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31・襲われたるり子
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「っつ、いったたた」
「直巳ってば、なんて情けない声を出すんだ」
「フフフ、ディアンちゃんは五十嵐君に厳しいのね」
るり子さんの心地いい笑い声が響くリビングで、俺がケガと格闘していた時に宏樹は帰って来た。
「何事だ? ・・そちらの方はどなただ?」
「宏樹、おかえり。こちらは大谷るり子さん。大谷の姉さんだよ」
「はじめまして、直巳のいとこの宏樹です。直巳、お前お客様にお茶も出さないで何やってるんだ」
俺の傍に突っ立ってるディアンには何も言わないで何で俺に言うんだよ。俺のこの腕が見えないのか!
「おいおい、俺ケガしてんだぜ。ったく美人を見るとすぐこれなんだから」
「あら、美人だなんて口がうまくなったのね、五十嵐君。さてと、私は応急処置しか出来ないから後で病院で見て貰った方がいいわ」
「これだけ手当して貰ったから大丈夫ですよ! それに‥るり子さんは美人じゃないですか‥」
俺の言葉の最後は呟きに近く、何を言っているかるり子さんには聞こえなかっただろう‥。
柄にもない事を言って少し恥ずかしくなった俺は、タイミングよく放たれた宏樹の言葉に勢いよく振り向いて答えた。
「その腕は一体どうしたんだ?」
「やっと気づいたか! これはなぁ‥」
――少し前
今日は大学の講義が二つだけで帰りが早かった俺は床屋で散髪をしてから帰路についていた。この床屋は大谷の家の近くにある。るり子さんと会えたりしないかな、なんて思いながら歩いて角を曲がると、るり子さんが走って来るのが見えた。
これって運命じゃないの?! 逢いたいと思ってた丁度その時に会えるなんて。そう思うと俺の心臓は高鳴った。だが、ちょっと待て。るり子さんの様子がおかしいぞ。急いでいるにしてはその表情は切羽詰まっている。走りだって全力疾走っぽいぞ。
そのうちるり子さんが俺の姿を認めたのか俺の方に手を差し伸べた。「い、五十嵐君。助けて!」
えっ?! るり子さんが近付いてきてやっと分かったのだが、彼女の後ろを犬が追いかけている。チワワ位の小さな犬だが唸り声を上げながら牙を剥き出したその形相は「小さくて可愛いワンコ」とはかけ離れていた。
るり子さんが俺の腕に倒れ込んだ時、その犬も追い付いた。犬はジャンプして俺たちに襲い掛かって来たが、そこは小さい犬だ。犬は簡単に俺に取り押さえられた。
しかも散歩途中だったのか首からリードをぶら下げたままだ。俺はリードを犬の口に巻いて噛みつかれるのを阻止した。
「もう大丈夫ですよ。だけど何で‥」俺は振り返ってるり子さんに声を掛けた。少しでも早く彼女を安心させたかったんだ。だけど振り返って見た彼女の顔は一瞬安堵したが、すぐ恐怖の表情に変わった。
「きゃ――っ」
はっとして犬を見るとグルグル巻きにされた頭を強く振っている。そこへメキメキッと嫌な音がして首の付け根が割れ、もうひとつの頭がせり出して来たのだ!
目からは黒い液体が流れ出し、牙をむき出して俺の腕に噛みつこうと襲い掛かるもうひとつの頭。
元のチワワの頭とは似ても似つかない恐ろしい形相をしている。いくら小さな犬とはいえ凄い力で俺の手を振りほどこうともがいている。俺の左腕に牙がかすり、痛みと共に血が流れ出した。かすっただけなのに物凄い切れ味だ。
「うわっ」
思わず犬の体を道路の方へ放り投げた所に車が走って来て犬の体を撥ね上げた。ドンっと音がして犬は前方に突き飛ばされた。
「るり子さんはここに居て。俺見てくるから」
何かを撥ねたと自覚した車は急停車して運転手が降りてきた。
「危険なので中に居て下さい!」俺が声を掛けると運転手はそうっと車内に戻って行った。
俺は撥ね飛ばされた犬に慎重に近づいた。地面に横たわる犬はダンジョンから出てきたクリーチャーと同じように、モザイク状にバラバラになって地面に吸い込まれて消え、後には鮮やかなブルーのリードだけが残された。
これってダンジョンのモンスターなのか? でもこの首輪は‥。
「‥‥っていう訳でさ。・・あの犬はきっと狂犬病か何かを発病しておかしくなっちゃったんですよ」
宏樹に説明した後、俺はるり子さんに向かって表向きの仮説を唱えた。
「あの犬の死体‥あそこに放置して大丈夫なのかしら?」
「俺が保健所に連絡しときましたから大丈夫です」もちろんこれは嘘だ。死体は消えちゃったんだから。
「それに頭がもうひとつ出てくるなんてホラー映画みたいで‥私怖くて気絶しそうだったわ‥」
気絶したら俺が介抱します、るり子さん! なんて面と向かって言えるわけもなく「るり子さんは実家に遊びに来てたんですか?」口から出たのはこんなセリフだった。
るり子さんは結婚してどこか別の街で暮らしているはずだ。婚約したと聞いてからもう2年近く経つんだから。
「あ、そっか雄大から聞いてなかったのね。私ね実家に戻って来たの。婚約はダメになったのよ」
「えっ」喜んじゃいけない場面だろ。なのに俺の口角は勝手に釣り上がってしまう。
「だからまたよろしくね。ご近所さんだもの」
『またよろしく』と言われて俺の心は舞い上がり、『ご近所さん』で急降下する。そんな俺を横目で見ながら宏樹がニヤついていた。
「はい。よろしくお願いします!」
「今日は本当にありがとうね、五十嵐君。助けて貰った上に私のせいでケガしちゃって申し訳ないわ」
「それじゃあ‥今度コイツに飯でも奢ってやって下さい」何を思ったのか宏樹が突然とんでもない事を言い出した。
「な、何言ってんだよ。助けるのなんて当たり前だろ」
「いえ当たり前じゃないわ。五十嵐君だって危険な目にあったんだし。そうね、何か美味しい物をご馳走させて。そうじゃないと私の気が済まないわ」
ひ、宏樹グッジョブ!
「私はそろそろ帰るわね。五十嵐君、ほんとに病院で見て貰ってね。狂犬病に感染したら命に係わるんだから」
最後まで俺の心配をしながらるり子さんは帰って行った。
「それで‥本当の所はどうなんだ?」るり子さんが帰るとすぐ宏樹が俺に聞いて来た。
「ほ、本当のところ??」宏樹のやつ、俺がるり子さんを好きだと気づいたのか?
「その犬はどうなったんだ?」
「あ、ああ。そっちか」
「お前の彼女への気持ちなどバレバレだ」宏樹は平然と言ってくる。げっ、俺ってそんな分かりやすいの?
「俺ってそんな分かりやすいか?」
「ああ、デートできる機会を与えてやったんだ。俺に感謝しろよ」
「お、おう」
「で、襲って来た犬なんだけど。散歩の途中だったらしいんだ。首にリード付けたままでさ。るり子さんはショッピングタウンで買い物した帰りに襲われたって言ってた」
その後の顛末を話すと宏樹は言った。「60階層のケルベロスが双頭の犬を引き連れていたな‥」
「うん、俺も真っ先にそれを思い浮かべたよ」
「またダンジョンからクリーチャーが出てきたのか」
ケルベロス。地獄の番犬と言われている頭部が3つある巨大な犬型のクリーチャーだ・・。
「直巳ってば、なんて情けない声を出すんだ」
「フフフ、ディアンちゃんは五十嵐君に厳しいのね」
るり子さんの心地いい笑い声が響くリビングで、俺がケガと格闘していた時に宏樹は帰って来た。
「何事だ? ・・そちらの方はどなただ?」
「宏樹、おかえり。こちらは大谷るり子さん。大谷の姉さんだよ」
「はじめまして、直巳のいとこの宏樹です。直巳、お前お客様にお茶も出さないで何やってるんだ」
俺の傍に突っ立ってるディアンには何も言わないで何で俺に言うんだよ。俺のこの腕が見えないのか!
「おいおい、俺ケガしてんだぜ。ったく美人を見るとすぐこれなんだから」
「あら、美人だなんて口がうまくなったのね、五十嵐君。さてと、私は応急処置しか出来ないから後で病院で見て貰った方がいいわ」
「これだけ手当して貰ったから大丈夫ですよ! それに‥るり子さんは美人じゃないですか‥」
俺の言葉の最後は呟きに近く、何を言っているかるり子さんには聞こえなかっただろう‥。
柄にもない事を言って少し恥ずかしくなった俺は、タイミングよく放たれた宏樹の言葉に勢いよく振り向いて答えた。
「その腕は一体どうしたんだ?」
「やっと気づいたか! これはなぁ‥」
――少し前
今日は大学の講義が二つだけで帰りが早かった俺は床屋で散髪をしてから帰路についていた。この床屋は大谷の家の近くにある。るり子さんと会えたりしないかな、なんて思いながら歩いて角を曲がると、るり子さんが走って来るのが見えた。
これって運命じゃないの?! 逢いたいと思ってた丁度その時に会えるなんて。そう思うと俺の心臓は高鳴った。だが、ちょっと待て。るり子さんの様子がおかしいぞ。急いでいるにしてはその表情は切羽詰まっている。走りだって全力疾走っぽいぞ。
そのうちるり子さんが俺の姿を認めたのか俺の方に手を差し伸べた。「い、五十嵐君。助けて!」
えっ?! るり子さんが近付いてきてやっと分かったのだが、彼女の後ろを犬が追いかけている。チワワ位の小さな犬だが唸り声を上げながら牙を剥き出したその形相は「小さくて可愛いワンコ」とはかけ離れていた。
るり子さんが俺の腕に倒れ込んだ時、その犬も追い付いた。犬はジャンプして俺たちに襲い掛かって来たが、そこは小さい犬だ。犬は簡単に俺に取り押さえられた。
しかも散歩途中だったのか首からリードをぶら下げたままだ。俺はリードを犬の口に巻いて噛みつかれるのを阻止した。
「もう大丈夫ですよ。だけど何で‥」俺は振り返ってるり子さんに声を掛けた。少しでも早く彼女を安心させたかったんだ。だけど振り返って見た彼女の顔は一瞬安堵したが、すぐ恐怖の表情に変わった。
「きゃ――っ」
はっとして犬を見るとグルグル巻きにされた頭を強く振っている。そこへメキメキッと嫌な音がして首の付け根が割れ、もうひとつの頭がせり出して来たのだ!
目からは黒い液体が流れ出し、牙をむき出して俺の腕に噛みつこうと襲い掛かるもうひとつの頭。
元のチワワの頭とは似ても似つかない恐ろしい形相をしている。いくら小さな犬とはいえ凄い力で俺の手を振りほどこうともがいている。俺の左腕に牙がかすり、痛みと共に血が流れ出した。かすっただけなのに物凄い切れ味だ。
「うわっ」
思わず犬の体を道路の方へ放り投げた所に車が走って来て犬の体を撥ね上げた。ドンっと音がして犬は前方に突き飛ばされた。
「るり子さんはここに居て。俺見てくるから」
何かを撥ねたと自覚した車は急停車して運転手が降りてきた。
「危険なので中に居て下さい!」俺が声を掛けると運転手はそうっと車内に戻って行った。
俺は撥ね飛ばされた犬に慎重に近づいた。地面に横たわる犬はダンジョンから出てきたクリーチャーと同じように、モザイク状にバラバラになって地面に吸い込まれて消え、後には鮮やかなブルーのリードだけが残された。
これってダンジョンのモンスターなのか? でもこの首輪は‥。
「‥‥っていう訳でさ。・・あの犬はきっと狂犬病か何かを発病しておかしくなっちゃったんですよ」
宏樹に説明した後、俺はるり子さんに向かって表向きの仮説を唱えた。
「あの犬の死体‥あそこに放置して大丈夫なのかしら?」
「俺が保健所に連絡しときましたから大丈夫です」もちろんこれは嘘だ。死体は消えちゃったんだから。
「それに頭がもうひとつ出てくるなんてホラー映画みたいで‥私怖くて気絶しそうだったわ‥」
気絶したら俺が介抱します、るり子さん! なんて面と向かって言えるわけもなく「るり子さんは実家に遊びに来てたんですか?」口から出たのはこんなセリフだった。
るり子さんは結婚してどこか別の街で暮らしているはずだ。婚約したと聞いてからもう2年近く経つんだから。
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「はい。よろしくお願いします!」
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「それじゃあ‥今度コイツに飯でも奢ってやって下さい」何を思ったのか宏樹が突然とんでもない事を言い出した。
「な、何言ってんだよ。助けるのなんて当たり前だろ」
「いえ当たり前じゃないわ。五十嵐君だって危険な目にあったんだし。そうね、何か美味しい物をご馳走させて。そうじゃないと私の気が済まないわ」
ひ、宏樹グッジョブ!
「私はそろそろ帰るわね。五十嵐君、ほんとに病院で見て貰ってね。狂犬病に感染したら命に係わるんだから」
最後まで俺の心配をしながらるり子さんは帰って行った。
「それで‥本当の所はどうなんだ?」るり子さんが帰るとすぐ宏樹が俺に聞いて来た。
「ほ、本当のところ??」宏樹のやつ、俺がるり子さんを好きだと気づいたのか?
「その犬はどうなったんだ?」
「あ、ああ。そっちか」
「お前の彼女への気持ちなどバレバレだ」宏樹は平然と言ってくる。げっ、俺ってそんな分かりやすいの?
「俺ってそんな分かりやすいか?」
「ああ、デートできる機会を与えてやったんだ。俺に感謝しろよ」
「お、おう」
「で、襲って来た犬なんだけど。散歩の途中だったらしいんだ。首にリード付けたままでさ。るり子さんはショッピングタウンで買い物した帰りに襲われたって言ってた」
その後の顛末を話すと宏樹は言った。「60階層のケルベロスが双頭の犬を引き連れていたな‥」
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