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二章
魔導具は色んな意味で便利
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よくわからない連中がやって来て、カティアが突き飛ばされるという事件があったが、ダンディ男の部下がきちんと治療してくれていたようで大事には至らなかった。当人からではないが、ちゃんと謝罪や慰謝料の支払いもあったらしい。
カティアが言うにはやはりワタナベから賞金首の更なる情報を聞きに来たようだ。
「やっぱりおまえ目的だったじゃねぇか。」
「ふむ。」
ふむじゃねぇよ。とギルドの食事処で昼飯を二人で食べている。
物欲しそうに見ている精霊達にステーキ皿を注文してあげたら、けんさんとたてさんが肉をちゃんと二等分にして食べ、かーくんとみーちゃんはベジタリアンなのか付け合せのサラダをしゃくしゃくと食べている。二人はノンオイル派のようだ。
「精霊って飯食うんだな。可愛いから良いが、見えない人から見たら不思議だろうな。」
「きっと食べる必要はないが、ツキシマのマネしたいのかもな。まぁ、他に誰もいないし構わないんじゃないか?」
「確かにな! でもこの世界、正規ルートの転生者いるだけあって料理も進んでるのな。」
「いや、人族の食の探究心の賜物であって、転生者はそこまで影響を与えていない。」
とワタナベの話を聞きつつパスタを食べていると、精霊達の視線を感じる。
「ん? 食べてみる?」
と皿を精霊の方に移動させると、恐る恐るパスタを一人ずつ掴み食べ始める。
「ちゃんと一本ずついくんだなー。」
精霊達が飲み込むとやはり好みがあるようで、かーくんとみーちゃんは二本目をおかわりしていた。けんさんとたてさんはやはり? と言うかパスタの具材であるベーコンをカリカリと食している。
最近は手伝い程度の仕事をしていたので食費は問題ない。が、さすがに衣類がボロボロだ。走り続けているから靴も穴が空きかけている。
「なー、ワタナベ。この世界って服とか高いかな?」
「どうだろう? 一般的には古着になるかもしれないが、おまえにはワタナベポイントがあるだろ?」
「あー、あの未だに使う機会がないまま、10万ポイントのやつな。」
「まぁ色々、奢ったりしてたしな。あれなら服と交換するぞ? 使うか?」
「マジで? それならアンダーウェアも良い?」
「ああ。良いぞ。カタログを出してやろう。」
「カタログ? おまえ、そういうのあるなら先に言えよ! 俺は毎日手洗いして、エアーシールドとかで乾かしてたんだぞ!」
「ツキシマのノーパンとか誰も興味沸かないわ。飯食ってる時にそんか話するなよな。」
「ノーパンじゃないわ! 長いタオルのふんど···いや、まぁあれだ。つい不満が出た。悪いな。そして、カタログ早く見たい!」
「おう。これだ。決まったら教えてくれ。」
ワタナベの出したカタログには緊急時の避難食からカップラーメン、出前ピザなどの食料品から始まり、洗剤や生活の必需品。衣類や電化製品もあった。
「ワタナベ。電化製品もあるんだが、これは? でも消費ポイント少なめじゃね?」
「ああ。それはレンタル料な。この世界に電気は魔法でしかないからな。」
なるほど。一回毎ね。つうか、酒もあるのか。とぺらぺらとカタログを見進める。
適当なアンダーウェアとパーカー、丈夫そうとデニムのオーバーオール、適当に靴下とスニーカーを選択しワタナベに注文する。
「おっけー。サイズは少し余裕を持たせてある。それと、不要なら今の服を回収するが、どうする?」
「今の服かー。着替えってやっぱり必要じゃね?」
「あー、いや、そこがリアルじゃこれから面倒くさいから、よくある汚れにくい加工をしてある衣類と靴って事で。まぁ便利でよく聞く言葉でいうと魔導具の服と靴ってやつだ。」
「あー、そうしてくれるなら回収で良いや。」
「ふむ。まぁおまえにファンは出来ないと思うが、プレミアが付く事を祈ろう。」
「取っておくなら処分して欲しいんだが。」
「ああ。わかった。ツキシマの意思を尊重しょう。」
いや、ワタナベ、おまえは絶対処分しないだろ。
「あ、それと今回の購入は初回だから割引を付けよう。全部で3万ポイント消費になるが良いか?」
「おっけー。残り7万ポイントね。ちなみにこのポイントはどうしたら増える?」
「そうだな。イベント達成とか、魔物討伐とか? 後はそうだな、俺を楽しませたらボーナスをやろう。」
ふむ。それだけ聞くと、町中は安全だし仕事もそれなりに楽しいし、イベント進める必要も感じないんだよなぁ。必要な物だけ交換しよう。
まぁゆっくりしてたらしてたで、何らかの強制イベントがこの前のように発生するか。
「あ、そういや前回のはイベントじゃないの?」
「イベントだが、精霊がやった事を俺が収束させたから、プラマイゼロだ。」
「あー、そう。残念だ。とは言っても俺に収束は無理だな。」
ツキシマは仕事があるとはいえ、自由な時間が多い今の生活に不満がない。態々危険を侵さずに安定した生活の下地が出来つつあったが、ワタナベはそれを見越しニヤリと笑う。
カティアが言うにはやはりワタナベから賞金首の更なる情報を聞きに来たようだ。
「やっぱりおまえ目的だったじゃねぇか。」
「ふむ。」
ふむじゃねぇよ。とギルドの食事処で昼飯を二人で食べている。
物欲しそうに見ている精霊達にステーキ皿を注文してあげたら、けんさんとたてさんが肉をちゃんと二等分にして食べ、かーくんとみーちゃんはベジタリアンなのか付け合せのサラダをしゃくしゃくと食べている。二人はノンオイル派のようだ。
「精霊って飯食うんだな。可愛いから良いが、見えない人から見たら不思議だろうな。」
「きっと食べる必要はないが、ツキシマのマネしたいのかもな。まぁ、他に誰もいないし構わないんじゃないか?」
「確かにな! でもこの世界、正規ルートの転生者いるだけあって料理も進んでるのな。」
「いや、人族の食の探究心の賜物であって、転生者はそこまで影響を与えていない。」
とワタナベの話を聞きつつパスタを食べていると、精霊達の視線を感じる。
「ん? 食べてみる?」
と皿を精霊の方に移動させると、恐る恐るパスタを一人ずつ掴み食べ始める。
「ちゃんと一本ずついくんだなー。」
精霊達が飲み込むとやはり好みがあるようで、かーくんとみーちゃんは二本目をおかわりしていた。けんさんとたてさんはやはり? と言うかパスタの具材であるベーコンをカリカリと食している。
最近は手伝い程度の仕事をしていたので食費は問題ない。が、さすがに衣類がボロボロだ。走り続けているから靴も穴が空きかけている。
「なー、ワタナベ。この世界って服とか高いかな?」
「どうだろう? 一般的には古着になるかもしれないが、おまえにはワタナベポイントがあるだろ?」
「あー、あの未だに使う機会がないまま、10万ポイントのやつな。」
「まぁ色々、奢ったりしてたしな。あれなら服と交換するぞ? 使うか?」
「マジで? それならアンダーウェアも良い?」
「ああ。良いぞ。カタログを出してやろう。」
「カタログ? おまえ、そういうのあるなら先に言えよ! 俺は毎日手洗いして、エアーシールドとかで乾かしてたんだぞ!」
「ツキシマのノーパンとか誰も興味沸かないわ。飯食ってる時にそんか話するなよな。」
「ノーパンじゃないわ! 長いタオルのふんど···いや、まぁあれだ。つい不満が出た。悪いな。そして、カタログ早く見たい!」
「おう。これだ。決まったら教えてくれ。」
ワタナベの出したカタログには緊急時の避難食からカップラーメン、出前ピザなどの食料品から始まり、洗剤や生活の必需品。衣類や電化製品もあった。
「ワタナベ。電化製品もあるんだが、これは? でも消費ポイント少なめじゃね?」
「ああ。それはレンタル料な。この世界に電気は魔法でしかないからな。」
なるほど。一回毎ね。つうか、酒もあるのか。とぺらぺらとカタログを見進める。
適当なアンダーウェアとパーカー、丈夫そうとデニムのオーバーオール、適当に靴下とスニーカーを選択しワタナベに注文する。
「おっけー。サイズは少し余裕を持たせてある。それと、不要なら今の服を回収するが、どうする?」
「今の服かー。着替えってやっぱり必要じゃね?」
「あー、いや、そこがリアルじゃこれから面倒くさいから、よくある汚れにくい加工をしてある衣類と靴って事で。まぁ便利でよく聞く言葉でいうと魔導具の服と靴ってやつだ。」
「あー、そうしてくれるなら回収で良いや。」
「ふむ。まぁおまえにファンは出来ないと思うが、プレミアが付く事を祈ろう。」
「取っておくなら処分して欲しいんだが。」
「ああ。わかった。ツキシマの意思を尊重しょう。」
いや、ワタナベ、おまえは絶対処分しないだろ。
「あ、それと今回の購入は初回だから割引を付けよう。全部で3万ポイント消費になるが良いか?」
「おっけー。残り7万ポイントね。ちなみにこのポイントはどうしたら増える?」
「そうだな。イベント達成とか、魔物討伐とか? 後はそうだな、俺を楽しませたらボーナスをやろう。」
ふむ。それだけ聞くと、町中は安全だし仕事もそれなりに楽しいし、イベント進める必要も感じないんだよなぁ。必要な物だけ交換しよう。
まぁゆっくりしてたらしてたで、何らかの強制イベントがこの前のように発生するか。
「あ、そういや前回のはイベントじゃないの?」
「イベントだが、精霊がやった事を俺が収束させたから、プラマイゼロだ。」
「あー、そう。残念だ。とは言っても俺に収束は無理だな。」
ツキシマは仕事があるとはいえ、自由な時間が多い今の生活に不満がない。態々危険を侵さずに安定した生活の下地が出来つつあったが、ワタナベはそれを見越しニヤリと笑う。
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