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お盆の話
しおりを挟むこれは私の母の体験です。
祖父(母の父)が亡くなって、初めてのお盆。
祖母宅に親戚一同集まり、賑やかに過ごし、眠りについた深夜。
母はふと、目が覚めたそうです。
ちなみに当時の母はもう二十代の半ばだったそうです。
ガラガラ、と玄関の引き戸が開く音がはっきり聞こえたそうです。
何故か、恐怖は感じず、見に行ったところ、懐かしい父が、ぴしりとした仕立てのスーツを着て、しゃんと立っていたそうです。
「父さん」思わず、声をかけたそうです。
「お前は勘のいい子だなぁ」と祖父は子供をあやすように頭を撫でてくれ、「母さんを頼むな」と言ったそうです。
次に気付いた時には、布団にいて、「夢だったのかな...」と思ったそうですが、「夢でも何でも、父さんに会えて良かったな...」と。
母は言います。
「お前(娘の私)以外には言ってないんだ。笑われたりしたくないから」
私? 勿論、笑ったりしませんよ。
夢だったのか、現実だったのかは、謎です。でも、世の中には謎のままの方がいい事も、きっとあるんですよ。
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