廃墟の箱庭

安達夷三郎

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第一章、何気ない日常

助ける者

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 空が暗くなる。少し肌寒くなる。
リピットを見付け、素早く引き金を引いた。
三百ヤード先、二時の方向。考える隙も与えず絶命させる。
それから場所を転々と変え、討伐を続けていると悲鳴が聞こえた。民家の方からだった。
一目散に向かうと瓦礫の側で生存者が襲われそうになっていた。
 ライフルバックを投げ出し、リピットに向かって駆け出した。顎と膝が打ちそうな程の勢いで。
歩道橋の階段を二段飛ばしで駆け上がり、片手をついて飛び越え、空中に身を投げ出す。
灰色の自動拳銃を抜き取り、リピットの頭上に銃弾を撃ち込んだ。
土煙が晴れるとリピットは消えていた。無事に倒せたみたいだ。
「あの、、、ありがとうございました」
 生存者は三人の親子だった。父親は腕、母親は頬に擦り傷、子供は奇跡的に無傷だった。
「、、、この町は終わりだ。墓場に埋葬されていた死者達が急に蘇り、リピット化して町の人々を襲いだした。大勢が死んだ。その上、死んだら奴らの仲間入りだ。とても倒せるとは、、、」
護送車に向かう途中に言われた言葉だった。
「大丈夫ですよ、夜が明ければリピットは元の死体に戻りますから」リピットは夜しか現れない。逆を言えば昼は安全なのだ。
親子を護送車に連れて行き、それから一時間近く討伐を繰り返した。
 それから私達は結果報告や生存者を保護してもらう為、三重支部に向かう。
執務室に入ると四十代ばかりの男性が椅子に腰掛けていた。
「この度は御足労、誠にありがとうございます」立ち上がり、深々と頭を下げた。
オリオンは淡々とした口調で話し出した。「生存者の保護をお願いします。怪我人は二十四名。応急処置などは此方でしましたが本格的な治療などは其方でしてもらえると幸いです」
支部長とオリオンは握手を交わした。

 護送車に乗り込み、私達は三重県を後にした。
今日の夜ご飯は干し肉と桑の実。遠征任務に行く時はご飯などを持って行けないので、食事は大体干し肉か干し芋になる。
 桑の実はおやつ的な感じ。桑の実以外にもナツグミもある。
「相変わらず硬いね~」
「干し肉はこんなもんだよ」同じように干し肉を噛んでいるリンドウが言う。
早く美味しいご飯が食べたい。杏子の砂糖漬けが食べたい、桑の実も美味しいから好き。
東京支部に戻ったのは翌日の昼頃だった。
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