そこは夢の詰め合わせ

らい

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ここね

9.桃色の髪が風になびく

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元旦、僕は神社へと来ていた。お参りなどを一通り終わらせ甘酒を貰い、人通りの少ない階段で空を見上げていた時のことである。

「貴方様は何をしているのだ?」

女性の声が聞こえた、下を見ると桃色の髪をした女性が居た。一番に目を引くのはやはり耳だろう。狐のような耳が生えている。

「何を・・・空を見上げて居たかな?」

「そうか。空を見上げるのは妾も好きだ。」

彼女の言葉にはなにか悲観のような、何か辛さのような声だった。僕はそれを聞かずには居られなかった。僕は彼女に聞いた。

「何かあったのかい?」

「何故そう思う?」

質問返しされた。何かを隠しているような気がした僕は違和感を伝えた。

「そうか。妾もまだまだじゃな。」

そういうと彼女は話してくれた。
彼女の最愛の男性がこの世から旅立ったこと、彼女が見える人は数少ない事、そんな事により、彼女は悲しみに暮れていたとの事だ。彼女は自分が見える人には何かがあると言っていた。彼女は涙を浮かべながら、こう言った。

「また妾は一人になるのだな・・・こんな事ならこんな・・・神になどなりたく無かった。」

彼女はその頬を涙で濡らす。僕はそんな彼女をほっとけ無かった。しかし、すぐ会った男に言い寄られても気が悪いだけだろう。そんな僕はある事を思いついた。

「君の血を僕にくれないだろうか?」

「知っておるのか・・・」

僕がお参りに行く神社の伝説には、神に一目惚れした人間が神の血を飲み、神と同等の存在となり、神と婚約した。という伝説がある。それが本当なら僕も神になれるはずだ。

「しかし、お主にも同じ辛さを・・・」

「話し相手が欲しいんでしょ?僕がなろう。最愛にはなれないだろから、僕は永遠とも思える時間を君と話していたい。」

「そうか・・・」

後に、そこで神社に来ていた人の話によると、いきなり神社の桜が全て満開になったという事だ。それは誰かの祝福のように。
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