断ち花

LucaVerce

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あなたはリボンを付けた少女と出会ったようです

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あなたは自分がどこにいるのかよくわかっていない。

あなたは白い無機質な壁に囲まれた部屋に大きなリボンを頭につけた少女とともにいる。

彼女は16歳~18歳くらいに見える彼女は唇に人差し指を当てている。
それは彼女の今からの発言が重要なとことを指し示しているのかもしれない。
わずかに微笑んでいる彼女の小さな口が開かれる。

-ふふふ…

-ねぇ…知ってる?

-頭にリボンを付けた女の子があなたの目の前にいるってことは

-あなたは不思議な世界に迷い込んだってことなんだよ…? 

彼女を形成する視覚情報は1px毎に分解され、最後は白い霧に包まれて消える。

あなたは自分が立っているのか座っているのか寝ているのかがわからなくなる。

あなたの意識はここで途絶える。











あなた「…」

あなたはふと目が覚めると、眼の前に頭に大きな白いリボンをつけた少女がいる。
彼女は上下黒のスウェットを着ており地味だが質の良い素材なのが一目見てわかる。見たところ16~18歳くらいの少女の様に見える。

彼女はあなたが目覚める前からあなたの顔を眺めていたらしい。

彼女の顔がふっと微笑む。

少女「どうしたの?」

彼女があなたに尋ねる。

あなた「?!」

彼女の質問に答えることができないあなたは驚く。

たちばな「人の家の前で堂々と寝てたけど警察呼んで良い?」

彼女は携帯を取り出し、110と書かれたディスプレイを僕に見せる。
彼女は今すぐにでも警察を呼ぶことができるだろう。

あなた「あ、ごめんなさい!すぐどきます!」

たちばな「ふふ…冗談だよ…」

彼女は上品に片方の手のひらを口元に当てて微笑む。育ちのよさが細かな所作から伝わる。

たちばな「あんまり悪い人には見えないし。
それに、私には最強のボディガードがいるからどっちにせよ大丈夫。」

彼女にはボディーガードが付いているらしい。命を狙われる可能性があるような重要な人物なのかもしれない。

あなた「はあ…」

たちばな「わたしはたちばな!よろしくね!」

この立派な3階建ての黒を基調とした和洋折衷な家の家主なのかもしれない少女はたちばなと名乗った。
大きな整備された庭がある。定期的に庭師が手入れしているのかもしれない。
未成年が買える様な家には見えない。

彼女は手を差し出す。あなたはその手を取り立ち上がる。あなたと彼女は正対し、並ぶ。あなたは自分の身長が分からないが、なんとなく彼女の身長は160cmくらいなような気がしている。

その平らに見える胸は成長期をそろそろ過ぎるであろう彼女にとっては残酷な事実のように思える。

あなた「よろしく…」

たちばな「あなたの名前は?」

あなた「俺の名前は…」

あなた「わからない。覚えてない。」

あなたは困惑する。それに何一つ身分を証明できるものも無いような気がしている。

たちばな「ふーん…言えないとかじゃなくて?あなたのお家は?そもそもこの辺の人なの?」

たちばなは眼の前に不審者がいるとは思えない落ち着いた態度であなたに質問をする。よほど強力な良いボディーガードを雇っているらしい。

あなた「いや…わからない…正直、何も覚えてないんだ。」

たちばな「ふーん。そうなんだ。可哀想に。」

たちばな「ちびちゃーん!可哀想な人がいるよ!一緒に嘲笑おう!」

あなた「?!」

たちばなは家の玄関まで走り、ドアを開け、ちびちゃんとやらを呼びに行く。

ちび「嘘!?可哀想な人がいるの?!どこ?!」

見たところ10歳くらいの少女が玄関から出てくる。
たちばなと同じように頭に大きなリボンを着けている。
しかし、少女のリボンは赤い。
これまた地味な黒に近い藍色のパーカー、同系統の色のミニスカート、地味な黒のソックスに黒いローファーを履いている。
しかしたちばなの服同様、質のいい服であることが見てわかる。

ちび「しかも嘲笑って良いの?!」

ちびちゃんとやらがたちばなとあなたに近づくにつれて大きな目をキラキラさせる。惨めな大人がいることがよほど嬉しいらしい。

たちばな「いいよ!かっこうのお道化がいるよ!」

あなた「ひどくない!?」

二人の悪そうな笑い声が響く

たちばな「まあ冗談だけど」

.
ちび「私は冗談言ってないからね」

腕を組み、ちびが言う。睨んでいるわけではないが、警戒していることが容易にわかる表情と体勢をとっている。

ちび「眼の前に悲惨な大人がいることが私、とてつもなく嬉しいの」

ちび「ザマァみさらせ」

ちび「見晒せザマア」

あなた「こいつめちゃくちゃ性格悪いな!」

たちばな「ちなみにちびちゃんは武装した相手50対2の喧嘩で勝利したこともあるの」

たちばな「もちろんちびちゃんが2側だよ」

あなた「こいつ性格悪い上にめちゃくちゃ強いのか…」

あなた「どうしようもないじゃん…」

たちばな「この子はちび花!ちびちゃんって呼んでね!」

ちび「ちなみに私に話しかける時は、ちび花は諱《いみな》だから呼んじゃダメよ。天照大御神《アマテラスオオミカミ》のことを大日孁貴神《おおひるめのむち》って呼んじゃダメなのと一緒よね」

あなた「何その大日孁貴神と諱って」

あなたは本当に知らない。これは記憶がある頃から知らない知識だとあなたは思う。

ちび「!?」

ちび「あんたそんなことも知らないの…?!」

あなた「なんだよ!良いだろーが別に!」

ちび「使いなさいよ脳みそを普段から!」

ちび「あんたそれ肛門があるのにうんこがでないみたいなもんよ!」

あなた「すげえ汚い例えだな!」

ちび「ちん○があるのに性行為したことがないみたいなもんでもあるわ」

あなた「やめろ特定の人が傷つくことをいうの」

あなた「…でも分かりやすい…」

ちび「あと私に話しかける時は一回100円ね」

あなた「そして強欲だ…」


ふいに手をたたいたような音が鳴る
たちばなが自身の両手をたたいている。どうやら話を一旦、区切りたいようだ

たちばな「はいはい!そこまで」

たちばな「まあちょっと気になるし。話を聞かせて。」

たちばな「あなたの事を。」





たちばなの家に向かう。外観の通り中は広く、和室と洋室がある。地下室まであるらしく、その地下室で基本的に二人は仕事をしたり、ちび花は気が向いたら学校に行くらしい。しかし彼女たちが新しく学べることは少なくとも義務教育の過程ではもう見当たらないので、こうして堂々と不登校をしている。
この家はどうやら彼女の持ち家らしく、自身の仕事がうまくいったおかげでポケットマネーで買うことができたらしい。
あなたたちは和室で向かい合って正座して会話を再開する。。


あなた「でも話せることなんてないぞ、正直」

ちび「まあ…記憶がないんじゃどうしょうもないわね」

たちばな「まあでもなんか異世界転生したみたいなもんじゃないの?まあここめっちゃ普通の文化圏だけど」

たちばな「バリバリ日本だしね」

ちび「…で、お姉ちゃん、こいつどうするつもり?」

ちび「顔面の皮でも剥ぐの?」

あなた「なんでこいつこんな血の気が多いの?」

たちばな「分かんない。」

たちばな「んーとりあえず、空き部屋もいっぱいあるし、うちに来たら?」

あなた「良いのか?」

たちばな「うん。良いよ別に。」

ちび「ちなみにお姉ちゃんに手を出したら金的だからね」

ちび「その後顔面の皮を剥ぐから」

あなた「凶暴すぎない?」

あなた「俺自信ねーよお前と共に無事に過ごせるかどうか」

たちばな「…ふふふ」

たちばなは片方の手を胸に当てて意味深に微笑む。あなたはなぜか気持ちを落ち着かせるために深呼吸をする。

たちばな「あなたはこれから私たちと、もしかしたら長い時を過ごすことになるかもしれない。」

たちばな「最初の細胞が誕生してから現在に至るまで、約40億年が経過している」

たちばな「私たち人間の一生なんて、この長い歴史の瞬きの時間にすら匹敵していない。」

たちばな「40 億年を1日に圧縮すると、 人間の一生は0.0014秒 程度。」

たちばな「1秒の 700分の1 くらい。瞬きをするよりはるかに短い。」

たちばな「だけどその間に何も起こっていない、訳では無い。」

たちばなは一呼吸置く。あなたはこれから始まる彼女の言葉が自分にとってとても重要な気がしている。

たちばな「地球の瞬きにも満たない時間にあなたはこれから色んな人と出会うのかもしれない。

たちばな「その過程でいろんな人と出会い」

たちばな「別れを経験するのかもしれない」

たちばな「私があなたを受け入れた以上私は責任持ってあなた達と共に歩むから」

たちばな「だから思い出してね!私の為にも、あなたの事」

あなたは彼女の言っていることがわからない。

あなた「…?」

ちび「素性が分からない人間の事なんて信用ならないから思い出せってことよ」

あなた「…まあ概ねそういう意味になるのか?」

たちばな「ふふふ…どうだろう…」

たちばなは立ち上がり、手をあなたに差し出す

たちばな「まあとにかく!これからよろしくね!」

あなた「ああ!」 

あなたも立ち上がり手を握る

あなた「よろしく!」

ちびがあなたの股間を蹴る。

あなた「ぎゃー!」

ちび「あんた何手を出してんのよお姉ちゃんに!」

ちび「さっき言ったばっかでしょうが! 」

 
あなた「握手求められたから返しただけだろーが!」

あなた「ふざけんな!」

二人が言い合いをしているところをキョトンとした顔でたちばなは見つめる。

たちばな「相性は悪いんだった…」
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