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二章
修行と書いて探求と読む
ワタナベ直伝の思考によるスキルの構築と呼吸法に関しての修行が始まった。
呼吸に意識を常に向けるというのは中々大変だった。時々、肺呼吸と腹式呼吸とでどっちをすれば良いのか? とか、鼻? いや口で息をする? とか細かい所でいつも無意識にしている呼吸はどうだったか? とか呼吸についても深く考えてしまうようになった。
エアーのスキルに関しては、思いついたり想像した内容を少しずつ明確にしていく作業も取り入れた。これは実戦を想定してのイメージ固めでもある。
当然の如く、この修行は数日で終わるわけもない。するとカティアさんからの提案で冒険者の権利の一つギルドである貸し宿舎を無料で利用させてもらっている。
それから数日後、フラフラ出歩いていたワタナベから修行に関して提案を受ける。
「ツキシマ、どうだ? 呼吸についてわかってきたか?」
「うん。朧気だけどなんか呼吸に意識を向けると体調が良い感じがして、前よりたくさん魔法が使える感じがする。」
「うんうん、良いね。良い感じだ。それにはちゃんと理由があるんだ。」
「理由? 呼吸に意識を向けて数日でこんなに変わるもんかな? まぁ普通に考えて呼吸法スキルのレベルが上がったって事?」
「ふっふっふー。確かにそれもあるんだけどさ。んじゃヒントな! 元の世界になくて、この世界にあるものは? 更に呼吸が関係してるとなるとー?」
「ん? 魔法とかスキルとか魔物とか? それに呼吸? 空気が違うのか?」
「そう! 空気が違う。盾の時に培った想像力の力か? 良い思考が身に付いたんじゃないか?」
「まぁぶっ続けで深呼吸しながら、馬鹿みたいに盾やらカッターやら刃物やら想像ばかりしてたからなぁ。」
「はっはっは! おまえが真面目な奴で良かったよ。と説明に戻るとこの世界の空気には魔力の素となる魔素が含まれている。この魔素を体内に吸収しても自身の魔力は回復する。基本は自然回復だけどな。」
「ふむふむ。」
「それを踏まえてツキシマ、おまえはずっと体内に魔素を取り込んでたよな? ちなみに空気には肺、食料には胃。じゃあ魔力には?」
「あー! 聞いたか読んだ事あるかも? 魔力器官とかいうやつか?」
「当たり! ツキシマはまだ数日ではあるが魔力器官、それに意識を向けた呼吸で知らず知らずに魔力器官を育てていたんだよ。」
「マジかー。人間ってすげぇな。つうか元の世界にない魔力なのに、魔力器官ってあるもんなのか?」
「は? それは知らんがスキル使えるしあるんだよ! 俺も見たことないが人体の神秘ってやつだ! 知らんけど!」
ワタナベが色々説明してくれたが、真実味はないけど、実際そんな感じなんだからあるんだろうな。魔力器官。
「あ、ワタナベ。そういや、さっきさ。空気中に魔素があるって言ったよな?」
「あー。それにもう手をつけちゃう? そこに手を出すのはもう少し先の方が良いんじゃないか? 下手すりゃヌルゲーに···はならないが、やりようによっては凄い事になるぞ? やっぱりゲーム脳は話が早いな。」
うんうんと頷くワタナベを他所に俺はエアーを使用し空気中の魔素を抽出出来ないか? 魔素量を増やせないか? 新たな試みを始める。すると
「これは俺の独り言だ。エアーは必ずツキシマの魔力を使わないと使えないのか? 目の前の空気はエアーではないのか? そこに魔力は存在していないのか?」
とワタナベはニヤニヤしながら特訓場を後にする。
おいおい、ワタナベ。それは不味いんじゃないか? おまえの言う事がそのまま出来たら俺のレベルが上がらないとかの問題じゃなくて、上げる必要がないって事になっちまうんじゃないのか?
ワタナベが残した言葉を元に俺は今まで以上に修行に没頭する事になる。
呼吸に意識を常に向けるというのは中々大変だった。時々、肺呼吸と腹式呼吸とでどっちをすれば良いのか? とか、鼻? いや口で息をする? とか細かい所でいつも無意識にしている呼吸はどうだったか? とか呼吸についても深く考えてしまうようになった。
エアーのスキルに関しては、思いついたり想像した内容を少しずつ明確にしていく作業も取り入れた。これは実戦を想定してのイメージ固めでもある。
当然の如く、この修行は数日で終わるわけもない。するとカティアさんからの提案で冒険者の権利の一つギルドである貸し宿舎を無料で利用させてもらっている。
それから数日後、フラフラ出歩いていたワタナベから修行に関して提案を受ける。
「ツキシマ、どうだ? 呼吸についてわかってきたか?」
「うん。朧気だけどなんか呼吸に意識を向けると体調が良い感じがして、前よりたくさん魔法が使える感じがする。」
「うんうん、良いね。良い感じだ。それにはちゃんと理由があるんだ。」
「理由? 呼吸に意識を向けて数日でこんなに変わるもんかな? まぁ普通に考えて呼吸法スキルのレベルが上がったって事?」
「ふっふっふー。確かにそれもあるんだけどさ。んじゃヒントな! 元の世界になくて、この世界にあるものは? 更に呼吸が関係してるとなるとー?」
「ん? 魔法とかスキルとか魔物とか? それに呼吸? 空気が違うのか?」
「そう! 空気が違う。盾の時に培った想像力の力か? 良い思考が身に付いたんじゃないか?」
「まぁぶっ続けで深呼吸しながら、馬鹿みたいに盾やらカッターやら刃物やら想像ばかりしてたからなぁ。」
「はっはっは! おまえが真面目な奴で良かったよ。と説明に戻るとこの世界の空気には魔力の素となる魔素が含まれている。この魔素を体内に吸収しても自身の魔力は回復する。基本は自然回復だけどな。」
「ふむふむ。」
「それを踏まえてツキシマ、おまえはずっと体内に魔素を取り込んでたよな? ちなみに空気には肺、食料には胃。じゃあ魔力には?」
「あー! 聞いたか読んだ事あるかも? 魔力器官とかいうやつか?」
「当たり! ツキシマはまだ数日ではあるが魔力器官、それに意識を向けた呼吸で知らず知らずに魔力器官を育てていたんだよ。」
「マジかー。人間ってすげぇな。つうか元の世界にない魔力なのに、魔力器官ってあるもんなのか?」
「は? それは知らんがスキル使えるしあるんだよ! 俺も見たことないが人体の神秘ってやつだ! 知らんけど!」
ワタナベが色々説明してくれたが、真実味はないけど、実際そんな感じなんだからあるんだろうな。魔力器官。
「あ、ワタナベ。そういや、さっきさ。空気中に魔素があるって言ったよな?」
「あー。それにもう手をつけちゃう? そこに手を出すのはもう少し先の方が良いんじゃないか? 下手すりゃヌルゲーに···はならないが、やりようによっては凄い事になるぞ? やっぱりゲーム脳は話が早いな。」
うんうんと頷くワタナベを他所に俺はエアーを使用し空気中の魔素を抽出出来ないか? 魔素量を増やせないか? 新たな試みを始める。すると
「これは俺の独り言だ。エアーは必ずツキシマの魔力を使わないと使えないのか? 目の前の空気はエアーではないのか? そこに魔力は存在していないのか?」
とワタナベはニヤニヤしながら特訓場を後にする。
おいおい、ワタナベ。それは不味いんじゃないか? おまえの言う事がそのまま出来たら俺のレベルが上がらないとかの問題じゃなくて、上げる必要がないって事になっちまうんじゃないのか?
ワタナベが残した言葉を元に俺は今まで以上に修行に没頭する事になる。
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