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普通の人
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村田沙耶香との出会いは「コンビニ人間」だった。初めて彼女の小説を読んだとき、自分が今まで「普通」に対して感じていた何とも言えない感情をずばり言い当てられたような気がしてドキッとした。彼女の小説には普通とは何かを疑うという一貫したテーマ存在すると私は考える。そしてそれは今回読んだ「マウス」にも通ずる主題となっている。今回の読書感想文では律と瀬里奈の関係性を軸として、普通という言葉が持つ力について考えていく。
まず、2人の人間関係に対する考え方には大きな違いがある。律は相対的な物差しで人を判断しているが、、瀬里奈は一貫して絶対的な見方で人を判断しているという違いだ。これは律が普通という共同幻想の中に存在していて、瀬里奈はその外側にいるとも言い換えれる。この物語では対照的な2人の価値観が互いに影響を与え合い、引き寄せられていくことで物語が進行していく。律が瀬里奈に惹かれる理由は読んでいる中でとても理解できた。共同幻想の中にいる率にとって、幻想に囚われず自由に生きている瀬里奈はとても魅力的に思えるだろう。しかし、なぜ瀬里奈が律に惹かれるのか私はあまり理解できなかった。この原因は私の性格が律に近い事に起因する。私からしてみれば律の気持ちはとても理解できる。どうしても周りの目を気にしてしまい、自分を自分で縛り付けてしまう癖が自分にもあるからだ。実際、私も瀬里奈の様な人物がいたら憧れの気持ちを持ったと思う。なぜ、瀬里奈から見て律は魅力的な人物に見えたのだろう。時折、瀬里奈が「私には意味が分からない」と律に言うシーンがある。ここから瀬里奈にとって律は理解ができない故に不思議な魅力を持つ人物に見えていたのかなと想像した。小学生の頃、律がトイレで瀬里奈に絵本を読み聞かせしたとき、律は親切心を元に行動したと思っているが、実際は自分より下の人間に対して優越感を感じているだけだったと思う。結果として瀬里奈は強い心を持った人間になりクラスで人気者になる事となったがそれはとても偶然な事で一歩間違えばもっと酷いことになっていたんだろうなと思う。
もう一つ、読んでいて興味を持ったのは大人になった律がコンビニでバイトをする場面だ。
大人になっても周りの空気を読む癖が抜けなかった律だったが、コンビニの店員と言う役割を与えられた瞬間、人が変わったようにハキハキと喋るようになった。これは作者である村田沙耶香さんの実体験に基づいたエピソードらしく、他の著作でも似たような場面が出てくる事がある。そしてこれこそが村田沙耶香の、普通とはなんなんだというテーマに繋がるエピソードだろう。人の行動や性格が、自分の所属する集団やファッションによって決定する。これはとても人間の心理をついていると思う。私も髪型を定期的に伸ばしたり切ったりしているが、髪型によって趣味嗜好や表情、性格までもが影響を受けているととても感じている。ほとんど人間はこの様な傾向があるのではないかと感じている。何も考えず生きていれば気づかない、普通の歪みに気付かせてくれる。それが村田沙耶香の小説の魅力だと思う。読んだ後、自分がいた世界が全く違った奇妙な世界になったように思わせてくれる。魅力的で危険な香りのする村田沙耶香の小説が私は大好きである
まず、2人の人間関係に対する考え方には大きな違いがある。律は相対的な物差しで人を判断しているが、、瀬里奈は一貫して絶対的な見方で人を判断しているという違いだ。これは律が普通という共同幻想の中に存在していて、瀬里奈はその外側にいるとも言い換えれる。この物語では対照的な2人の価値観が互いに影響を与え合い、引き寄せられていくことで物語が進行していく。律が瀬里奈に惹かれる理由は読んでいる中でとても理解できた。共同幻想の中にいる率にとって、幻想に囚われず自由に生きている瀬里奈はとても魅力的に思えるだろう。しかし、なぜ瀬里奈が律に惹かれるのか私はあまり理解できなかった。この原因は私の性格が律に近い事に起因する。私からしてみれば律の気持ちはとても理解できる。どうしても周りの目を気にしてしまい、自分を自分で縛り付けてしまう癖が自分にもあるからだ。実際、私も瀬里奈の様な人物がいたら憧れの気持ちを持ったと思う。なぜ、瀬里奈から見て律は魅力的な人物に見えたのだろう。時折、瀬里奈が「私には意味が分からない」と律に言うシーンがある。ここから瀬里奈にとって律は理解ができない故に不思議な魅力を持つ人物に見えていたのかなと想像した。小学生の頃、律がトイレで瀬里奈に絵本を読み聞かせしたとき、律は親切心を元に行動したと思っているが、実際は自分より下の人間に対して優越感を感じているだけだったと思う。結果として瀬里奈は強い心を持った人間になりクラスで人気者になる事となったがそれはとても偶然な事で一歩間違えばもっと酷いことになっていたんだろうなと思う。
もう一つ、読んでいて興味を持ったのは大人になった律がコンビニでバイトをする場面だ。
大人になっても周りの空気を読む癖が抜けなかった律だったが、コンビニの店員と言う役割を与えられた瞬間、人が変わったようにハキハキと喋るようになった。これは作者である村田沙耶香さんの実体験に基づいたエピソードらしく、他の著作でも似たような場面が出てくる事がある。そしてこれこそが村田沙耶香の、普通とはなんなんだというテーマに繋がるエピソードだろう。人の行動や性格が、自分の所属する集団やファッションによって決定する。これはとても人間の心理をついていると思う。私も髪型を定期的に伸ばしたり切ったりしているが、髪型によって趣味嗜好や表情、性格までもが影響を受けているととても感じている。ほとんど人間はこの様な傾向があるのではないかと感じている。何も考えず生きていれば気づかない、普通の歪みに気付かせてくれる。それが村田沙耶香の小説の魅力だと思う。読んだ後、自分がいた世界が全く違った奇妙な世界になったように思わせてくれる。魅力的で危険な香りのする村田沙耶香の小説が私は大好きである
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