゃうう」
眉間に皺の寄るノアの顔を見て、精通はそんなに辛いものだっただろうか?と思案する。
ノアを今までずっと見てきた。
名付けの親も、育ての親も俺だ。
「み、ぃああ」
「ノア、良い子だな。ほら、疲れたろう?ゆっくりお休み」
ウトウトと船を漕ぐノアを横たわらせて布団をかけてやる。
ノアはやはり猫だな。
人のアレにはトゲは付いていないから、な。
少し赤くなった掌を見て苦笑する。
…悪いな、ノア。
お前を婿や嫁に出す事は一生無さそうだ。
ムニムニと口を動かすノアに口付けし、隣に寝転び抱き締める。
おやすみ、ノア。
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