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妖怪×妖怪 大天狗×オニ ⑩
しおりを挟むアゼツは本当に遠慮という言葉を知らない。
「んん、ん、んむ、は、ぁあっ」
ゴチュゴチュと最奥を抉られながら、長い接吻を行われ既に息絶え絶えだというのに、アゼツは止まることなく僕の名を呼び果て続ける。
腹が体液で張り、抽挿と共に溢れ出ていくのが音で分かる。
アゼツ、お前さっきまで勃起不全だったんだぞ。
僕は解放された獣の交尾を体感した、何なら未だし続けている。
もう当分アゼツに口淫はしないし、煽るのも控えよう。
一日置きに不全になれ、寧ろなってくれ。
「あ、あぜ、も、腹が、げんか、いぃあっ、あえ?や、やめ」
限界を訴えると、アゼツは堅物を抜き代わりに指を入れ己が出した精液を掻き出し始めた。
「あああ、やめ、たの、む、やめろ」
「アオ、大丈夫だ。また腹が膨れる程出してやる」
大丈夫?
どこがだ?
まさかまだ続けるつもりか?
ガリッとアゼツの手に爪を立てる。
「むり、むりだ。ぼく、もうでない」
「出す必要は無い。中でイけるだろう?」
「しぬ、もう、むり、だって」
頭を振ってもアゼツの手は止まらない。
この4日間、ずっとこっちは快感に炙り続けられたんだぞ。
確かに中に出して欲しいとは言ったが、こんな腹が限界を迎える度に掻き出されまた出されを繰り返されるなんて夢にも思わないだろ。
「アオ。大丈夫だ、他の誰かに手を出されないよう、確り匂い付けしてやる。誰にも…誰にも渡しはしない」
多分表面に付けられた匂いだけで、他の妖怪達は寄ってこないぞ。
大天狗の匂いが少しでも付いていれば皆近付こうともしない。
僕だって番まではアゼツに近寄ろうと思わなかったからな。
何なら避けていたぐらいだ。
強く濃い妖力持ちに不用意に近付くのは、馬鹿か惹かれた奴だけだ。
「ああ゛、ぐ、んん」
ある程度掻き出したアゼツはまた堅物を僕の中に入れ抽挿を開始しだした。
「あ、ああっ、あ、はぁあ」
うう、やばい、これ。
くる。きちゃう。
「あひ、ひぃん、ん、ん」
きゅうと中と指先に力がこもる。
「アオ、イクならイクと言え」
「は、はぁ、あ、あ、やぁ、あ」
ゴリゴリと最奥を押され、体が勝手に縮こまる。
「あ、ぁやっ、やだ、やぁ、あ、は、い」
腹の中が、もう、アゼツでいっぱいだ。
ガクガクと足と腰が揺れ、ポタリと閉じきれない口から涎が垂れる。
「い、いく、い、っあ、はぁ、いふ、ぅ」
シーツを握り締め、快感を享受する。
もう目の前まで気をやる瞬間が来た時、性器の根元を強く握られ先端を掌で擦られて、チカチカと目の前で星が飛んだ。
「あ、やだ、って、あっ、それやだ、やだ」
身を捩り逃げようとするが、長い間快感に晒され変に力が入っていた体はもう真面に動かない。
「アオ、雄でも潮を吹けるらしい」
「ひぐ、やだ、やだぁ」
「頑張ろうな、アオ」
死刑宣告か何かかな。
無理だっつってんだろ、離せこの堅物野郎。
全身を駆け巡る快感から一転、集中的に下肢へと熱が集まっていく。
「ふ、ぅう、あっ、あ」
ピクピクと指先が快感に跳ね何かがせり上がってくる感覚に、涙の張った目を強く瞑る。
「アオ、良いぞ、イッても」
「あ、はっ、ぁあ゛」
ガリィと伸びた爪が布団にくい込み下の畳まで引っ掻く。
「ひぃ、ぐ、あ、ぁはっ、あ゛」
カクカクと小刻みに腰が揺れ、中が今までで1番締め付けが強くなる。
「っく」
「あ、ああっ、あ゛あー」
プシリと先端から勢いよく透明な液体が飛び出し、布団に染み込んでいく。
「はっ、はひ、ひん」
頭の中が真っ白になって、目の前が暗くなっていく。
「っぁあ、は、はへ、は、はっ」
「アオ、ゆっくり休め」
頭を撫でられながら、明日必ず一発殴ると心に決め意識を手放した。
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