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そして……
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俺は昨日だか一昨日だったか、我が宅に新しく金髪ロリを導入した。メアリとは違って体型もロリだ。もうどこもかしこもロリなのだ。
俺、ちゃぶ台、そして対面する金髪美幼女二人。
「本気。」Tシャツを着て、死神装束の黒のミニスカートを身に着け茶を啜っているのはツインテールが似合う親愛なるメアリ。その横、「年季。」Tシャツを着て、寝ぐせ頭、伸ばしっぱなしの金髪、特に何もしていないのは新入りのリアメ。ちなみにリアメは下半身丸出しである。いや、正確に言うならば穿いていないだけで俺のTシャツでぎりぎり隠せている。
俺はこの少女……リアメと約束をしたんだ。
あと百年の間にリアメに感情を宿らせることができたらメアリを消すなと。
「リアメ」
呼ぶ。
「リアメ」
尚呼ぶ。しかし彼女は、じーーーーーーっと俺を見ているだけ。
「リアメ、ここに一本のアイスがある」
もそっと一本のソーダっぽい味がしそうなアイスを見せつける。
微動だにしない。
「私をそこらの子供だと思っているのかお前は」
「いや、思っていない。だから俺は遠慮なくいただく」
俺の口がアイスの先端に触れようとした時、一人の金髪は立ち上がる。
「和人、私も欲しい」
「うん、冷凍庫にあるから取ってきなさい……メアリ」
俺とメアリがただおいしくアイスをいただくだけとなってしまった。
「はぁ……」
ため息を吐き、ボーっとアイスをかじる。何気に二人の方を見やると、なんともコミカルにはむはむとアイスをかじるメアリの姿が。
彼女は横目でリアメを気にしているようだった。
「いるか?」
「いらない」
「そうか」
素直に言うと、リアメは可愛い可愛すぎる。撫でて舐めて抱きしめてやりたいくらいに。
俺は勢いよく立ち上がる。
「リアメ! もうお前可愛いから外行くぞ!」
「どういうことだ」
俺は着替えてオシャレにキメる。リアメには今は亡き妹のスカートを穿かせドアを蹴破った。
「じゃあ行くぞぉぉお!?」
「どうして私はお前の背に負われているのだ」
そりゃもう、可愛いからだろう。
俺が無言で歩き出すと、耳元で細い鼻息が聞こえる。
「お前……噛むぞ」
「怒っているのか? おうおう噛め噛め」
噛んでください。
「私に怒りを感じる機能は備わっていない……歩くな」
「恥ずかしがんなよ~。甘えてもいいんだぜ? ほぇッ―――」
足を止める。リアメが噛んできたからではない。
リアメが目の前にいたからだ。
「リア、メ……?」
じっと、こちらを見つめている。
確かにリアメだ。金髪の寝ぐせ頭にジト目。そしてメアリがかつて着ていたような死神装束を身に纏っている。
瞬間移動? いや、リアメは確かに俺に背負われているし死神装束は持っていないはず。彼女の柔らかな質量を背に感じることができた。
……じゃあこいつは誰だ? まさかリアメに感情が宿って、新しいリアメすなわちメアリが?
「リアメ、知り合いだったりするのか」
「さ、さあな」
背の方のリアメは俺の肩に顔を埋めて知らないと。
目の前のリアメが近づいてくる。俺は後ずさりなどすることはなく、彼女が目の前に立ちどまるのを待った。そして彼女は言った。
「私はお前が好きだ」
……
「いや、お前それ言ったらダメだろ」
「いいのだ。だから私は何人もいるぞ。まず私だろう、そしてお前がおぶっている私。お前が長年付き合ってきた私。」
「私もいるぞ?」
どこかしらからリアメの姿が。なんだ、こいつら。
そしてまたどこからか現れたリアメが言う。
「新しく生まれ変わっても私はお前が好きだからな。でもお前は言っただろう。たくさんの私に囲まれるのは幸せだと」
言ったが……いや、これマジなのかよ。リアメが……二十人はいるぞ。いや、まだ増えてる?
「あとどれくらい増えそうなんだ?」
また別のリアメ。
「分からんな。だがこれだけいるんだ、そのうち一人くらいは嫉妬してどこだかの私を殺してしまうかもしれんぞ?」
メアリ……?
◇
「メアリ!!!!! うわあぁあ!!!!」
メアリは目の前にいた。
ここは、俺の家……? 見慣れ過ぎたちゃぶ台にメアリ。
「和人、うなされているようだったが」
「ああ、うん。じゃなくて……うなされていたって?」
俺は、眠っていたのか? そして慌ててメアリに問う。
「今……今あれから何年が経った!?」
俺は、彼女の口だけを凝視していた。たった数秒とないはずの返答に、長年待たされているような気さえした。
しかしメアリは俺の目を見ながら、特に表情も崩すことなく口を動かす。
「一億年だ」
◇
不老不死になって一億年が経った。
なぜか俺の右目は視力を失っていた。さすがにガタが来たということだろうか。
俺はもちろん納得していない。一億年も生きた心地がしないからだ。
人間は本来、それほど長く生きられるようにはなっていない。歳をとるほど一年が短く感じるとは聞いたことはあるし確かに早かった。六十、七十歳のおじいさんが「あっという間」と言うくらいなんだから何万歳の俺からしたらどうなるのか。そう、こうなるのだ。
俺は気付かぬうちに何千万年も生きていたわけだ。俺の記憶にないその何千万年の間、メアリとどうやって過ごしてきたのだろう。
相も変わらずちゃぶ台を挟んで対面する俺とメアリ。何だかメアリが俺の知っているメアリでないかのようだ。
俺の知っているメアリじゃない……?
「あっ……」
約束、リアメとの約束。俺は約束を果たせたのか? そういえばリアメがいないが……。
「メアリ……お前は、誰だ?」
メアリになんてことを聞いているんだ俺は。メアリはあの時のメアリのままだ。他の誰かになってしまっているはずがない。
「私はメアリだ」
それは知ってるんだよ。いや、そうか。メアリが正しいのか。俺は何を言って……。
こんなことよりももっと手っ取り早い質問があった。
「リアメはどうした?」
「リアメだと? なんだそれは」
「は?」
ふざけているのか? いや、メアリにしてはこの冗談はつまらなすぎる。冗談じゃ、ない? リアメのこと……あれは夢だったのか? 俺はいつ……何年前に眠ってしまっていたんだ?
「和人、私たちは狂ってしまっている。これまでにもしばしばあったが、お前は私と他愛もない話をしていると、いつも気が付いたような顔をして問うのだ。『あれから何年が経ったか』と」
俺、眠っていなかったのか? それにしても今回のは異常だろう。
「それを聞かれる度に私は思う。今の私はお前の中で何年前の私なのかと」
今回の場合、俺の記憶だと何千万年前のメアリということになるのか……。しかし間違いなく俺とメアリはその何千万年を共に過ごしてきたはずだ。しかもそれは俺が生きていたと実感することができていた時間よりもかなり長い。
メアリは湯のみを握る手を震わせて続ける。
「もう……お前にそれを聞かれるのは嫌なのだ。こうして話している間にも、またお前は聞いてくるかもしれない。あれから何年が経ったか……と。そしてその度にお前は私の知らない――私が眠っていた間のことを話し出すのだ……!」
確かに、狂っているのは俺だけではなかった。彼女の中で俺はずっと目を開けていて他愛もない話をしていたのは事実。しかし、メアリもまた、俺の中ではずっと目を開けていて、他愛もない話をしていたんだ。
おそらく、メアリも俺も、眠ったことなんてあの日から一度もなかった。
俺が不老不死になってから初めて眠ったとき、彼女はほんの五分程度眠っていただけだと言っていたが、あれこそ夢だったのだろうか。
今俺が座っているこの場でさえ現実である保証はない。
「私はお前と異世界に行った。だがお前がそれをあたかも妄想話のように私に話してきた時は寂しさで死ぬかと思った。だが死ねないのだ、死神だからな」
いや、あれは本当に俺の作り話だったろう? だが、その話の中で出てきた「神石」とメアリの持つ「全能石」は確かに能力が似ていた。
「メアリ。ひとつ聞いていいか」
俺が問うと、無表情だったメアリが途端に涙を浮かべる。唇が震え、その眼は大きく見開かれる。
「嫌だ……もうお前の中で私が消えるのは嫌なんだ!」
「何言ってるんだお前は、ちゃんと覚えてるさ。俺が聞きたいのはお前が嫌がるようなあの質問じゃない。もうあんなこと聞かないよ……何年経ったかなんて」
涙が渇き、メアリが眉を寄せ、困ったように首を傾げる。
「私はお前にそんなこと聞かれたことはないぞ」
こういうことか。なるほど。……ははは。
俺は真剣に、彼女に問う。
「メアリ、今のお前は、あれから何年が経っているんだ?」
「おかしなことを聞くな。七千年ちょっと、というところだ」
頭湧いてるのかこいつ……。
真剣に思った。しかし俺も例外ではなかった。
本当にまだあの日から七千年程しか経っていないのかもしれない。一億年と答えたメアリは、俺が何年か前に夢の中で見た彼女なのかもしれない。”さっき”がもしかしたら何万年も前ということでさえありえるだろう。
俺とメアリはもう、普通に接することができなくなっていた。お互いが夢と現実を交差して話しているような。俺は夢の中のメアリと話していて、メアリは現実世界の俺と話している。彼女の中でも同じ現象が起こっているに違いない。
俺のことを愛してくれた”気がする”メアリだが、長く付き合ってきた気がするメアリだが、多分。俺たちはもうダメだ。
「メアリ、”願い事”がある」
「二つ目……最後の願いか……」
メアリは全能石を取り出し、俺の願いを待っている。
「メアリ……俺の最後の願いは……」
◇
「どうにもこの手は癖が悪い」
眠気を感じない体の俺はすぐにその目を開け、手に余る程度発達した胸を鷲掴みにしていた。
「あ、悪いメアリ。寝るコツを覚えてしまうとどうにも寝てる時のコントロールができない」
「そうか、さぞかし良い夢でも見ていたのだろう」
「ああ、夢か……」
確か俺はメアリに最後の願いを……
「待て……」
「待ても何も、私は何もしていない」
「あれから何年が経った?」
あの日、俺とメアリが出会ったあの日から。時間を失ったこの世界の中で、俺とメアリはあの日を基準に年を数えているのだ。
「あれから約二〇〇〇〇年だ」
「は?」
さっき、一億年だったんじゃ……。
ていうか、このやりとり、なんか覚えがあるぞ?
メアリはやはり俺の目の前で茶を啜っていた。
俺はつばを飲み下し、問いかける。
「メアリ……お前、目は見えるんだよな」
「何故そんなことを聞く。もしかして気付いていたのか? 見えていないということに」
メアリ、お前は俺が以前聞いた時は「見えないと言っただろう」と答えたよな。それはつまり俺が”それよりも前に”聞き、メアリが答えていたということになる。
「はっ……」
いや、そうか。彼女の中では今この時こそが『それよりも前』なのだ。
そしてこうも言った。
――最後の願いを言い放つ前に勝手に寝て、さらには私との会話も覚えていないとは――
俺は、最後の願いを言う前に寝たらしい。そして今回も俺は自分が何を最後に願ったのかを覚えていない。むしろ本当に願ったのかさえも。
まるでタイムスリップでもしているかのようだ。俺がメアリの過去の中で生きているような……。
「過去……過去?」
体中に電流が走る。鳥肌、寒気、そして不思議と勿体ないとも感じる。もっと冷静に考えることができるかもしれない、本当は別の正解があるのかもしれない、俺の中での正解は不正解なのかもしれない。
俺が出した答え、いや願ったとでもいうべきか。
「俺は……一億年後の俺は……ここへ戻って来ていたのか?」
ふと口に出た。最後に俺が願ったソレが。するとメアリが急に立ち上がり、湯のみなんか投げ捨ててちゃぶ台踏んづけて俺に飛びついてきた。その眼はまるで底なし沼に沈みかけている自転車のカギを必死に掻き掬おうとしている子どものようだった。
「ほぇ!? め、メアリ? ど、どうした?」
メアリのこれまでにないくらいの取り乱し様。
顔を埋めたメアリは顔を上げて涙ぐんだ目で俺を見つめる。
「思い出した! 私はカズトに願ったの! あなたとまた会いたいって……メル!!」
誰だ、メル? メアリが言っていた前代死神の名前だったような……。いや、それよりもなぜ俺に願った?
そしてなぜ俺をメルと呼ぶ?
俺は立ち上がって彼女から距離をとる。
「メル……? どこ? どこにいるの? ねえ」
地面を手探るメアリ。
全能石の力があれば目は見えるはずだ。つまり彼女は全能石を持っていない、死神ではないのだ。
どうやら未来の俺はメアリから死神を受け継いだらしい。
俺の目が片方見えなくなっているということは、俺が目を代償にして何かを願ったということ。それこそが過去に……ここへ戻ってくるという願いだろう。しかしなぜ俺はここへ戻って来ようと思ったのだろうか。単に彼女と離れるのが嫌だったからか?
……いや、違う。
「ねえメル、私はまだ願いを言ってないよね?」
だがメアリ、残念ながらここにはお前が話していた”そろそろ逝きたい”と願ったメルはいない。俺はポケットに手を突っ込んで壁にすがる。
そうか、この”誤り”を犯した彼女を見守るために俺は視覚を代償にここへやってきたのか。メアリの手が俺の足に触れると、彼女は俺の身体を這うようにして立ち上がる。
「メル。私からのお願い……聞いて?」
「ああ」
そして彼女は俺の胸に顔を埋めながら震えた声で言った。
「いつかの時代で生きてる……カズトを消してあげて……」
願いの本質は……――そうか。
時間の流れに狂ってしまったのは俺だけじゃない、メアリも同じだ。しかしメアリはこんな遠回りをしてまで俺を救おうとしてくれた。
だが俺はメアリのその儚い心遣いに謝らなければならない。
メアリ、お前は元々未来の人間で、目を代償にして未来へ飛んできた俺に願ったんだよ。こんなふうにな。
「そして……私を死神にして……」
俺はポケットに突っ込んでいた手を引き抜き、光り輝く全能石を眺める。
メアリが言っていた。
――不老不死を願ったのはお前が二人目だ――
二人とも俺だったわけか。そして俺は彼女の期待に応えられなかった。またトチ狂った時間の流れの中でお前は生きて行くことになる。
中途半端に剥奪される【もの】の中で残った小さな欠片を拾い集めて、またここに戻ってこなければならない、だがその欠片は何度も繰り返しここにやってくることで繋がっていき、一つの絵となる。
彼女がここへどれだけやってきたのかは俺にもわからない。だが確実に、メアリがここへやってくる度に俺達の歴史は変わっている。俺がメアリと歩んできた今までは、その内のほんの1ルートだったのだ。
「全能石さんよ、あんたの力があっても俺の右目、見えなかったんだけど?」
その言葉を最後にメアリと、地面に転がった全能石を残して俺は消え去った。
◇
「和人に、会いたい……」
全能石を手にし、願いを込めた少女は【記憶】を代償に過去へ飛び立ったのだった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「私は死神メアリ。二つだけ願いを叶えてやろう」
「俺を不老不死にしてくれ」
「お前、その右目はどうした」
「超後天性の失明だ」
俺、ちゃぶ台、そして対面する金髪美幼女二人。
「本気。」Tシャツを着て、死神装束の黒のミニスカートを身に着け茶を啜っているのはツインテールが似合う親愛なるメアリ。その横、「年季。」Tシャツを着て、寝ぐせ頭、伸ばしっぱなしの金髪、特に何もしていないのは新入りのリアメ。ちなみにリアメは下半身丸出しである。いや、正確に言うならば穿いていないだけで俺のTシャツでぎりぎり隠せている。
俺はこの少女……リアメと約束をしたんだ。
あと百年の間にリアメに感情を宿らせることができたらメアリを消すなと。
「リアメ」
呼ぶ。
「リアメ」
尚呼ぶ。しかし彼女は、じーーーーーーっと俺を見ているだけ。
「リアメ、ここに一本のアイスがある」
もそっと一本のソーダっぽい味がしそうなアイスを見せつける。
微動だにしない。
「私をそこらの子供だと思っているのかお前は」
「いや、思っていない。だから俺は遠慮なくいただく」
俺の口がアイスの先端に触れようとした時、一人の金髪は立ち上がる。
「和人、私も欲しい」
「うん、冷凍庫にあるから取ってきなさい……メアリ」
俺とメアリがただおいしくアイスをいただくだけとなってしまった。
「はぁ……」
ため息を吐き、ボーっとアイスをかじる。何気に二人の方を見やると、なんともコミカルにはむはむとアイスをかじるメアリの姿が。
彼女は横目でリアメを気にしているようだった。
「いるか?」
「いらない」
「そうか」
素直に言うと、リアメは可愛い可愛すぎる。撫でて舐めて抱きしめてやりたいくらいに。
俺は勢いよく立ち上がる。
「リアメ! もうお前可愛いから外行くぞ!」
「どういうことだ」
俺は着替えてオシャレにキメる。リアメには今は亡き妹のスカートを穿かせドアを蹴破った。
「じゃあ行くぞぉぉお!?」
「どうして私はお前の背に負われているのだ」
そりゃもう、可愛いからだろう。
俺が無言で歩き出すと、耳元で細い鼻息が聞こえる。
「お前……噛むぞ」
「怒っているのか? おうおう噛め噛め」
噛んでください。
「私に怒りを感じる機能は備わっていない……歩くな」
「恥ずかしがんなよ~。甘えてもいいんだぜ? ほぇッ―――」
足を止める。リアメが噛んできたからではない。
リアメが目の前にいたからだ。
「リア、メ……?」
じっと、こちらを見つめている。
確かにリアメだ。金髪の寝ぐせ頭にジト目。そしてメアリがかつて着ていたような死神装束を身に纏っている。
瞬間移動? いや、リアメは確かに俺に背負われているし死神装束は持っていないはず。彼女の柔らかな質量を背に感じることができた。
……じゃあこいつは誰だ? まさかリアメに感情が宿って、新しいリアメすなわちメアリが?
「リアメ、知り合いだったりするのか」
「さ、さあな」
背の方のリアメは俺の肩に顔を埋めて知らないと。
目の前のリアメが近づいてくる。俺は後ずさりなどすることはなく、彼女が目の前に立ちどまるのを待った。そして彼女は言った。
「私はお前が好きだ」
……
「いや、お前それ言ったらダメだろ」
「いいのだ。だから私は何人もいるぞ。まず私だろう、そしてお前がおぶっている私。お前が長年付き合ってきた私。」
「私もいるぞ?」
どこかしらからリアメの姿が。なんだ、こいつら。
そしてまたどこからか現れたリアメが言う。
「新しく生まれ変わっても私はお前が好きだからな。でもお前は言っただろう。たくさんの私に囲まれるのは幸せだと」
言ったが……いや、これマジなのかよ。リアメが……二十人はいるぞ。いや、まだ増えてる?
「あとどれくらい増えそうなんだ?」
また別のリアメ。
「分からんな。だがこれだけいるんだ、そのうち一人くらいは嫉妬してどこだかの私を殺してしまうかもしれんぞ?」
メアリ……?
◇
「メアリ!!!!! うわあぁあ!!!!」
メアリは目の前にいた。
ここは、俺の家……? 見慣れ過ぎたちゃぶ台にメアリ。
「和人、うなされているようだったが」
「ああ、うん。じゃなくて……うなされていたって?」
俺は、眠っていたのか? そして慌ててメアリに問う。
「今……今あれから何年が経った!?」
俺は、彼女の口だけを凝視していた。たった数秒とないはずの返答に、長年待たされているような気さえした。
しかしメアリは俺の目を見ながら、特に表情も崩すことなく口を動かす。
「一億年だ」
◇
不老不死になって一億年が経った。
なぜか俺の右目は視力を失っていた。さすがにガタが来たということだろうか。
俺はもちろん納得していない。一億年も生きた心地がしないからだ。
人間は本来、それほど長く生きられるようにはなっていない。歳をとるほど一年が短く感じるとは聞いたことはあるし確かに早かった。六十、七十歳のおじいさんが「あっという間」と言うくらいなんだから何万歳の俺からしたらどうなるのか。そう、こうなるのだ。
俺は気付かぬうちに何千万年も生きていたわけだ。俺の記憶にないその何千万年の間、メアリとどうやって過ごしてきたのだろう。
相も変わらずちゃぶ台を挟んで対面する俺とメアリ。何だかメアリが俺の知っているメアリでないかのようだ。
俺の知っているメアリじゃない……?
「あっ……」
約束、リアメとの約束。俺は約束を果たせたのか? そういえばリアメがいないが……。
「メアリ……お前は、誰だ?」
メアリになんてことを聞いているんだ俺は。メアリはあの時のメアリのままだ。他の誰かになってしまっているはずがない。
「私はメアリだ」
それは知ってるんだよ。いや、そうか。メアリが正しいのか。俺は何を言って……。
こんなことよりももっと手っ取り早い質問があった。
「リアメはどうした?」
「リアメだと? なんだそれは」
「は?」
ふざけているのか? いや、メアリにしてはこの冗談はつまらなすぎる。冗談じゃ、ない? リアメのこと……あれは夢だったのか? 俺はいつ……何年前に眠ってしまっていたんだ?
「和人、私たちは狂ってしまっている。これまでにもしばしばあったが、お前は私と他愛もない話をしていると、いつも気が付いたような顔をして問うのだ。『あれから何年が経ったか』と」
俺、眠っていなかったのか? それにしても今回のは異常だろう。
「それを聞かれる度に私は思う。今の私はお前の中で何年前の私なのかと」
今回の場合、俺の記憶だと何千万年前のメアリということになるのか……。しかし間違いなく俺とメアリはその何千万年を共に過ごしてきたはずだ。しかもそれは俺が生きていたと実感することができていた時間よりもかなり長い。
メアリは湯のみを握る手を震わせて続ける。
「もう……お前にそれを聞かれるのは嫌なのだ。こうして話している間にも、またお前は聞いてくるかもしれない。あれから何年が経ったか……と。そしてその度にお前は私の知らない――私が眠っていた間のことを話し出すのだ……!」
確かに、狂っているのは俺だけではなかった。彼女の中で俺はずっと目を開けていて他愛もない話をしていたのは事実。しかし、メアリもまた、俺の中ではずっと目を開けていて、他愛もない話をしていたんだ。
おそらく、メアリも俺も、眠ったことなんてあの日から一度もなかった。
俺が不老不死になってから初めて眠ったとき、彼女はほんの五分程度眠っていただけだと言っていたが、あれこそ夢だったのだろうか。
今俺が座っているこの場でさえ現実である保証はない。
「私はお前と異世界に行った。だがお前がそれをあたかも妄想話のように私に話してきた時は寂しさで死ぬかと思った。だが死ねないのだ、死神だからな」
いや、あれは本当に俺の作り話だったろう? だが、その話の中で出てきた「神石」とメアリの持つ「全能石」は確かに能力が似ていた。
「メアリ。ひとつ聞いていいか」
俺が問うと、無表情だったメアリが途端に涙を浮かべる。唇が震え、その眼は大きく見開かれる。
「嫌だ……もうお前の中で私が消えるのは嫌なんだ!」
「何言ってるんだお前は、ちゃんと覚えてるさ。俺が聞きたいのはお前が嫌がるようなあの質問じゃない。もうあんなこと聞かないよ……何年経ったかなんて」
涙が渇き、メアリが眉を寄せ、困ったように首を傾げる。
「私はお前にそんなこと聞かれたことはないぞ」
こういうことか。なるほど。……ははは。
俺は真剣に、彼女に問う。
「メアリ、今のお前は、あれから何年が経っているんだ?」
「おかしなことを聞くな。七千年ちょっと、というところだ」
頭湧いてるのかこいつ……。
真剣に思った。しかし俺も例外ではなかった。
本当にまだあの日から七千年程しか経っていないのかもしれない。一億年と答えたメアリは、俺が何年か前に夢の中で見た彼女なのかもしれない。”さっき”がもしかしたら何万年も前ということでさえありえるだろう。
俺とメアリはもう、普通に接することができなくなっていた。お互いが夢と現実を交差して話しているような。俺は夢の中のメアリと話していて、メアリは現実世界の俺と話している。彼女の中でも同じ現象が起こっているに違いない。
俺のことを愛してくれた”気がする”メアリだが、長く付き合ってきた気がするメアリだが、多分。俺たちはもうダメだ。
「メアリ、”願い事”がある」
「二つ目……最後の願いか……」
メアリは全能石を取り出し、俺の願いを待っている。
「メアリ……俺の最後の願いは……」
◇
「どうにもこの手は癖が悪い」
眠気を感じない体の俺はすぐにその目を開け、手に余る程度発達した胸を鷲掴みにしていた。
「あ、悪いメアリ。寝るコツを覚えてしまうとどうにも寝てる時のコントロールができない」
「そうか、さぞかし良い夢でも見ていたのだろう」
「ああ、夢か……」
確か俺はメアリに最後の願いを……
「待て……」
「待ても何も、私は何もしていない」
「あれから何年が経った?」
あの日、俺とメアリが出会ったあの日から。時間を失ったこの世界の中で、俺とメアリはあの日を基準に年を数えているのだ。
「あれから約二〇〇〇〇年だ」
「は?」
さっき、一億年だったんじゃ……。
ていうか、このやりとり、なんか覚えがあるぞ?
メアリはやはり俺の目の前で茶を啜っていた。
俺はつばを飲み下し、問いかける。
「メアリ……お前、目は見えるんだよな」
「何故そんなことを聞く。もしかして気付いていたのか? 見えていないということに」
メアリ、お前は俺が以前聞いた時は「見えないと言っただろう」と答えたよな。それはつまり俺が”それよりも前に”聞き、メアリが答えていたということになる。
「はっ……」
いや、そうか。彼女の中では今この時こそが『それよりも前』なのだ。
そしてこうも言った。
――最後の願いを言い放つ前に勝手に寝て、さらには私との会話も覚えていないとは――
俺は、最後の願いを言う前に寝たらしい。そして今回も俺は自分が何を最後に願ったのかを覚えていない。むしろ本当に願ったのかさえも。
まるでタイムスリップでもしているかのようだ。俺がメアリの過去の中で生きているような……。
「過去……過去?」
体中に電流が走る。鳥肌、寒気、そして不思議と勿体ないとも感じる。もっと冷静に考えることができるかもしれない、本当は別の正解があるのかもしれない、俺の中での正解は不正解なのかもしれない。
俺が出した答え、いや願ったとでもいうべきか。
「俺は……一億年後の俺は……ここへ戻って来ていたのか?」
ふと口に出た。最後に俺が願ったソレが。するとメアリが急に立ち上がり、湯のみなんか投げ捨ててちゃぶ台踏んづけて俺に飛びついてきた。その眼はまるで底なし沼に沈みかけている自転車のカギを必死に掻き掬おうとしている子どものようだった。
「ほぇ!? め、メアリ? ど、どうした?」
メアリのこれまでにないくらいの取り乱し様。
顔を埋めたメアリは顔を上げて涙ぐんだ目で俺を見つめる。
「思い出した! 私はカズトに願ったの! あなたとまた会いたいって……メル!!」
誰だ、メル? メアリが言っていた前代死神の名前だったような……。いや、それよりもなぜ俺に願った?
そしてなぜ俺をメルと呼ぶ?
俺は立ち上がって彼女から距離をとる。
「メル……? どこ? どこにいるの? ねえ」
地面を手探るメアリ。
全能石の力があれば目は見えるはずだ。つまり彼女は全能石を持っていない、死神ではないのだ。
どうやら未来の俺はメアリから死神を受け継いだらしい。
俺の目が片方見えなくなっているということは、俺が目を代償にして何かを願ったということ。それこそが過去に……ここへ戻ってくるという願いだろう。しかしなぜ俺はここへ戻って来ようと思ったのだろうか。単に彼女と離れるのが嫌だったからか?
……いや、違う。
「ねえメル、私はまだ願いを言ってないよね?」
だがメアリ、残念ながらここにはお前が話していた”そろそろ逝きたい”と願ったメルはいない。俺はポケットに手を突っ込んで壁にすがる。
そうか、この”誤り”を犯した彼女を見守るために俺は視覚を代償にここへやってきたのか。メアリの手が俺の足に触れると、彼女は俺の身体を這うようにして立ち上がる。
「メル。私からのお願い……聞いて?」
「ああ」
そして彼女は俺の胸に顔を埋めながら震えた声で言った。
「いつかの時代で生きてる……カズトを消してあげて……」
願いの本質は……――そうか。
時間の流れに狂ってしまったのは俺だけじゃない、メアリも同じだ。しかしメアリはこんな遠回りをしてまで俺を救おうとしてくれた。
だが俺はメアリのその儚い心遣いに謝らなければならない。
メアリ、お前は元々未来の人間で、目を代償にして未来へ飛んできた俺に願ったんだよ。こんなふうにな。
「そして……私を死神にして……」
俺はポケットに突っ込んでいた手を引き抜き、光り輝く全能石を眺める。
メアリが言っていた。
――不老不死を願ったのはお前が二人目だ――
二人とも俺だったわけか。そして俺は彼女の期待に応えられなかった。またトチ狂った時間の流れの中でお前は生きて行くことになる。
中途半端に剥奪される【もの】の中で残った小さな欠片を拾い集めて、またここに戻ってこなければならない、だがその欠片は何度も繰り返しここにやってくることで繋がっていき、一つの絵となる。
彼女がここへどれだけやってきたのかは俺にもわからない。だが確実に、メアリがここへやってくる度に俺達の歴史は変わっている。俺がメアリと歩んできた今までは、その内のほんの1ルートだったのだ。
「全能石さんよ、あんたの力があっても俺の右目、見えなかったんだけど?」
その言葉を最後にメアリと、地面に転がった全能石を残して俺は消え去った。
◇
「和人に、会いたい……」
全能石を手にし、願いを込めた少女は【記憶】を代償に過去へ飛び立ったのだった。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「私は死神メアリ。二つだけ願いを叶えてやろう」
「俺を不老不死にしてくれ」
「お前、その右目はどうした」
「超後天性の失明だ」
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その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
ゴミ鑑定だと追放された元研究者、神眼と植物知識で異世界最高の商会を立ち上げます
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元植物学の研究者、相川慧(あいかわ けい)が転生して得たのは【素材鑑定】スキル。――しかし、その効果は素材の名前しか分からず「ゴミ鑑定」と蔑まれる日々。所属ギルド「紅蓮の牙」では、ギルドマスターの息子・ダリオに無能と罵られ、ついには濡れ衣を着せられて追放されてしまう。
だが、それは全ての始まりだった! 誰にも理解されなかったゴミスキルは、慧の知識と経験によって【神眼鑑定】へと進化! それは、素材に隠された真の効果や、奇跡の組み合わせ(レシピ)すら見抜く超チートスキルだったのだ!
捨てられていたガラクタ素材から伝説級ポーションを錬金し、瞬く間に大金持ちに! 慕ってくれる仲間と大商会を立ち上げ、追放された男が、今、圧倒的な知識と生産力で成り上がる! 一方、慧を追い出した元ギルドは、偽物の薬草のせいで自滅の道をたどり……?
無能と蔑まれた生産職の、痛快無比なざまぁ&成り上がりファンタジー、ここに開幕!
追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発
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辺境追放された「植物魔導師」の領地開拓 ~枯れ果てた死の大地は、俺の魔力で聖域(楽園)へと変貌する~
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帝国騎士団の専属魔導師だったアルトは、無能な二世皇太子レオンによって、一方的に追放を言い渡された。
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