4 / 37
ミリア・メイ・ウエイトレス
しおりを挟む
投げたライフルをサナが捕まえ、ボスに向ける。
ボスはそれに気づくが、俺の方も見ている。
どっちを防ぐかの思考を回しているのだろう。
「考えるなら、体を動かせ」
それは俺が教わった言葉の一つである。
日光に刀身を晒して反射させて視界を少し奪う。
それに慌てたボスは剣を振るうが、がむしゃらに振るった剣は当たらないし、サナだって弾を命中させれる。
脳天を撃ち抜き、着地するサナ。
ボスはゆっくりと体の動きが止まって行く。
「この、人殺し」
「今更だ」
「悪人、だ。お前、も」
「ああ、そうだな。戦争と殺しには正義は無い。あるのは大義だ」
「がは」
「もう、十分だろ」
俺はボスの首を落とした。
結局、全員殺した。殺してしまった。
ボスから腕輪を取り、剣も受け取って行く。
後、サナが道具を置いている場所を見つけたらしいので、そこに向かおうとしたら、奥から人が数人やって来る。
俺達の足元に転がっている惨たらしい光景を見て、立ちくらみを起こしていた。
俺達は特に何かを話す事もなく、道具を漁る事にした。
新型の使い方が分からないので、どうしようかと考える。
「てか、この腕輪には収納しなかったんだな」
「一度出したんじゃない? 整理とかそんな感じ」
「だろうな。サナ、どれ貰う?」
「ん~使い方が分かれば良いんだけどねぇ」
そんな会話をしていると、メイドに肩を借りながら、近付いてくる気品のある女性が居る。
「あの、それらは元々、我々の護衛をしてくれた兵士の武具です。出来れば返して頂きたいんです。遺産として。勿論、この命、我が身や付き人を助けて下さった報酬として、同じ系統の魔道具等をお渡しします。ですので」
「「⋯⋯」」
気品ある女性が頭を下げ、それに寄って睨んで来るメイド達。
俺とサナは互いに目を合わせて、目で会話する。
「分かりました。それで、お住まいは? 出来れば何時頃攫われたのかも教えて欲しいです。それと行先も」
「はい。水の都、アクアです。目的は山の国、ミンクへの貿易の為に、先行して行こうとしてました」
アクア、ね。
はは。まじかよ。
しかもかなりの長距離移動だな。道理で使用人が居る訳だ。
泊まりだろうし、身の世話をする人は必要だろう。
「攫われたのは、数時間前です」
「そっか。だいたいアクアへ徒歩で行くなら、三週間以上だな」
「お兄ちゃんどうする?」
「お願いします!」
ま、良いか。
どうせ陛下を見つけるにも行き先が分からないし、寧ろ大きな国であるアクアなら情報が流れているかもしれない。
ただ、面倒なのは、本当に徒歩で行くしか無いと言う事だ。
捜索隊は絶対に組まれない。
まず、前提としてミンクへとまだ到着してない。
つまり、襲われた可能性が分からないのに、捜索なんてされない。
「取り敢えず、この腕輪の使い方を教えてくれませんか」
「分からないんですか?」
「はい」
「分かりました。ソレが使えないと物の運びも辛いですからね」
そして使い方を教えて貰い、盗賊達が得た物を収納して行く。
中にはこの人達の所有物じゃない物もあった。
ボスが使っていた剣もその一つだ。
それは貰っておく。
遠慮? する訳ないだろ。
命を助けてあげたんだ。寧ろ、このくらい強欲じゃないと、不安になるだろ。
夜、メイド達は慣れてないだろうし、ストレスが大きい筈なので、寝て貰う。
見張りは慣れている俺とサナで交代だ。
火を見ながら、俺の膝を枕にサナが寝ている。
「寝れないのか?」
貴族の女性が火を挟んで対面に座る。
「兵士達の遺体は、残っているでしょうか?」
俺達は一応、この人達が来た道を戻る様にアクアへと向かう予定だ。
「無いな。魔物か獣に食われている」
「そう、ですよね」
「遺品はある。遺族に渡せば良い」
「はい」
「泣かないのか?」
「え」
俺の発言にポカンとする貴族様。
「目の前で人が死んだんだろ? 怖くて泣かないのか?」
「私に、その資格はあるんでしょうか? 私が無理を言って、先行しなければ、血を流す事は無かった筈です」
「そうだな」
「間接的に死なせた私に、彼らの死を悲しむ資格はあるんでしょうか?」
「知らん」
「その服装は軍人ですよね。戦争は、大変ですか?」
「大変じゃないよ。だって、勝ち目のない戦いに一方的に殺されるだけだから」
生き残ったのは、相手の射線上から一番外側だったからだ。
後は魔力のお陰だろう。
「貴方は、泣かないんですか?」
「泣くよ。泣いた。資格なんて関係ない。仕事を全うし、そして死んだ相手は、誰であろうと悲しめば良い。俺の妹は、毎晩泣いたんだ。辛いもんだよ。近くで、友が仲間が上官が死ぬってのは。しかも、死体が残ってない場合もあるんだ。弔う事も許さらず、ただ死んだと言う事実を受け入れるしかない」
「⋯⋯少し、席を外します」
「遠くには行くなよ」
そして、木陰で貴族様は泣いた。号泣だ。
声が枯れるまで叫び、ただ懺悔を繰り返す。
自分がこうしなければ、ああならなかった。そんなのは甘えだ。
死から目を背けて、たらればで現実から逃げる。
そんなのよりは、死を受け入れて、泣いて貰う方が、死んだ兵士達も嬉しいだろう。
俺には気の利いた事は言えないし、今でも報酬の事しか考えてない。
貴族に媚びを売る必要も無いただの旅人である俺らに上流階級の人達と関わりを持つ必要は無い。
助けたのも、報酬の為。
サナは多分、助けたいって思いがあったんだろう。
生きる為に、犯罪を犯した盗賊達。
道を踏み外したあいつら。もしも、俺に何かあって、サナが大変な目に会うのなら、俺もあいつらと何ら変わりない事をするかもしらない。
いずれ、軍人としての誇りを捨てないといけない日が来るかもしれない。
「もう良いのか?」
「はい。少し、身が軽く成りました」
目を晴らして帰って来た貴族様。
「貴女は強いよ。複数の死を見た人で、それも心を寄せた相手なら、狂っても仕方が無い。だけど、貴女は立ち上がり、前を向いた」
「⋯⋯気の利いた事も言えるんですね」
「もう寝ろ」
「そうします。今日から、よろしくお願いします」
「貴族様が、そう簡単に下々に頭を下げるもんじゃないぞ」
「私の頭一つで、あの人達が国に帰れるのなら、いくらでも下げます。私の今の価値なんて、そのくらいですから」
アクアの貴族の子供って皆こうなの?
なんか立派過ぎない?
ま、後は時間が解決してくれるだろ。
今回の失敗を活かす事もまた、生きる者の定め。
学ばないのは愚か者だけだ。
彼女が成長し、立派な貴族をしていたら、兵士達も「守れて良かった」と浮かばれる筈だ。
「はぁ。独りだと変な事考えるな」
そして翌日、出発の時となる。
「よろしくお願いします。今更ですが、私は水の都アクアのウエイトレス家の次期当主、ミリア・メイ・ウエイトレスです」
「俺はユウキ。ただの放浪者だ」
「私はサナ。よろしくお願いします!」
ただ、俺達の態度にメイド達は終始ご立腹の様子だったけど。
ボスはそれに気づくが、俺の方も見ている。
どっちを防ぐかの思考を回しているのだろう。
「考えるなら、体を動かせ」
それは俺が教わった言葉の一つである。
日光に刀身を晒して反射させて視界を少し奪う。
それに慌てたボスは剣を振るうが、がむしゃらに振るった剣は当たらないし、サナだって弾を命中させれる。
脳天を撃ち抜き、着地するサナ。
ボスはゆっくりと体の動きが止まって行く。
「この、人殺し」
「今更だ」
「悪人、だ。お前、も」
「ああ、そうだな。戦争と殺しには正義は無い。あるのは大義だ」
「がは」
「もう、十分だろ」
俺はボスの首を落とした。
結局、全員殺した。殺してしまった。
ボスから腕輪を取り、剣も受け取って行く。
後、サナが道具を置いている場所を見つけたらしいので、そこに向かおうとしたら、奥から人が数人やって来る。
俺達の足元に転がっている惨たらしい光景を見て、立ちくらみを起こしていた。
俺達は特に何かを話す事もなく、道具を漁る事にした。
新型の使い方が分からないので、どうしようかと考える。
「てか、この腕輪には収納しなかったんだな」
「一度出したんじゃない? 整理とかそんな感じ」
「だろうな。サナ、どれ貰う?」
「ん~使い方が分かれば良いんだけどねぇ」
そんな会話をしていると、メイドに肩を借りながら、近付いてくる気品のある女性が居る。
「あの、それらは元々、我々の護衛をしてくれた兵士の武具です。出来れば返して頂きたいんです。遺産として。勿論、この命、我が身や付き人を助けて下さった報酬として、同じ系統の魔道具等をお渡しします。ですので」
「「⋯⋯」」
気品ある女性が頭を下げ、それに寄って睨んで来るメイド達。
俺とサナは互いに目を合わせて、目で会話する。
「分かりました。それで、お住まいは? 出来れば何時頃攫われたのかも教えて欲しいです。それと行先も」
「はい。水の都、アクアです。目的は山の国、ミンクへの貿易の為に、先行して行こうとしてました」
アクア、ね。
はは。まじかよ。
しかもかなりの長距離移動だな。道理で使用人が居る訳だ。
泊まりだろうし、身の世話をする人は必要だろう。
「攫われたのは、数時間前です」
「そっか。だいたいアクアへ徒歩で行くなら、三週間以上だな」
「お兄ちゃんどうする?」
「お願いします!」
ま、良いか。
どうせ陛下を見つけるにも行き先が分からないし、寧ろ大きな国であるアクアなら情報が流れているかもしれない。
ただ、面倒なのは、本当に徒歩で行くしか無いと言う事だ。
捜索隊は絶対に組まれない。
まず、前提としてミンクへとまだ到着してない。
つまり、襲われた可能性が分からないのに、捜索なんてされない。
「取り敢えず、この腕輪の使い方を教えてくれませんか」
「分からないんですか?」
「はい」
「分かりました。ソレが使えないと物の運びも辛いですからね」
そして使い方を教えて貰い、盗賊達が得た物を収納して行く。
中にはこの人達の所有物じゃない物もあった。
ボスが使っていた剣もその一つだ。
それは貰っておく。
遠慮? する訳ないだろ。
命を助けてあげたんだ。寧ろ、このくらい強欲じゃないと、不安になるだろ。
夜、メイド達は慣れてないだろうし、ストレスが大きい筈なので、寝て貰う。
見張りは慣れている俺とサナで交代だ。
火を見ながら、俺の膝を枕にサナが寝ている。
「寝れないのか?」
貴族の女性が火を挟んで対面に座る。
「兵士達の遺体は、残っているでしょうか?」
俺達は一応、この人達が来た道を戻る様にアクアへと向かう予定だ。
「無いな。魔物か獣に食われている」
「そう、ですよね」
「遺品はある。遺族に渡せば良い」
「はい」
「泣かないのか?」
「え」
俺の発言にポカンとする貴族様。
「目の前で人が死んだんだろ? 怖くて泣かないのか?」
「私に、その資格はあるんでしょうか? 私が無理を言って、先行しなければ、血を流す事は無かった筈です」
「そうだな」
「間接的に死なせた私に、彼らの死を悲しむ資格はあるんでしょうか?」
「知らん」
「その服装は軍人ですよね。戦争は、大変ですか?」
「大変じゃないよ。だって、勝ち目のない戦いに一方的に殺されるだけだから」
生き残ったのは、相手の射線上から一番外側だったからだ。
後は魔力のお陰だろう。
「貴方は、泣かないんですか?」
「泣くよ。泣いた。資格なんて関係ない。仕事を全うし、そして死んだ相手は、誰であろうと悲しめば良い。俺の妹は、毎晩泣いたんだ。辛いもんだよ。近くで、友が仲間が上官が死ぬってのは。しかも、死体が残ってない場合もあるんだ。弔う事も許さらず、ただ死んだと言う事実を受け入れるしかない」
「⋯⋯少し、席を外します」
「遠くには行くなよ」
そして、木陰で貴族様は泣いた。号泣だ。
声が枯れるまで叫び、ただ懺悔を繰り返す。
自分がこうしなければ、ああならなかった。そんなのは甘えだ。
死から目を背けて、たらればで現実から逃げる。
そんなのよりは、死を受け入れて、泣いて貰う方が、死んだ兵士達も嬉しいだろう。
俺には気の利いた事は言えないし、今でも報酬の事しか考えてない。
貴族に媚びを売る必要も無いただの旅人である俺らに上流階級の人達と関わりを持つ必要は無い。
助けたのも、報酬の為。
サナは多分、助けたいって思いがあったんだろう。
生きる為に、犯罪を犯した盗賊達。
道を踏み外したあいつら。もしも、俺に何かあって、サナが大変な目に会うのなら、俺もあいつらと何ら変わりない事をするかもしらない。
いずれ、軍人としての誇りを捨てないといけない日が来るかもしれない。
「もう良いのか?」
「はい。少し、身が軽く成りました」
目を晴らして帰って来た貴族様。
「貴女は強いよ。複数の死を見た人で、それも心を寄せた相手なら、狂っても仕方が無い。だけど、貴女は立ち上がり、前を向いた」
「⋯⋯気の利いた事も言えるんですね」
「もう寝ろ」
「そうします。今日から、よろしくお願いします」
「貴族様が、そう簡単に下々に頭を下げるもんじゃないぞ」
「私の頭一つで、あの人達が国に帰れるのなら、いくらでも下げます。私の今の価値なんて、そのくらいですから」
アクアの貴族の子供って皆こうなの?
なんか立派過ぎない?
ま、後は時間が解決してくれるだろ。
今回の失敗を活かす事もまた、生きる者の定め。
学ばないのは愚か者だけだ。
彼女が成長し、立派な貴族をしていたら、兵士達も「守れて良かった」と浮かばれる筈だ。
「はぁ。独りだと変な事考えるな」
そして翌日、出発の時となる。
「よろしくお願いします。今更ですが、私は水の都アクアのウエイトレス家の次期当主、ミリア・メイ・ウエイトレスです」
「俺はユウキ。ただの放浪者だ」
「私はサナ。よろしくお願いします!」
ただ、俺達の態度にメイド達は終始ご立腹の様子だったけど。
0
あなたにおすすめの小説
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる