11 / 24
二章
修行と書いて探求と読む
しおりを挟む
ワタナベ直伝の思考によるスキルの構築と呼吸法に関しての修行が始まった。
呼吸に意識を常に向けるというのは中々大変だった。時々、肺呼吸と腹式呼吸とでどっちをすれば良いのか? とか、鼻? いや口で息をする? とか細かい所でいつも無意識にしている呼吸はどうだったか? とか呼吸についても深く考えてしまうようになった。
エアーのスキルに関しては、思いついたり想像した内容を少しずつ明確にしていく作業も取り入れた。これは実戦を想定してのイメージ固めでもある。
当然の如く、この修行は数日で終わるわけもない。するとカティアさんからの提案で冒険者の権利の一つギルドである貸し宿舎を無料で利用させてもらっている。
それから数日後、フラフラ出歩いていたワタナベから修行に関して提案を受ける。
「ツキシマ、どうだ? 呼吸についてわかってきたか?」
「うん。朧気だけどなんか呼吸に意識を向けると体調が良い感じがして、前よりたくさん魔法が使える感じがする。」
「うんうん、良いね。良い感じだ。それにはちゃんと理由があるんだ。」
「理由? 呼吸に意識を向けて数日でこんなに変わるもんかな? まぁ普通に考えて呼吸法スキルのレベルが上がったって事?」
「ふっふっふー。確かにそれもあるんだけどさ。んじゃヒントな! 元の世界になくて、この世界にあるものは? 更に呼吸が関係してるとなるとー?」
「ん? 魔法とかスキルとか魔物とか? それに呼吸? 空気が違うのか?」
「そう! 空気が違う。盾の時に培った想像力の力か? 良い思考が身に付いたんじゃないか?」
「まぁぶっ続けで深呼吸しながら、馬鹿みたいに盾やらカッターやら刃物やら想像ばかりしてたからなぁ。」
「はっはっは! おまえが真面目な奴で良かったよ。と説明に戻るとこの世界の空気には魔力の素となる魔素が含まれている。この魔素を体内に吸収しても自身の魔力は回復する。基本は自然回復だけどな。」
「ふむふむ。」
「それを踏まえてツキシマ、おまえはずっと体内に魔素を取り込んでたよな? ちなみに空気には肺、食料には胃。じゃあ魔力には?」
「あー! 聞いたか読んだ事あるかも? 魔力器官とかいうやつか?」
「当たり! ツキシマはまだ数日ではあるが魔力器官、それに意識を向けた呼吸で知らず知らずに魔力器官を育てていたんだよ。」
「マジかー。人間ってすげぇな。つうか元の世界にない魔力なのに、魔力器官ってあるもんなのか?」
「は? それは知らんがスキル使えるしあるんだよ! 俺も見たことないが人体の神秘ってやつだ! 知らんけど!」
ワタナベが色々説明してくれたが、真実味はないけど、実際そんな感じなんだからあるんだろうな。魔力器官。
「あ、ワタナベ。そういや、さっきさ。空気中に魔素があるって言ったよな?」
「あー。それにもう手をつけちゃう? そこに手を出すのはもう少し先の方が良いんじゃないか? 下手すりゃヌルゲーに···はならないが、やりようによっては凄い事になるぞ? やっぱりゲーム脳は話が早いな。」
うんうんと頷くワタナベを他所に俺はエアーを使用し空気中の魔素を抽出出来ないか? 魔素量を増やせないか? 新たな試みを始める。すると
「これは俺の独り言だ。エアーは必ずツキシマの魔力を使わないと使えないのか? 目の前の空気はエアーではないのか? そこに魔力は存在していないのか?」
とワタナベはニヤニヤしながら特訓場を後にする。
おいおい、ワタナベ。それは不味いんじゃないか? おまえの言う事がそのまま出来たら俺のレベルが上がらないとかの問題じゃなくて、上げる必要がないって事になっちまうんじゃないのか?
ワタナベが残した言葉を元に俺は今まで以上に修行に没頭する事になる。
呼吸に意識を常に向けるというのは中々大変だった。時々、肺呼吸と腹式呼吸とでどっちをすれば良いのか? とか、鼻? いや口で息をする? とか細かい所でいつも無意識にしている呼吸はどうだったか? とか呼吸についても深く考えてしまうようになった。
エアーのスキルに関しては、思いついたり想像した内容を少しずつ明確にしていく作業も取り入れた。これは実戦を想定してのイメージ固めでもある。
当然の如く、この修行は数日で終わるわけもない。するとカティアさんからの提案で冒険者の権利の一つギルドである貸し宿舎を無料で利用させてもらっている。
それから数日後、フラフラ出歩いていたワタナベから修行に関して提案を受ける。
「ツキシマ、どうだ? 呼吸についてわかってきたか?」
「うん。朧気だけどなんか呼吸に意識を向けると体調が良い感じがして、前よりたくさん魔法が使える感じがする。」
「うんうん、良いね。良い感じだ。それにはちゃんと理由があるんだ。」
「理由? 呼吸に意識を向けて数日でこんなに変わるもんかな? まぁ普通に考えて呼吸法スキルのレベルが上がったって事?」
「ふっふっふー。確かにそれもあるんだけどさ。んじゃヒントな! 元の世界になくて、この世界にあるものは? 更に呼吸が関係してるとなるとー?」
「ん? 魔法とかスキルとか魔物とか? それに呼吸? 空気が違うのか?」
「そう! 空気が違う。盾の時に培った想像力の力か? 良い思考が身に付いたんじゃないか?」
「まぁぶっ続けで深呼吸しながら、馬鹿みたいに盾やらカッターやら刃物やら想像ばかりしてたからなぁ。」
「はっはっは! おまえが真面目な奴で良かったよ。と説明に戻るとこの世界の空気には魔力の素となる魔素が含まれている。この魔素を体内に吸収しても自身の魔力は回復する。基本は自然回復だけどな。」
「ふむふむ。」
「それを踏まえてツキシマ、おまえはずっと体内に魔素を取り込んでたよな? ちなみに空気には肺、食料には胃。じゃあ魔力には?」
「あー! 聞いたか読んだ事あるかも? 魔力器官とかいうやつか?」
「当たり! ツキシマはまだ数日ではあるが魔力器官、それに意識を向けた呼吸で知らず知らずに魔力器官を育てていたんだよ。」
「マジかー。人間ってすげぇな。つうか元の世界にない魔力なのに、魔力器官ってあるもんなのか?」
「は? それは知らんがスキル使えるしあるんだよ! 俺も見たことないが人体の神秘ってやつだ! 知らんけど!」
ワタナベが色々説明してくれたが、真実味はないけど、実際そんな感じなんだからあるんだろうな。魔力器官。
「あ、ワタナベ。そういや、さっきさ。空気中に魔素があるって言ったよな?」
「あー。それにもう手をつけちゃう? そこに手を出すのはもう少し先の方が良いんじゃないか? 下手すりゃヌルゲーに···はならないが、やりようによっては凄い事になるぞ? やっぱりゲーム脳は話が早いな。」
うんうんと頷くワタナベを他所に俺はエアーを使用し空気中の魔素を抽出出来ないか? 魔素量を増やせないか? 新たな試みを始める。すると
「これは俺の独り言だ。エアーは必ずツキシマの魔力を使わないと使えないのか? 目の前の空気はエアーではないのか? そこに魔力は存在していないのか?」
とワタナベはニヤニヤしながら特訓場を後にする。
おいおい、ワタナベ。それは不味いんじゃないか? おまえの言う事がそのまま出来たら俺のレベルが上がらないとかの問題じゃなくて、上げる必要がないって事になっちまうんじゃないのか?
ワタナベが残した言葉を元に俺は今まで以上に修行に没頭する事になる。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる