6 / 9
平穏の終了
しおりを挟む
夜間戦闘演習が開始され20分が経った。
しかし自分の隊はどこの部隊にも接敵していない。
それどころか撃墜報告が一切無い。
確かに夜間戦闘において目視よりもレーザーと音を頼りにするのがセオリーで今回の演習ではレーザーの使用が禁止されてる為セオリー通りにできず頼れるのは夜目が使えるまで使い物にならない目視と自機と敵機を聞き分ける音だけなので速度も出せず飛ぶことも出来ないのだ。
そのため徒歩行軍しかできず20分間ではろくに進めていない。
「一、この状態どう思う?」
「そうだな。敵もエンジンの炎を見られるのを嫌ってこちらと同じように歩いてるだろうな。それがセオリーだし仕方ないだろ。」
「やっぱりそうだよな。よし!こうなったら離陸して敵をいち早く発見して一斉に掃射するしかないだろ。」
「それってセオリー通りじゃないよな!?リスクがあり過ぎだろ。」
「そこだよ。確かにリスクは高いしセオリー通りじゃないだから逆に対処はしずらいはず。敵が対処しだしたら即刻後退してまた別の戦法で叩く。」
「確かにそうだな・・・。試してみるか。全機上昇!」
一の合図と共に部隊全てがエンジンを点火し上昇する。
飛んでみるとあっという間に敵を発見できた。
「全機掃射始め!合図あるまで撃ち続けろ!」
小銃と機体に備わっている機銃が火を吹き敵部隊を弾丸の雨にさらす。
一機、二機、と徐々に撃墜判定がでる。
しかし何故か数が足りない。
敵機は12機居るはずなのにここには撃墜判定が出た者も入れて8機しかない。
そんな事を考えていると徐々に敵機も対処し始めてきたのだ。
そのためこちらも小破、中破の機体も出始めた。
「掃射辞め!後退!」
エンジンを逆噴射し演習広域ギリギリまで後退する。
しかしなぜか離れる度に一機、二機と撃墜されていく。
考えられる事は一つ。
さっき居なかった機体が別働隊として動いていたのだろう。
「宗司、こっちも別働隊を作ろう。」
「一も同じ考えか。残った本隊を叩く部隊と別働隊を叩く部隊に分けるべきだと思う。」
「本隊は3機、別働隊が4機居るはずだからこっちは9機いるから4:5に分けよう。3機はおれが指揮するからお前は4機を連れて別働隊を叩け!」
「了解!セイバー7,8,9,11は俺に続け!」
広域ギリギリに沿って飛行していく。
さっきと同じ所を飛ぶと狙い撃ちにされると思ったからだ。
別働隊の捜索をしていると急に少佐から連絡が入った。
「全養成校生に告ぐ。即刻送信したポイントに集合せよ。繰り返す即刻送信したポイントに集合せよ。基地が敵機の奇襲を受け壊滅的被害を被った。とにかくそのポイントに迎え!基地の守備隊ではどうにもできん!その後の説明はそのポイントにいる隊の指揮下には入れ!」
その連絡を受け戸惑いながらもすぐに動きだす。
そのポイントは宮古島の上池間島の端だった。
ここは伊良部島なので飛べばすぐそこだった。
そこには養成校から付いてきた教官が待っていた。
「来たか・・・。貴様等にはこれより模擬弾から実弾に持ち替え宮古島基地の防衛、周りの住民の避難誘導をして欲しい・・・。」
それを聞きある生徒が走り教官に距離を詰めた。
「守備隊はどうしてんだよ!スクランブル可能機はどうしたんだ!教官!」
「すぐさまスクランブルは行われた。しかし敵は3つに別れ進軍していたらしい。そのためスクランブルに出撃した部隊はまんまと囮に引っかかり残った2つの部隊に奇襲された。守備隊も出動し対処したがなにぶん数が多く1部隊分しか対処出来なかった。そのため敵に好き勝手にされ現在は破壊の限りを尽くしている。そして現在稼働していて無事な機体は貴様等だけなんだ・・・。死にに行けと言っているようだが許して欲しい・・・。そして現時刻より貴様等は第4帝都防衛用機動歩行機搭乗員育成校を卒業、実戦投入という運びになった。スクランブルを行った部隊が戻ってくるまでなんとか耐えて欲しい。現在貴様等の機体の武装の切り替え作業を行っている。それが完了しだい出撃してもらう。以上!」
それだけ言うと教官は後ろを向き歩き出した。
それを見届けるしかできなかった。
この話を聞いて泣き出す者や自暴自棄になる者も居た。
「一・・・。」
「ああ・・・。」
会話が続かなかった。
「宗司!一!なんて顔してんだよ!」
「知恵お前この状況分かってんのか?」
「当たり前じゃん!要はスクランブルした部隊が戻ってくるまで敵に弾を当てつつ逃げ切ればいいんだろ?やるしかないじゃん!」
「それもそうだけどよ・・・死ぬかもしれないんだぞ?」
「その時はその時で考えるしかないじゃん。どうせもともと卒業後は戦場に投げ出されるんだからそれが早くなっただけだよ。」
「確かにそうだけどさ・・・」
話していると教官の怒号が走った。
「貴様等!切り替え作業が完了した!全機乗り込め!」
その声を聞きみんな心を入れ替え乗り込む。
逃げるという選択肢は無いからだ。
全員が乗り込むのを確認すると教官から無線が届いた。
「貴様等の指揮は俺がとる。俺も俺の機体も時代遅れのオンボロだ。だが貴様等は違う。もし死ぬとしても俺だけでいい。行くぞ!全機出撃!」
合図と同時に一斉にエンジンを噴かし上昇していく。
未来は生か死か分からない。
だが自分達は出撃した。
しかし自分の隊はどこの部隊にも接敵していない。
それどころか撃墜報告が一切無い。
確かに夜間戦闘において目視よりもレーザーと音を頼りにするのがセオリーで今回の演習ではレーザーの使用が禁止されてる為セオリー通りにできず頼れるのは夜目が使えるまで使い物にならない目視と自機と敵機を聞き分ける音だけなので速度も出せず飛ぶことも出来ないのだ。
そのため徒歩行軍しかできず20分間ではろくに進めていない。
「一、この状態どう思う?」
「そうだな。敵もエンジンの炎を見られるのを嫌ってこちらと同じように歩いてるだろうな。それがセオリーだし仕方ないだろ。」
「やっぱりそうだよな。よし!こうなったら離陸して敵をいち早く発見して一斉に掃射するしかないだろ。」
「それってセオリー通りじゃないよな!?リスクがあり過ぎだろ。」
「そこだよ。確かにリスクは高いしセオリー通りじゃないだから逆に対処はしずらいはず。敵が対処しだしたら即刻後退してまた別の戦法で叩く。」
「確かにそうだな・・・。試してみるか。全機上昇!」
一の合図と共に部隊全てがエンジンを点火し上昇する。
飛んでみるとあっという間に敵を発見できた。
「全機掃射始め!合図あるまで撃ち続けろ!」
小銃と機体に備わっている機銃が火を吹き敵部隊を弾丸の雨にさらす。
一機、二機、と徐々に撃墜判定がでる。
しかし何故か数が足りない。
敵機は12機居るはずなのにここには撃墜判定が出た者も入れて8機しかない。
そんな事を考えていると徐々に敵機も対処し始めてきたのだ。
そのためこちらも小破、中破の機体も出始めた。
「掃射辞め!後退!」
エンジンを逆噴射し演習広域ギリギリまで後退する。
しかしなぜか離れる度に一機、二機と撃墜されていく。
考えられる事は一つ。
さっき居なかった機体が別働隊として動いていたのだろう。
「宗司、こっちも別働隊を作ろう。」
「一も同じ考えか。残った本隊を叩く部隊と別働隊を叩く部隊に分けるべきだと思う。」
「本隊は3機、別働隊が4機居るはずだからこっちは9機いるから4:5に分けよう。3機はおれが指揮するからお前は4機を連れて別働隊を叩け!」
「了解!セイバー7,8,9,11は俺に続け!」
広域ギリギリに沿って飛行していく。
さっきと同じ所を飛ぶと狙い撃ちにされると思ったからだ。
別働隊の捜索をしていると急に少佐から連絡が入った。
「全養成校生に告ぐ。即刻送信したポイントに集合せよ。繰り返す即刻送信したポイントに集合せよ。基地が敵機の奇襲を受け壊滅的被害を被った。とにかくそのポイントに迎え!基地の守備隊ではどうにもできん!その後の説明はそのポイントにいる隊の指揮下には入れ!」
その連絡を受け戸惑いながらもすぐに動きだす。
そのポイントは宮古島の上池間島の端だった。
ここは伊良部島なので飛べばすぐそこだった。
そこには養成校から付いてきた教官が待っていた。
「来たか・・・。貴様等にはこれより模擬弾から実弾に持ち替え宮古島基地の防衛、周りの住民の避難誘導をして欲しい・・・。」
それを聞きある生徒が走り教官に距離を詰めた。
「守備隊はどうしてんだよ!スクランブル可能機はどうしたんだ!教官!」
「すぐさまスクランブルは行われた。しかし敵は3つに別れ進軍していたらしい。そのためスクランブルに出撃した部隊はまんまと囮に引っかかり残った2つの部隊に奇襲された。守備隊も出動し対処したがなにぶん数が多く1部隊分しか対処出来なかった。そのため敵に好き勝手にされ現在は破壊の限りを尽くしている。そして現在稼働していて無事な機体は貴様等だけなんだ・・・。死にに行けと言っているようだが許して欲しい・・・。そして現時刻より貴様等は第4帝都防衛用機動歩行機搭乗員育成校を卒業、実戦投入という運びになった。スクランブルを行った部隊が戻ってくるまでなんとか耐えて欲しい。現在貴様等の機体の武装の切り替え作業を行っている。それが完了しだい出撃してもらう。以上!」
それだけ言うと教官は後ろを向き歩き出した。
それを見届けるしかできなかった。
この話を聞いて泣き出す者や自暴自棄になる者も居た。
「一・・・。」
「ああ・・・。」
会話が続かなかった。
「宗司!一!なんて顔してんだよ!」
「知恵お前この状況分かってんのか?」
「当たり前じゃん!要はスクランブルした部隊が戻ってくるまで敵に弾を当てつつ逃げ切ればいいんだろ?やるしかないじゃん!」
「それもそうだけどよ・・・死ぬかもしれないんだぞ?」
「その時はその時で考えるしかないじゃん。どうせもともと卒業後は戦場に投げ出されるんだからそれが早くなっただけだよ。」
「確かにそうだけどさ・・・」
話していると教官の怒号が走った。
「貴様等!切り替え作業が完了した!全機乗り込め!」
その声を聞きみんな心を入れ替え乗り込む。
逃げるという選択肢は無いからだ。
全員が乗り込むのを確認すると教官から無線が届いた。
「貴様等の指揮は俺がとる。俺も俺の機体も時代遅れのオンボロだ。だが貴様等は違う。もし死ぬとしても俺だけでいい。行くぞ!全機出撃!」
合図と同時に一斉にエンジンを噴かし上昇していく。
未来は生か死か分からない。
だが自分達は出撃した。
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる