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100.毒(SIDE:ジークヴァルト)
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聖殿へと戻ったジークヴァルトは、浄化魔法で念入りに体を清めると、変身魔法で『護衛騎士ジーク』の容姿を纏うと、深呼吸をして昂った気持ちを落ち着かせてから、足早にアンネリーゼの元へと向かった。
「ジーク殿、戻られましたか」
「巫女姫様の容態は?」
ジークヴァルトの問いかけに、その場にいた神官は渋い顔をする。
「魔力が…………」
神官が、縋るようにジークヴァルトを見つめる。
「………魔女の秘薬が使われました」
ジークヴァルトはきっぱりと告げると、途端に神官の顔が蒼白になる。
魔女の秘薬。
それは文字通り魔女の作り出す薬で、様々な魔女の薬の中でも最も恐れられる。
使う分量によっても効果は異なるが、コップ一杯を摂取すれば死に至るが、ミアが言っていたのが事実ならば恐らくその半量がアンネリーゼに使われた筈だ。
確かにアンネリーゼの魔力は弱く、儚いが、体に異変はなさそうだった。
「巫女姫様の体から、毒を取り出さない限り、巫女姫様が目を覚ますことはないでしょう。………ですが、取り除いたところで、目覚めるという保証もありません」
ジークヴァルトは、まるで自分に言い聞かせるように呟いた。
ミアが巡礼に同行するのを申し出た時に、気がついていればこのような事態は避けられただろう。だがあの女は、言葉巧みにモルゲンシュテルン侯爵を騙し、アンネリーゼの信頼を勝ち取った。
仕方がないことは分かっていたが、あの女が付け入る隙を与えてしまったモルゲンシュテルン侯爵と自分自身への苛立ちが募っていく。
「毒を………取り除くことは出来るのですか?」
「ええ、不可能ではないのですが………」
長く生きていれば、自ずと知識は身についていく。共に生きているのがヒトならざるものであれば、当然身につく知識も異なってくる。
以前、ダミアンから聞いた魔女の秘薬知識が役に立つ日が来るなどとは夢にも思わなかったが、ダミアンにここまで感謝したことは未だかつてなかった。
「この魔法を使うのは初めてですが、試してみようと思います。………席を外していただけませんか?集中したいのです」
「え、ええ………勿論です。何かあれば、お呼びください」
神官は頷くと、聖衣を持ち上げながらアンネリーゼの部屋から出ていく。
その気配が完全に消失するのを確認すると、ジークヴァルトは自身が蹴破った扉を修復し、決して外からは開かないように結界魔法を施すと、アンネリーゼの方へと向き直った。
「ジーク殿、戻られましたか」
「巫女姫様の容態は?」
ジークヴァルトの問いかけに、その場にいた神官は渋い顔をする。
「魔力が…………」
神官が、縋るようにジークヴァルトを見つめる。
「………魔女の秘薬が使われました」
ジークヴァルトはきっぱりと告げると、途端に神官の顔が蒼白になる。
魔女の秘薬。
それは文字通り魔女の作り出す薬で、様々な魔女の薬の中でも最も恐れられる。
使う分量によっても効果は異なるが、コップ一杯を摂取すれば死に至るが、ミアが言っていたのが事実ならば恐らくその半量がアンネリーゼに使われた筈だ。
確かにアンネリーゼの魔力は弱く、儚いが、体に異変はなさそうだった。
「巫女姫様の体から、毒を取り出さない限り、巫女姫様が目を覚ますことはないでしょう。………ですが、取り除いたところで、目覚めるという保証もありません」
ジークヴァルトは、まるで自分に言い聞かせるように呟いた。
ミアが巡礼に同行するのを申し出た時に、気がついていればこのような事態は避けられただろう。だがあの女は、言葉巧みにモルゲンシュテルン侯爵を騙し、アンネリーゼの信頼を勝ち取った。
仕方がないことは分かっていたが、あの女が付け入る隙を与えてしまったモルゲンシュテルン侯爵と自分自身への苛立ちが募っていく。
「毒を………取り除くことは出来るのですか?」
「ええ、不可能ではないのですが………」
長く生きていれば、自ずと知識は身についていく。共に生きているのがヒトならざるものであれば、当然身につく知識も異なってくる。
以前、ダミアンから聞いた魔女の秘薬知識が役に立つ日が来るなどとは夢にも思わなかったが、ダミアンにここまで感謝したことは未だかつてなかった。
「この魔法を使うのは初めてですが、試してみようと思います。………席を外していただけませんか?集中したいのです」
「え、ええ………勿論です。何かあれば、お呼びください」
神官は頷くと、聖衣を持ち上げながらアンネリーゼの部屋から出ていく。
その気配が完全に消失するのを確認すると、ジークヴァルトは自身が蹴破った扉を修復し、決して外からは開かないように結界魔法を施すと、アンネリーゼの方へと向き直った。
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