ある家族の日常

らい

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引っ越し

荷物整理と部屋決め

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「ここが新しいおうちー?」

「そうだよ~みんなリビングで荷物整理しようか~」

「「「「「はーい」」」」」

横開きの玄関を開け、そうみんなに言っているのは「蛇蝎 紫蘭」。ここではママと呼ばれることが多いだろう。

まず一番最初に荷物整理をほっぽり出して外を確認しに行ったのが「冷音」

それを見て冷音について行ったのが「mako」

車庫に車を入れ、自分の荷物より先に車庫を整備し始めたのが「識紅しるく

自分の部屋を一番に決め、さっさと部屋に籠ろうとしているのが「らい」

図書館を見つけ、目を輝かせて本を収納するのが「本好」

一番何もせず、うだうだ言いながら紫蘭と喋っているのが「そぼろ」

この七人の協調性の欠片もなさそうな家族。
それがこの家族なのだ。

「ほらー!戻ってこいー!部屋勝手に決めるよー?」

その一声で外にいた二人も、車庫にいた識紅も、図書館にいた本好も戻ってきた。

「らいが最初に部屋決めたっぽいから好きなように決めて行って。被ったら話し合いな」

「「「「はーい」」」」

「車庫に一番近い部屋がいい」

「唯一部屋から庭に出れそうだから僕ここがいいー!」

「じゃあ僕その隣~!」

「そぼろは出てこないからリビング近くの部屋な」

「テロだー!陰謀だー!」

「「「「「「諦めな」」」」」」

らいを除く全員が満場一致でそう言う。
しぶしぶそぼろは部屋を諦めた。

「今日は流石に料理出来ないから買ってこようと思うんだけど~?」

「あ、じゃあついでに買いたいものあるからついてくー!」

「俺車出そうか?」

「「助かる~」」

という訳で、家に残るのがmako、らい、本好、そぼろの四人となった。

「まこち~、らい~家の警備任せたー」

「らいくんできるなら畑の土見てきて~」

「了解~」

大抵のことは出来ないのだが、畑やゲームのことだけなら一、二を争うのが緑の髪のらいである。

ちなみに大抵部屋にいるらいだが、ノリが悪い訳では無いため大体部屋に一人ではなく誰かがいる。

makoと冷音は仲が良く、石鹸やハーブなど数多くのものを作っている。ちなみにお菓子を作るのも好きなので色んなものを作っては配っている。余談だが、そのお菓子を処理するのがらいである。

本好は本が好きで図書館のほとんどが読みたい本や好きな本で埋めたいと考えている。ちなみにこの家族のほとんどが本を読むので色んなジャンルの本が並んでいる。

母親的ポジションの蛇蝎 紫蘭は一番しっかりしていて、みんなのことをよく見ている。大抵この人の言うことを聞いていればこの家がは成り立つ。

「あ、らいくん畑行くならかまども見てきてくれない?」

「いいよー?なんか置く?」

「いや、まだいいよ~」

「はーい」

庭にある畑を見に外に出るらい。
テラスを横切り、畑を目にする。

「あ~良さそうな畑だなぁ・・・」

パッと見るとそんな感想だった。土も固まってるところはなく、良い土だった。

「次はかまどか・・・」

庭と裏庭に行く途中にあるかまどを見に動く緑色の髪。だるそうに動く身体とボサボサの髪はかまどを軽く確認したあと、部屋に戻るのだった。
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