念動力と魔法少女

星咲洋政

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ようこそ魔法少女のセカイへ

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 山本奈々は、美鶴高等学校の1年生。3年生の東雲佳奈や西園寺友香らと同じ高校である。美鶴高校には食堂が存在している。2時間目が終わったあたりで食券を買いに行き、食堂のおばちゃんに予約を頼むのだ。その際に整理券として、番号の書かれたタグを受けとることになっている。

「やったー!今日は1番だ!昼休みが始まり次第待たずにすぐに食べれるぞ~。」

大喜びでテンションが上がる奈々。それを脇目に2番の整理券を受け取る男の子がいた。彼の名前は西村忠一。髪の毛は少しボサボサの男の子。彼は奈々の食堂仲間である。西村忠一は、山本奈々が購入した食券を見逃さなかった。

「奈々は今日もオムライスか。いつもいつも飽きないねぇ~。」

彼女はその嫌みな言葉を聞いても顔色ひとつ変えない。むしろ得意気に言い返してみせる。

「ふふーん、これがいいんですぅー。美鶴高校のオムライスは絶品なんですぅー。オムライスに勝てるメニューなんてありませーん。」

そんな言葉を聞いて西村忠一はすぐさま言い返す。

「おいおいおい、その物言いは見過ごせないなぁ。一番マヨネーズ唐揚げ丼に決まってるだろ。」

ここまでのやり取りはいつもの茶番である。お互いの好物がそれぞれ格別に美味しいことは分かりきっている。西村忠一も山本奈々も美鶴高校食堂の全メニューを食べたことがある。そして二人ともまだ1年生だ、猛者だ。しかしそれでもなおこのやり取りをするのだ。単純にこれが楽しいのだ。食堂のおばちゃんはいつも、これを見ながらニコニコとして料理を作っていく。食堂を利用する他の生徒らにも「いつもの二人」として有名になりつつある。ただ、彼ら2人は食堂以外ではほとんど会うことはないし、お互いに会おうとはしない。仲が良いのか悪いのか。それとも今さら照れ臭いのか。他の誰にも真実は分からない。もしかしたら本人たちにも分からないのかもしれない。

 山本奈々の所属している部活動は将棋部。男子が多いイメージの部活だが、美鶴高校の将棋部は、男子5人、女子4人の、おおよそ1対1の男女比である。まさに奇跡と言えるだろう。そんな部活ならどこかのはずみで恋も生まれる……かと思いきやそんなことはない。部内恋愛禁止令が施行されているためそれは叶うことのない夢である。日常の部活でのメニューは、対局がメインである。まずは振り駒にて先攻後攻を決めていく。5枚の歩兵の駒を両手に包み、それを振り、落とす。その表裏の枚数比で先攻後攻が決まる。山本奈々の掌からこぼれた5枚の駒は、表が3枚、裏が2枚となった。奈々の先攻である。

「私の先手…ですね、よろしくお願いします。」

「よろしくお願いします。」

そう始めにお互いに言って対局は始まる。奈々の得意戦法は右玉である。味方の駒全部を使い陣形を組む。そして相手の攻撃をのらりくらりと受け流しながらジワジワと相手を追い詰めていく。それこそが山本奈々のスタイルなのである。

「ああっ、そんな!山本さんその手はつらい……。」

「ふふふっ!」

そんな対局を1日の部活で3回ほどすればもう良い時間だ。最後はみんなで将棋の駒と盤、対局時計を片付けたら終了。いつもはこのまま部員のみんなと一緒に帰るのだが今日はやめておいた。それは帰り道に試したいことがあったからだ。

 彼女はふわりと空を舞う。魔力の糸を頼りにし、それにぶら下がるようにして。

「空を飛ぶの気持ちいいー!」

山本奈々は空から見下ろす美鶴市の風景に感動を示している。その両の目はキラキラと輝いている。ビルの壁面に糸を固定、次は大樹の幹へ、そのまた次は電信柱といった様に、次から次へと魔力の糸を引っ掛けながら空中遊泳を味わう。魔法少女は、変身をしないとその多くの魔法を使うことができない。しかし一部の簡単な魔法は使うことができるみたいだ。まずは今使ってみせた「魔力の糸」である。人差し指から魔力を細く伸ばしていくことを頭でイメージすることによって使うことができる。奈々はふわりとミツルショッピングモールの屋上に降り立って一息ついた。

「こんな簡単な魔法なら初心者の私にも優しいねー。」

「さて、魔法少女になったはいいものも、まだほとんど魔法を使ってみてないや。デパートの屋上のここなら誰にも見つからないよね……?ちょっと変身してみちゃおうかな!」

そうして彼女は魔法のお試しを始めた。彼女の顔にはワクワクドキドキが墨汁で書かれているかのようにはっきりと露になっていた。しかし本当にミツルショッピングモールの屋上なんかでそんなことしていいのだろうか。屋上は確かに人がいないが、そもそも空は誰にでも見える。もちろん魔法が上空で放たれても見えるだろう。そんなこと山本奈々の脳みその中にはもうほぼ意識にはなかった。どこか隅っこに追いやられてしまったかのように。まるで引き出しの奥で眠るぐしゃぐしゃの「遠足のお知らせのプリント」かのように。

 山本奈々は魔法少女になった。彼女にとってそれはまさに念願である。東雲佳奈が魔法少女として活動している姿を見たときに一目惚れをした。

「山本奈々様、魔法少女になってみてどうでしょうか?何か変化あられましたか?」

黒いローブに身を包む白髪の男、彼は司祭である。魔法少女になってみて分かったことがある。恐らく彼は恐ろしく強い、と思う。その思いは限りなく確信に近い。彼からひどく強大な魔力を感じるのだ。司祭がどんな魔法を使うのかは分からないが、彼の強さはそれを確認するまでもないだろう。そんなことを感じとりながら彼女は司祭の質問に答える。

「ふふふ、今なら何でもできる気がする。全能感って言うのかしら。」

司祭はその言葉を聞き、軽く笑ってみせた。山本奈々という人間のふわりとした性格に、どこか肩透かしを食らうかのような。そのまま笑いを含んだ調子で言葉を綴る。

「それはそれは、良うございました。実際に魔法は使ってみましたか?」

「うん、使ってみたよ。私は雷の魔法が得意…なのかな?これは。」

概ね予想通りといった顔をしている司祭。言わなくても顔に明らかにそう書いてある。彼は一体何者なのだろうか。ただの少女を魔法少女に変えていくただ一人の存在。

「ねえねえ、貴方は一体何者なの?一体どこから来たの?何が目的なの?」

山本奈々は、少し申し訳なさそうな探りをいれるかのような声色で、疑問の全てを矢継ぎ早に問いかける。司祭はしばらく黙っていた。顔色も表情も手も足も微動だにさせずに。そしてゆっくりと答え出した。

「それを知っても貴女にはどうにもなりませんよ。それは即ち、知っても意味のないことということ。気になさらなくても問題ありません。」

その答えを聞いて彼女は明らかに不貞腐れた表情をして見せた。ちぇっと声が聞こえてきそうな程に。それを遮るかのように、やり過ごす化のように司祭は言葉を綴った。

「そんなことはさておきまして山本奈々様。ご存じであるとは思いますが、魔法少女の主な仕事は悪霊退治です。まずはその悪霊の見つけ方を伝授させていただきますね。」

 悪霊がどこにいるのかは魔法少女には一目瞭然である。悪霊は人間を襲う際に、周囲を自分のセカイに塗り替えるのだ。悪霊は自分のセカイの中では魔力や身体能力が向上する。魔法少女は、塗り替えられた場所が、大気に浮遊する魔力の変化という形で視認できる。そうして彼女らは現場に駆けつけるのだ。今日の美鶴市、悪霊が現れたのは港だ。港湾施設の一帯、倉庫群に魔力の変化が起きたことを、山本奈々は見逃さなかった。

「あっ……あそこだけ何か変……。こういうことなんだ…なるほど…。あそこは美鶴港の第2倉庫。あんなひと気の無いところで人間が悪霊に襲われたら誰にも見つけてもらえない!早く助けにいかないと。」

奈々はミツルショッピングモールの屋上から美鶴市内を見渡す。そしてこうやって見つけたのだ。悪霊の位置を確認するや否や、彼女は走り出した。屋上から地上に向かって飛び降りていく。そしてそのまま山本奈々は、魔力の糸を使い、現場に急行していった。彼女は鳥のような速さで第2倉庫へと到着した。そんな時、とある声が周囲に響き渡った。

「ぎゃああああああ!!!だっ、誰かああ!!助けて!!!!!!」

これは恐らく、人間の声だ。そしてその声が助けを求めている。つまり、悪霊は目当ての人間を見つけ出しており、今まさに捕食しようとしている最中であるのではと読み取ることができる。もう一刻も無駄にできない状況だ。山本奈々は静かに目を閉じて集中に入っていく。周りの音をよく聞き、魔力の出所の音を掴もうとしているのだ。そして奈々はハッと目をパチりと開けて、その視線を倉庫の暗闇に向け、呟いた。

「見つけた、この倉庫の一番奥…。多分逃げて逃げて、追い詰められてるんだきっと。」

その暗闇の中央に座するのは、たった1つの扉。奈々は恐る恐る歩いていき、その扉の前に立つ。そして、「トン、トン」と軽くノックをしてみた。反応は無い、返事の声はない。奈々はその扉を静かにゆっくりと開け、その部屋をそっと見渡してみせた。

「えっ……誰もいない?さっきの声は…どこにいったの?」

奈々は静かにその部屋の中を歩いていく。その暗闇の脇を何かがすり抜けていく。ネズミだろうか虫だろうか。それともこの世のものではない何かだろうか。ここはどうやら倉庫の中ではないようだ。悪霊のセカイに入り込んでしまったようだ。奈々は歩みを全く止めない。もう止まることはできないのだ。悪霊の魔力にあてられてしまったのだから。山本奈々は最深部に辿り着いた。そして今回の顛末の元凶の姿を見た彼女は、全てを納得した。思わず声が漏れてしまうほどに。

「なるほど、そういうことだったのね!」

「キャータスケテー!キャータズゲデー!」

黒い影がわらわらと蠢き、そう叫ぶ。それは声というよりかは、羽音のような響きだ。魔法少女を誘い込むよう特化した悪霊であるのだろう。その目も鼻も口もないその顔からはニヤリとした笑みが覗き見える。

「出たわね悪霊!山本奈々が来たからにはもうこれ以上好きにはさせないわ!」

 山本奈々は赤く輝くブローチを上に放り投げる。するとそのブローチは更に強い光を放ち、たちまち二丁の拳銃へと姿を変えた。水色の装飾を基調とした透き通るようなデザインの拳銃だ。二丁の拳銃は、奈々の両手に自動的に収まる。奈々は撃鉄を起こし、引き金に指をかけてこう叫ぶ。

「変身!」

拳銃の引き金を引くと銃口からは紫色の電撃が放たれる。電撃は山本奈々の周りを駆け巡り、足、胴体、頭と衣装を生成して回っている。紫と黄色を基調とした、ミニスカートの衣装。黒髪のツインテールには長い紫のリボンが留められている。奈々の身体はふわりと浮き上がっていく。魔法少女としての奈々は空を飛ぶことができるようだ。そして奈々は拳銃を空に向け撃ち放つ。天高く撃ち上がった弾は花火のように弾けたと思えば、周りを塗り替えてセカイを作り出してしまった。山本奈々のセカイは遊園地。地形が複雑で隠密できる箇所も多い。まさに遠隔武器のためにあるような場所である。

「さあ、悪霊よ。勝負よ!この魔法少女の私があなたを消滅させてみせる。」

対する悪霊は、巨大な爪を分裂させてそれを飛ばして攻撃してくる。空を飛べるアドバンテージがありながらも決して油断は出来ない相手のようだ。悪霊は奈々との間合いを測りながら適度に距離をとっている。その爪で直接攻撃をする気はないようだ。慎重派な悪霊である。

「きゃっ、危ない!ぬぬぬ、こっちも電撃弾をお見舞いしてあげる!」

両手に握られた二丁の拳銃で電撃の弾幕を展開する山本奈々。しかし悪霊には命中しない。距離を取っている悪霊にとって、被弾しないように物陰に隠れることはさほど難しいことではないからだ。

「もう!隠れてばっかりずるいじゃない!」

悪霊は物陰に隠れながら奈々の位置を確認する。自身に特化したはずの、遮蔽物の多いセカイが仇となる結果となってしまう。そして攻撃の瞬間だけ姿を表し爪を飛ばしてきた。

「いやぁっ!」

射出された爪の斬撃は奈々の肩を掠める。空中に浮かんでいた奈々はバランスを崩し地面に落下してしまった。痛みで力の入らない身体に鞭をうちながらなんとか建物の陰に身を隠す。強がってはいるが笑みが消えたその表情は明らかに苦しみを訴えている。このままではじわじわと削られ、やられるのは山本奈々の方である。その時彼女は思い出した。昼間に魔法で遊んでいたときのことを。電撃の糸にぶら下がっていたときのことを。あれは戦闘でも使えるのではないか。山本奈々は行動力の人間である。考えるより撃ってみよ。彼女の目には決意が宿った。

「あの糸使えるかなあ?ええい、悩むよりやってみろ!」

彼女は立ち上がり、再び空中へと飛び立った。二丁拳銃に魔法を込めて雷撃を撃ち放った。

「いけー!蜘蛛絡み!」

銃口から放たれる電撃は蜘蛛の糸のように伸びていく。それが壁に着弾すると電撃の糸はそこで固定され、その糸は奈々以外には見えなくなっていく。悪霊はそれに気付かず、糸に触れてしまった。するとたちまち強力な落雷が悪霊に襲い掛かる。たまらず悪霊は大きく後ろに後退りし、移動していく。山本奈々は電撃の糸を何度も何度も射撃していく。悪霊が逃げようとする先に次々と撃ち込んでいく。そうしてこの一帯は蜘蛛の巣の如くまさに山本奈々の庭へと姿を変える。

「えへへ、少し時間がかかるけどもこれなら確実に倒せそう!」

悪霊はついに逃げ場所を失った。四方を電撃の糸に囲まれ、まさに四面楚歌の状況である。しかし悪霊にもまだ選択肢は残されている。それは目の前にいる蜘蛛の巣の主を倒すことである。悪霊は意を決し、奈々を倒すべく空中に飛びかかった。山本奈々はにやりと仄かに笑う。逃げ場所を奪えばこちらに飛びかかるしかないこと。まるでこの結末が透けて見えていたかのように。奈々は両手に収まる二丁拳銃を手放した。そして両の掌を悪霊に向けて魔法を叫ぶ。

「予想通り!落ちろ!ライトニングピラー!」

空から光の柱が落ちてきたかのような衝撃。極めて太い電撃の光線が雨雲から放たれた。光の柱は悪霊を、消し炭ひとつ残さないほどに徹底的に焼き払った。空中に浮かび上がっていた山本奈々は、ふわりと地面に降り立った。彼女は勝利したのだ、初陣は無事完全勝利に終わったのだ。自分がやり遂げたその成果に、奈々は思わずにこにことしてしまう。戦いをやり遂げた彼女はるんるんとした気持ちで倉庫を後にしようとした。そう、彼女はあまりにも悪霊との戦いを甘く見ていたのだった。悪霊とは単純な怪異ではない。対象を陥れようとあらゆる手を用いて、なんとしてでも食らわんとしてくるのが悪霊という存在なのだ。

「奈々ちゃん!油断しないで!」

突如として女性の声が響き渡る。白とピンクのドレスの女性、東雲佳奈だ。山本奈々はその声の方向をバッと振り返り、初めて自分の置かされた状況に気付いた。目の前で静止する鋭利な爪、赤い鎖で辛うじて動きを止められている悪霊がそこにいた。悪霊が不意討ちを狙って奈々を襲おうとしていたのだ。この状況を見るに、間一髪のところを東雲佳奈のサイコキネシスで救われたといったところだろう。

「何をしてるの!その銃で撃ちなさい!」

恐怖からとっさに後ろに下がり、悪霊との距離を十分にとる。そして山本奈々は二丁の拳銃を悪霊に向けて撃つ。だが当たらない。手元が震えてしまい照準が定まらないのだ。とっさに下がった判断を取ってしまったばかりに掠りともしない。零距離で射撃を行えば間違いなく当たっていたはずだ。悪霊を縛り付けていたサイコキネシスの鎖はもう長くは持たない。今にも悪霊が引きちぎってしまいそうな勢いだ。その様子を見ている東雲佳奈は焦った。念動力の魔法を自分にかけて急加速しながら助けに向かう。しかしこれでは間に合いそうにない。

「仕方がないわね。魔法少女の魔力はそう簡単には回復しないのよ全く!ええぃ、食らいなさい最大出力の私の力を!」

東雲佳奈は遊園地の観覧車に向かって指を指す。すると観覧車のカゴが一つ引きちぎられていき、佳奈の周りにプカプカと浮かび出した。そして佳奈は広げた掌をぎゅっと握り締めてみせる。すると観覧車のカゴは一気に圧縮され、野球ボール程度の小さな鉄の塊となった。佳奈は悪霊の姿をギラリと睨み付け、思いっきり叫んだ。

「行け!」

悪霊はサイコキネシスの鎖をついに引きちぎった。そしてその瞬間悪霊は、巨大な爪を振り回し山本奈々に向かって射出する。奈々にはそこまでの悪霊の一連の動きが非常にゆっくりに見えた。とても鮮明に見えた。しかし足は動かなかった。

「あっ。」

思わず声が漏れた。奈々の目の前まで迫ってきていた爪の刃は急に軌道を変え、斜め後ろの柱に向かって飛んでいった。慌てて振り返るとその柱は綺麗に真っ二つになっている。そして等の悪霊本人は脳天を貫かれ消滅していった。東雲佳奈の放った鉄塊は悪霊の脳天を貫通した上で、射出された刃に命中しその軌道を変えたようだ。佳奈はそれを見届けてほっと胸を撫で下ろした。ゆっくりと歩き山本奈々に近付いていく。奈々は佳奈の姿を見ると泣き出してしまった。

「東雲先輩~!怖かったですー。ごめんなさいー。」

「謝らなくてもいいのよ。けどね、悪霊は消滅するとこまで見届けないとダメなのよ。彼らは不意討ちが得意。油断したらやられるのはこっちよ。」

彼女らの姿を見て、不服そうな表情をする者が1人いた。その口元の震えから、心の苛立ちを隠しきれていない様子だ。その赤髪をたなびかせながら北条律子は大きな溜め息をつく。そして彼女らに背を向けて歩きだし、消えていってしまった。
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