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プロローグ
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ーー力のない国は滅ぼされ、力のある国だけが勢力を拡大し繁栄する。
そんな群雄割拠の時代に、圧倒的な国力で栄華を誇った帝国があった。
その名は、ウルカ帝国。
「優れた者だけが豊かになれる」
初代皇帝の宣言通り、この国において市民権を得るには何よりも優れた能力が必要だった。
魔法、剣技、学問、政治、財産...分野は問わず、能力があるものが能力のないものを制し、支配し、使役する。
争いに勝ち残った勝者が語る歴史のみが真実となり、弱者の歴史は偽りの灰となる。
帝国に抗う者は人権を失い、従う者だけが生き残る。
この歪なまでに浸透した秩序こそがこの帝国の圧倒的な強さとなった。
ーーーーー
帝国の繁栄に欠かせないもの、それは軍事力である。
他の国の侵攻を寄せ付けない防衛力は勿論の事、他国の領土を一瞬で攻め落とせる攻撃力がこの帝国の何よりもの強みであった。
帝国内には数々の士官学校があるが、その中でも初代皇帝自らが創設に携わった士官学校「ウルカ・ウルカルム」は名門として知られている。
「ここがウルカルム士官学校か。」
リオンは目の前の古城を見上げる。
16歳になったリオンは一人前の魔導師の認定を受けるべく、今日からこの士官学校に入ることになった。
ウルカルムは初代皇帝がかつて生活していたとされる古城を校舎として使用している。
外壁は長年の浸食と過去の戦争で傷つき、とても綺麗とは言えないが、修繕を繰り返す必要もない強度を兼ね備えており、昔とほぼ同じ姿を残している。
「名門校の名に恥じない外観だなあ」
悠々と聳える古城にリオンも気持ちの高ぶりが抑えられなかった。
この国では、16歳になった者は「成人になる資格を保有する身分」とされ、それぞれが士官学校を受験する権利を得られる。
士官学校には魔導師の学級の他にも、騎士の学級、聖職者の学級、戦士の学級の4つが設けられており、それぞれのクラスを卒業できればその基本職の認定が受けられる。
国民の全ては戦争における何かしらの役職の認定を受けなくてはいけなく、成人と認められる条件は年齢ではなく認定の有無である。
戦争において役に立たない者は成人になれない。つまり国民とは認められず、例え士官学校に入れたとしても認定を得られなかった場は非国民となる。
(士官学校にすら入れなかった者は説明するまでもない。)
「おーい、そんなところで突っ立ってないで早く中に来いよ」
リオンはハッと我に返り古城の大きな門に目を向けた。
門は新入生を歓迎すべく大きくその口を開いており、中には大きな庭園が煌びやかに広がっている。さらにその奥に学校の中に入れるメインエントランスが佇んでいた。
門の内側にいた赤髪の華奢な少年がニヤニヤと笑いながらこちらを見ている。
「お前田舎から来たのか?そんなぼーっと上を見上げているとバカに見えるぞ」
「余計なお世話だよ」
そう言うとリオンは不機嫌そうに少年の脇を通り過ぎようとした。
「おいおい待てよ。言い方が悪かったって。ちょっと忠告してあげただけじゃないか」
「それはどうも。俺も少々城の外観に見とれすぎていたよ。なにせ田舎者なのでね」
リオンはこの馴れ馴れしい少年と早く離れたく城の中へ足を早める。
少年は少し肩をすくめた後、静かにリオンの後を追った。
そんな群雄割拠の時代に、圧倒的な国力で栄華を誇った帝国があった。
その名は、ウルカ帝国。
「優れた者だけが豊かになれる」
初代皇帝の宣言通り、この国において市民権を得るには何よりも優れた能力が必要だった。
魔法、剣技、学問、政治、財産...分野は問わず、能力があるものが能力のないものを制し、支配し、使役する。
争いに勝ち残った勝者が語る歴史のみが真実となり、弱者の歴史は偽りの灰となる。
帝国に抗う者は人権を失い、従う者だけが生き残る。
この歪なまでに浸透した秩序こそがこの帝国の圧倒的な強さとなった。
ーーーーー
帝国の繁栄に欠かせないもの、それは軍事力である。
他の国の侵攻を寄せ付けない防衛力は勿論の事、他国の領土を一瞬で攻め落とせる攻撃力がこの帝国の何よりもの強みであった。
帝国内には数々の士官学校があるが、その中でも初代皇帝自らが創設に携わった士官学校「ウルカ・ウルカルム」は名門として知られている。
「ここがウルカルム士官学校か。」
リオンは目の前の古城を見上げる。
16歳になったリオンは一人前の魔導師の認定を受けるべく、今日からこの士官学校に入ることになった。
ウルカルムは初代皇帝がかつて生活していたとされる古城を校舎として使用している。
外壁は長年の浸食と過去の戦争で傷つき、とても綺麗とは言えないが、修繕を繰り返す必要もない強度を兼ね備えており、昔とほぼ同じ姿を残している。
「名門校の名に恥じない外観だなあ」
悠々と聳える古城にリオンも気持ちの高ぶりが抑えられなかった。
この国では、16歳になった者は「成人になる資格を保有する身分」とされ、それぞれが士官学校を受験する権利を得られる。
士官学校には魔導師の学級の他にも、騎士の学級、聖職者の学級、戦士の学級の4つが設けられており、それぞれのクラスを卒業できればその基本職の認定が受けられる。
国民の全ては戦争における何かしらの役職の認定を受けなくてはいけなく、成人と認められる条件は年齢ではなく認定の有無である。
戦争において役に立たない者は成人になれない。つまり国民とは認められず、例え士官学校に入れたとしても認定を得られなかった場は非国民となる。
(士官学校にすら入れなかった者は説明するまでもない。)
「おーい、そんなところで突っ立ってないで早く中に来いよ」
リオンはハッと我に返り古城の大きな門に目を向けた。
門は新入生を歓迎すべく大きくその口を開いており、中には大きな庭園が煌びやかに広がっている。さらにその奥に学校の中に入れるメインエントランスが佇んでいた。
門の内側にいた赤髪の華奢な少年がニヤニヤと笑いながらこちらを見ている。
「お前田舎から来たのか?そんなぼーっと上を見上げているとバカに見えるぞ」
「余計なお世話だよ」
そう言うとリオンは不機嫌そうに少年の脇を通り過ぎようとした。
「おいおい待てよ。言い方が悪かったって。ちょっと忠告してあげただけじゃないか」
「それはどうも。俺も少々城の外観に見とれすぎていたよ。なにせ田舎者なのでね」
リオンはこの馴れ馴れしい少年と早く離れたく城の中へ足を早める。
少年は少し肩をすくめた後、静かにリオンの後を追った。
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