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はじまり4
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~木時計~
靴屋だと名乗る男に直してもらった靴は、
以前よりも丈夫なくらいしっかりとしたものになりました。
「すごいな」
自分のぼろぼろな靴を、丁寧に仕上げてくれた男に礼を言います。
嬉しそうに微笑む王様に笑って、そばにある靴に手をのばしました。
「すまない。仕事の邪魔をしたね」
代金を支払おうと懐に手を伸ばした王様に、男は首を振りました。
「王様からお金をいただくわけにはいきません」
「それはできない」
むっとしたような王様に、男は呆れたような顔をしました。
なぜって、王様自ら代金を支払うなど、この国では考えられないことだったからです。
男の表情には気にもとめず、懐から小さな木でつくった時計をとりだしました。
チェーンの代わりに丈夫な皮の紐で結ばれていて、
首からかけられるようになっています。
「また来ても構わないか?」
王様は男の手に木の時計を乗せました。
茶目っ気たっぷりに笑う王様に、男は困ったように
それでも嬉しそうに笑いました。
「いいですよ」
「それまで、預かっていてくれ」
去り際に微笑んで、靴屋をでていきました。
それからというもの、王様が男のいる靴屋に再び訪れることは
ありませんでした。
つづく
靴屋だと名乗る男に直してもらった靴は、
以前よりも丈夫なくらいしっかりとしたものになりました。
「すごいな」
自分のぼろぼろな靴を、丁寧に仕上げてくれた男に礼を言います。
嬉しそうに微笑む王様に笑って、そばにある靴に手をのばしました。
「すまない。仕事の邪魔をしたね」
代金を支払おうと懐に手を伸ばした王様に、男は首を振りました。
「王様からお金をいただくわけにはいきません」
「それはできない」
むっとしたような王様に、男は呆れたような顔をしました。
なぜって、王様自ら代金を支払うなど、この国では考えられないことだったからです。
男の表情には気にもとめず、懐から小さな木でつくった時計をとりだしました。
チェーンの代わりに丈夫な皮の紐で結ばれていて、
首からかけられるようになっています。
「また来ても構わないか?」
王様は男の手に木の時計を乗せました。
茶目っ気たっぷりに笑う王様に、男は困ったように
それでも嬉しそうに笑いました。
「いいですよ」
「それまで、預かっていてくれ」
去り際に微笑んで、靴屋をでていきました。
それからというもの、王様が男のいる靴屋に再び訪れることは
ありませんでした。
つづく
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